204号室
「アァァァァァァォォダガァァア‼貴様ァァァ‼」
「すいましぇぇぇぇぇぇぇん‼」
「お米食べろォォォォ‼」
「朝パンですいませぇぇぇぇぇぇん‼」
「だから勝てないんだァァア‼」
「すいませぇぇぇぇぇぇん‼でもパンふりかけでしたぁぁぁぁ‼」
「朝はご飯に納豆と味噌汁だろがぁァァァ‼パンふりかけとは何だぁぁぁ‼」
「パンにふりかけをかけて食べる事です‼」
「ちがぁぁう‼そんな事は知っている‼何故パンふりかけなんだぁぁぁ‼」
「簡単だからです‼」
「お米食べろ‼」
「はいっ!」
「いいか、お米とは言う物はな日本———」
僕の名前は『質草二郎』です
読み方は『たち そうじろう』
よく『しちぐさ じろう』って間違われます。
僕は今、小渕 時丸さんに「お米食べろ‼」って怒られています、何で怒られてんのかは自分でも分かりません(笑)
時丸さんはよく僕の家に遊び(?)に来る、ワイルド系ハンサムおじさんです。
住んでる所や、何の仕事をしてるとか、奥さんはいるのかとかは一切不明です。年は34です。
とにかく、僕の住んでるアパートに出没するナイスガイなおじさんなのです。
そんな時丸さんは、僕がここに引っ越す前から、このアパートに出没していたそうです。
ちなみにそれはお隣の真希さんに聞きました。
時丸さん、知名度はかなりあるそうです、このアパートだけですけどね(笑)
時丸さんは僕がこのアパートに引っ越た時、真っ先に出会った人です、その時から時丸さんは僕の家に遊びに来ますw
時丸さんがどんな人なのかはよく分かりませんが、愉快な人だってのは分かります。それはアパート住民総一致です。
「おい‼二郎‼ボーッとするな‼シャキッとせんか‼」
「あっ!はい!すいません!」
「何笑ってるんだァ‼」
「あっわ!すいません!」
「いい笑顔じゃないか、大事にしろよ?その笑顔100円」
「ミスドじゃないですかw」
「最近食べたんだよな、うん、美味かった。ポンデリングが美味かった」
「僕はエンゼルクリーム派ですね」
「おー、エンゼルクリームね。あれも美味かったな。まぁ、俺は甘い物は全般オールオッケーだからな」
「意外な事実、甘い物好き発覚」
「そうなんだよ、俺が甘い物好きって言うとみんなビックリするんだよな」
「どっちかって言うと辛い物好きそうですもん」
「辛い物もいける、俺はブートジョロキアの栽培を成功させたからな」
「ブートジョロキアを食べるんじゃなくて栽培なんですねw」
「あぁ勿論だ、ブートジョロキアなんか辛過ぎて食えたもんじゃない。まぁ俺は三本までは行けたがな」
「でも栽培させたんだw」
「あぁ勿論だ、世界にはブートジョロキアの早食いとかやる命知らずがいるからな、世の為人の為にだ」
「へー、凄いですね。もしかして時丸さんの職業って農家なんですか?」
「農家じゃない、ただ知り合いに農家はいるがな」
「人脈広いんですね」
「ん?人脈ヒロイン?」
「違いますよw 人脈が広いですねって言ったんですw」
「すまんすまんこりゃ失礼」
頭をガシガシ掻く時丸さん。
ワイルドなハンサムだな〜、あと天然。
「時丸さんってモテませんか?」
僕の何と無く質問を聞いた時丸さんは驚いた様に
「え⁉俺が⁉ないないないモテ期なんか全然到来の兆しが見えんよ、今の一度も。もう一生来ないんじゃないかな」
そう言うと「ははは」と諦めの様に笑う。
「えー、ハンサムなのに。絶対モテてますって、多分、陰で密かに熱烈な視線を送っている人がいますよ」
「いやいやいや、ないないない、俺はもう30のおっさんだぞ?流石にいないだろ」
あれ?35じゃなかったっけ?何気に鯖を読んでるんだwww
「やっぱり時丸さんって面白いですねww」
「え⁉何が何が⁉モテない事がか⁉」
「違いますよwww」
「え⁉じゃあ何だ⁉ブートジョロキアを食べて悶絶した事か⁉」
「wwwwww知りませんよwwってか悶絶したんだwwwwww」
盛大に笑う僕の傍らで時丸さんは顔が赤くなって
「煩い‼煩いぞ‼二郎‼人の不幸を笑うな‼」
「笑ってませんよww」
「笑ってんだろ‼許さん……許さんゾォォ‼そこになおれい‼」
「はーいwwwwもう座ってますwwww」
「いいか‼人の不幸は蜜の味ってことわざがある、だがそれはタダのことわざだ‼人の不幸は悲しむべき事なんだ‼そして幸せを喜べ‼分かったか‼」
「了解ですっ!……………w」
「だから笑うな‼」
とそこで聞こえてくる女声
「うるさーい!アパート迷惑だから!もっと静かにして!」
この声はお隣の真希さん、アパートの華と呼ばてれる美人さんです。因みに27歳、独身。
真希さんは204号室のドアの前に立っている様で、時丸さんに文句ですw
「ほら時丸さん、うるさいってw」
「くっ……まさか俺が叱られるとは………面目が立たん」
悔しそうに歯をギリギリする。
いやー、この人は本当に面白いな、うん。引っ越して来て良かった良かった。
「また笑っているのか‼二郎‼」
「え?笑ってました?w」
「だーかーら〜、うるさいの‼‼時丸さん‼」
「怒られてますよwwww」
「すまない‼真希さん‼この通りだ‼」
「どの通りですか‼こっちは見えないんですよ‼」
「あははははははwwwwww」
「笑うな‼」
「時丸さん‼‼‼‼」
太陽がまだまだ高い正午の時間。
今日もアパートは賑わってますwwwwww




