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教えて、玲奈せんせい!  作者: 蒼崎 れい
その壱 基礎の基礎
9/9

八時限目 肉体強化

玲奈「そういえば奈々、あんた肉体強化はできるの?」

奈々「いえ、鷹司家は中~遠距離戦に特化されているので、家ではあまり教わってないです」

玲奈「そうなんだ。鷹司家には知り合いいないから、それは知らなかったわ」

奈々「それでも、全くないわけではないんですよ。ただ教えてくれる人がいないので、文献を頼りに、試行錯誤してるみたいです」

玲奈「あんたん家も大変なのね。家は逆に必須項目になってるんだけど」

奈々「みたいですね」

作者「今回は肉体強化について勉強ですか、玲奈ちゃん」

玲奈「まあそうね。あとヘボ作者、私の事をちゃん付けで呼ぼうとは、よっぽど早死にしたいらしいわね?」

作者「れ、玲奈さん。まずはその剣をしまって頂けないでしょうか。その、私めの頸動脈に触れているのですか?」

玲奈「う~ん、そうねぇ。それは、あんたの今後の態度によるわね」

作者「すいません。以後、気を付けますので」

玲奈「次やったら、迷わず叩き斬ってやるから。肝に命じて置きなさい」

作者「ら、らじゃー」

玲奈「はぁぁ、ヘボ作者のせいで、行数無駄遣いしちゃったじゃない。それじゃ、今日の本題に行くわよ」




その壱、肉体強化とは?




玲奈「まあ、読んで字の如く、肉体を強化する技術のことね」

奈々「えっと、筋力を上げるんですよね?」

玲奈「そうね。具体例を挙げれば、走る速さやジャンプ力の向上。他にも、皮膚の硬度や耐久性が上がったり、遠くの物が見えるようになったり。あ、そうそう、すごい人になると、素手でコンクリートや鋼鉄まで壊しちゃう人もいるらしいわ」

奈々「あの、れ……、先生はどうなんでしょうか?」

玲奈「ん、私? まあ身体は、ちょっとやそっとじゃ壊れないけど……」

作者「コンクリート突き破るくらい吹き飛ばされても、、鉄筋が変形するくらい叩きつけられても、生きてられるくらいに頑丈です」

玲奈「だってさ。あと、筋肉はパワーじゃなくて、スピード重視の強化使ってるから」

奈々「へぇ~、色々あるんですねぇ」

作者「つまり、一口に肉体強化と言っても、筋力だけじゃなく、五感を強化するって意味もあるの」

玲奈「それじゃ、次のステップ行ってみようか」




その弐、西洋における肉体強化




作者「それじゃ、お願いします。玲奈さん」

玲奈「……う~ん、…………どうなんだろうね?」

作者・奈々「えぇっ!?」

玲奈「だって、私が使ってるのって東洋系だからさぁ。一応、欧州方面で色々やったけど、これ以上の肉体強化なんてないし。調べてなかった」

奈々「じゃあ授業はどうするんですか!?」

玲奈「あー、それなら大丈夫。どうせ基本は大差ないし」

奈々「先生、それかなり無茶苦茶だと思うんですけど」

玲奈「細かいことはいいのよ。ようは、前回やった(ソーマ)(プシュケー)(プネウマ)で済むし」

奈々「ざっくり言っちゃいましたね」

玲奈「人間の考えることなんて、どこに行こうが大差ないってことよ」

奈々「ほんと、元も子もないこと言いますね」

玲奈「それはそうと。この場合、肉体強化が絡んでくるのは(ソーマ)ね。これは私の個人的な解釈だけど、生命力の講義は覚えてる」

奈々「はい。私達の使う霊力よりエネルギー容量が多くて、扱うのが危険な力ですよね。確か、生物を生かしてる力、でしたっけ?」

玲奈「…………よく覚えてたわね」

奈々「わ、私だってちゃんと勉強してるんです!」

玲奈「じゃあ話も早いわね。西洋の肉体強化は、(ソーマ)に生命力だけでなく、霊力も注ぎ込むことで成り立ってるの。まあ、私の見た限りだから、違うかもしれないけど」

奈々「あれ? でも霊力には生命力の代わりって務まらないんじゃ?」

玲奈「数少ない例外とでも思って。生命力は生成する量を制御できないから、通常政務官は肉体の許容量を超えることはない。でも、霊力は違う。これは差はあれど後天的に身に付けられる技術だから、その力を肉体に注ぎ込むわけ。ガス欠同然で走っていた車に、大容量の燃料を乗っけたようなものだから、同然肉体の発揮できる力も変わってくる。噛み砕いて言えば、そういうことよ」

奈々「今回は(ソーマ)(プシュケー)(プネウマ)と比べてかなりわかりやすかったです」

玲奈「じゃあ、この勢いで本題の東洋編いくわよ」




その参、東洋に置ける肉体強化




玲奈「ようやく私の一番使ってる術式の説明ができるわ」

奈々「そういえば、玲奈さんの戦闘スタイルって、近接戦闘でしたっけ?」

玲奈「そうよ。肉体強化と部分召喚は、まあデフォね」

奈々「部分召喚?」

玲奈「そっちは今どうでもいいの。今重要なのは肉体強化ね」

奈々「す、すいません。続きをどうぞ」

玲奈「まずイメージなんだけど、音をイメージしてもらえばいいかもね」

奈々「音、ですか?」

玲奈「もっと言えば、音叉をイメージすれば、ほぼ間違いないわ」

奈々「あの、理科の時間に、うなりとかやったあれですか?」

玲奈「そう。理科の時間にやったそれ。私達五行を扱う術者は、肉体強化も五行を用いて術式を組み立ててるの。その方が、メリットも大きいしね」

奈々「なんか……難しそうな予感が……」

玲奈「まず私達は、体内を巡る霊力は五つの性質を備えていると定めているの。木火土金水の五つね。そしてこれらは普段、特に統制も取れていないばらばらのままで、休眠状態にあるわけ。さっきの音叉で言うと、それぞれ音の高さが違う状態で、すごく小さな音が鳴ってるような感じ。あ、音の大きさが効果の大きさってイメージね」

奈々「ぅぅ…………(汗)」

玲奈「そして、遠くの物を見たいな、遠くの音を聞きたいな、って時には、五つの力の内の一つを肉体に強く発現させるの。一つの音叉を強く叩くって具合に。そして、ここからが私達の普段使ってる術式になる」

奈々「ま、まだあるんですか?」

玲奈「むしろ、ここからが実践編よ。じゃあ質問。音叉から発せられる音を大きくするにはどうすればいいでしょうか? ちなみに、強く叩く以外でね」

奈々「音を大きくはえっと、強く叩いちゃだめくてぇ……。あ、音叉を変えればいいです!」

玲奈「遅い。そんな亀が歩くのより遅い思考速度じゃ、実戦に出たら死ぬわよ」

奈々「が、がんばりますから!」

玲奈「まあいいわ。一応正解だし。ようは、五つとも同じ音叉にすれば、互いの発する音に互いの音が干渉して、単独で音を発するよりも大きな音を発することができる。これを、五行における肉体強化にもあてはめるの」

奈々「えっと、木行、火行、土行、金行、水行の五つを、互いに干渉させて、効果を上げるって、そういう意味ですか?」

玲奈「そういう意味よ。互いが干渉して効果を相乗させるよう、五行の流れを微調整した所で、それらを一気に爆発させる。それが、五行における肉体強化よ。単純な筋力の向上以外にも、持久力の向上、肺活量の増加、皮膚の強度及び耐久力の上昇、それに五感の鋭敏化。様々な身体能力や感覚器官もまとめて強化できるの。ただ、細かい制御があるから、西洋のやつと比べたらかなりまだるっこしいわ」

奈々「…………私、肉体強化は使えそうにないです」

玲奈「あんたの場合、近場でどんぱちしないんだから、必要ないでしょ。それより、同時制御できる式神の数を増やしたり、火力の高い術式で支援攻撃ができるように、同時に使用できる護符の枚数を増やしなさい」

奈々「わ、わかりましたぁ」

玲奈「じゃあ、前回のレポートを提出したら帰ってもいいわよ」

奈々「ま、待ってください! あれだってけっこうな量になってまだ少し残ってるのに、あぁ、そんな白い目で見ないでくださいよぉ!」




※これは作者の独断と偏見と自己満足でできています。

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