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ノン手袋自転車

作者: 月崎

なんだか寒い気はしてたんだ

どこにも誰もいないから

がむしゃらに走ってきた道と、血の気の引いた足元を見る

強がって弱りきって

手の寒さ隠すようにポケットの中で握り拳

かじかんでナンバーは押せないし

震えが心から止まらない

僕は、一人だなんて

中二病的に自嘲気味に自分の殻を厚く守ってた



ノン手袋、自転車に乗って

走り出した時のことはもう霞んでいる

知ってる声が僕を呼んでも止まっちゃいけない!精神常に前進!!

なんてね

温まったらまた進むから

次寒さに凍えたら、ゴールもスタートも皆も見えますように







なんだか寒い気はしてたんだ

周りには誰もいないから

きっと目には見えないだけで、血が滲むほど呼べばいるのかい?

強がって弱りきって

喉が凍りついたと嘘ついて掠れる声で呼名

かじかんでナンバーは押せないし

電話口、声は震えるんだ

もしもし、僕は誰ですか

中二病的に漠然とした今更な質問を投げ掛ける





一人にね、なりたかったわけじゃない

今も多分一人じゃない現実

見方を忘れたのは僕だ

行かないと、時間は進み過ぎてる

手袋も靴もない血だらけ

味方を忘れたのは僕だ

やめないよ、止まらない、止まっちゃいけない

何を?誰が?

僕が決めたことだ

この手は青白く凍え切っても足から血を流しても

休憩終わり!







ノン手袋、自転車に乗って

いつか周りが見える余裕が来る

知ってる声が傷付いたら次は手を繋いでこう!精神常に前進!!

なんてね

温まったらまた進むから

次寒さに凍えたら、

拓けた未来と選択の後ろを

周りの声とか手の温かさとか

全部知った自分が幸せに笑って

また自転車に跨って行けたらいいな





ノン手袋、自転車!











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