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第11話:未来を見通す水晶玉!? 悪魔からの贈り物

天翔学園高校に革命を!

第11話:未来を見通す水晶玉!? 悪魔からの贈り物



朧「じゃじゃーん! 見て下さい! これが『未来を見通す占い水晶』です!」

真冬・優雅「「……はい?」」

物品の最終確認を早めに終えた俺達後夜祭チームは会長と葵先輩が担当する『天翔学園祭実行運営部門』と藤井先輩が担当する『実行委員部門』が戻るのを生徒会室で待っていたのだが……

真冬「えっと……もっかい聞いてもいいかしら?」

朧「だから、『未来を見通す占い水晶』です!」

朧がカバンから占いに使う水晶を取り出し、『未来を見通す占い水晶』と言ってローブを羽織り、机にその水晶を置いてニマニマしている。

優雅「えと、なんでそんなのがあるんだ?」

朧「よくぞ聞いてくれましたね優雅! 実はオカルト部で今やることがなくてなにか無いかと部員と考えていたのですが……先日ネットショッピングでこれを見つけましてね! 見た時は衝撃が走りましたよ……」

優雅「……なぁ真冬、言ってやれよ」

真冬「い、嫌よ。 多分詐欺られてると思うけど私はしーちゃんを傷つけたくないし……あんたが言いなさいよ」

優雅「えぇ……」

今の話を聞いた感じ朧はネットショッピングできっと騙されてただのデカいビー玉を買わされたのであろう。

朧「どうしたのです2人共、この水晶の凄さに驚いて絶句してるのですか?」

朧が水晶玉を撫で回しながら自慢気にそんな事を言ってくる。

真冬「えっと……しーちゃん? 未来を見通す占い水晶とか言ってたけどそれって本当に占えるの?」

俺が聴こうと思っていたことを真冬が聞いてくれた。

俺にはどう見てもただのガラス玉にしか見えないのだが、

朧「ふふふ……よくぞ聞いてれた我が眷属よ! 今まで様々なオカルトグッズを買ってきた我だがこの水晶玉は本物の自信がある! 使い方はまだよく分かっていませんがそれでも我は感じるのです! この水晶が本物だと!」

優雅「いや、使い方わかんないんだったら意味無いやんけ」

自信満々に本物とか言い張っているが使ったこともないのならただのガラス玉だろうに。

真冬「う〜ん……どう見てもただのガラス玉にしか見えないんだけど……」

朧「貴方達はまだまだですね……ふっふっふ、我が第六感が今度こそ本物だと囁いているのですよ!」

ガラス玉をまじまじと見つめる真冬に朧は決めポーズをしながらそう自信満々に言う。

使い方もわかってないくせに何でこいつはこんなに自信満々なんだ。

優雅「てか今度こそって事は今まで何度か騙されたことあんだな」

朧「えぇ。 『異世界へ転生出来る魔法陣』とか『杖から魔法が!? 魔法完全攻略ガイド』と言うやつ等色々買ってきましたがどれも偽物ばかりでした。 ですがこの水晶玉からはただならぬオーラを感じます! 2人も感じますよね?」

真冬・優雅「「いや、全く」」

朧「えぇ!? ま、真冬まで!?」

真冬「流石に未来を見通すだなんて嘘だと思うわよ……そもそも使い方も分からないんでしょ? じゃあ尚更黒じゃない」

優雅「うむ。 俺も全くの同意見だ」

朧「そこまで言うのなら……良いでしょう! 私が実際にこれを使って本物だと証明してみせましょう!」

朧はそう意気込むと水晶玉へ手を掲げ祈りを始める。

どうやら意地でも朧は偽物だと認めたくないようだ。

朧「我は汝、汝は我。 さぁ水晶玉よ! 我に未来を示せ!」

朧・優雅・真冬「「「…………」」」

反逆の意志を見せつけた朧だったが、静寂が生徒会室を包む。

優雅「反応無し、やっぱ偽物じゃねぇか。 いい加減諦め……」

朧「本物だもん!!!」

優雅「うぉっ! 急に詰め寄ってくんなお前!」

いい加減諦めろと言おうとした所、半泣きになった朧が頬を膨らませ俺に反論する。

真冬「ちょっと優雅、何しーちゃん泣かせてるのよ。 謝りなさいよ」

優雅「えぇ!? お、俺が悪いのか!?」

朧「誰がなんと言おうと本物なんです! 今はまだ使い方分からないだけでこれは本物なんです!!!!!」

真冬「ほら、優雅。 しーちゃんがへこんじゃったでしょ。 フォローしてあげなさいよ」

優雅「えぇ……そんな事言われてもなぁ……」

使い方が分からないんじゃ確認のしようも無いし……

優雅「……あっ、そうだ。 おい朧、それを買ったサイトを見てみろよ。 普通に詳細書いてるんじゃないのか?」

朧「はっ! た、確かに! その手がありましたか!」

俺の助言にハッとして朧はスマホを取りだし調べ始める。

逆になんでこいつは買う前に説明を読まないんだ。

朧「ありました!」

真冬「なんて書いてあるの?」

真冬がそう聞くと朧は読み上げを始める。

朧「えぇっと……『未来を見通す占い水晶、これは我の力が少量込められており回数は限られるが未来を見通す事が可能である! 未来を見たかったり闇や漆黒とかいう単語が大好きな中坊に異世界を夢見る少年少女達等にオススメである。でかいビー玉だのただのガラス玉などほざいている者達にもオススメであるぞ! 騙されたと思って買うが吉! さぁお求めはコチラ! 販売者: 稲本義秋 お問い合わせはこちらのフォームからお電話を……』と書いていますね」

真冬「随分と癖の強い販売者ね……でも確かにしーちゃんがそそられて買うのもなんか納得しちゃったわ」

優雅「あぁ、そうだな。 特に闇や漆黒が大好きな中坊って所だな」

朧「おい2人とも、私の事バカにしてるだろう。 売られた喧嘩は買おうじゃないか」

真冬と俺が納得していると朧から冷たい視線が送られる。

真冬「やっぱり騙されたのよしーちゃん。 使い方も書いてないなんて明らかに怪しいし」

朧「そんなはずないです! 何度でも言いますがこれは本物ですよ!」

優雅「というかただでさえ変わった販売者で使い方を書いてないって時点でもうそれパチモンだろ。 何を根拠に本物だって言ってんだよ」

ここまで来ても頑なにただのでかいビー玉と認めない朧に俺はそう告げると朧は、

朧「何言ってるんですか? この水晶玉は高かったんですから本物ですよ」

ふむ、なるほど、良い鴨だ。

真冬「う〜ん……そうは言っても使い方が分からないんじゃ意味無いわよね。 何か言えばいいのかしら? 例えば藤井先輩が今何してるとか……!? な、何!?」

朧「急に水晶玉が光初めて……な、何したんですか真冬!?」

真冬が水晶玉に手をかざして喋っていると突如水晶玉が眩く光り始め生徒会室を光で包む。

優雅「お、おいコレ大丈夫なのか!? 爆発しそうな勢いで光ってるんだが!?」

真冬「し、知らないわよ! 私何もしてないんだけど!」

俺達が慌てふためくも水晶玉は輝きを増していき目の前が白く……


千夏『みんなお待たせー! 話が予定より長引いちゃって……』

真冬『全然大丈夫ですよ。 それにまだ会長と葵先輩がまだですし……? その手に持った袋はなんですか?』

千夏『あ、気づいちゃった? 実は学年主任の先生からの差し入れでお菓子を貰ってきたんだ。 みんなの分あるから食べようよ!』

真冬『あっ! コレって最近発売されたやつじゃないですか! 私コレ食べたかったんですよ!』

朧『私も丁度甘味が欲しいと思っていました。 いただきますかね』

優雅『じゃあ俺もありがたく……』

真冬『ん〜おいしぃ〜! 学年主任に感謝しなきゃね』


優雅「はっ!?」

何だ……? 今のは?

真冬「い、今の光景は一体……何だったの?」

朧「みんなも見ましたか……目の前が白くなったと思ったら突然生徒会室で私達が喋っている光景を見せられましたね」

優雅「あぁ……何だったんだ一体?」

朧の言った通り水晶玉の光に包まれ目の前が白くなったと思いきや突然藤井先輩と俺達が会話しているという謎の光景を目の当たりにした。

そして目が覚めた今水晶玉は輝きを失っている。

真冬「きっとこの水晶玉の効果なのだろうけど……一体何だったの?」

朧「私もこの水晶玉からただならぬオーラを感じてはいましたが……実際に訳の分からないことが起こると流石に混乱しますね」

俺達が今起きた出来事を整理できず困惑していると、生徒会室の扉が開けられ……

千夏「みんなお待たせー! 話が予定より長引いちゃって……」

疲れた様子の藤井先輩が入ってきた。

真冬「全然大丈夫ですよ。 それにまだ会長と葵先輩がまだですし……? その手に持った袋はなんですか?」

千夏「あ、気づいちゃった? 実は学年主任の先生からの差し入れでお菓子を貰ってきたんだ。 みんなの分あるから食べようよ!」

藤井先輩はそういうと机の上に袋の中に入っていたお菓子を全て出す。

真冬「コレって最近発売されたやつじゃないですか! 私コレ食べたかったんですよ!」

優雅「見た事のないお菓子が色々あるな……」

朧「私も丁度甘味が欲しいと思っていました。 いただきますかね」

優雅「じゃあ俺もありがたく……」

…………ん? 待て、この展開このセリフ……さっき聞いた気が……

そうだ! 水晶玉の光に包まれた時見せられた光景と同じだ! 確かこの後は真冬が……お菓子を食べて……

真冬「ん〜おいしぃ〜! 学年主任に感謝しなきゃね」

優雅「ッッッ!!!」

間違いない! さっき見せられていた光景と同じだ! だが所々言ってなかったセリフも言っていた気がする……となるとあの水晶は断片的に未来に起こる事象を見せてくれるという感じだろうか……

朧「……? どぉしふぁんでふ優雅。 何かはんがえふぉとでふか?」

優雅「お前は飲み込んでから喋れ。 てかそれどころじゃないんだよみんな!」

真冬「何? 私今忙しいから後にしてくれない?」

朧「何です? 何かありましたか?」

優雅「いやいや待て待て! お前らも感じなかったのか違和感を!」

さっきの出来事になんの疑問も抱いていない2人に俺はそう訴える。

千夏「……? 何かあったの優雅君?」

優雅「大ありですよ! 朧が持ち込んだこの未来を見れる水晶がさっきこのやり取りをする未来を見せてくれたんですよ! あれは本物です!」

千夏「未来を……見れる?」

そっか、藤井先輩は実際に見てないから分からないのか。

朧「確かにそう言われたらさっきまでのやり取り何故か1度体験したような感覚でしたね……よく気が付きましたね優雅。 その水晶玉を偽物とバカにしたの許してあげますよ」

真冬「そう言われればさっきの水晶玉で見せられた光景と似たような事起きてたわね……」

2人も薄々は感じていたようだ。

優雅「藤井先輩、とりあえず見てて下さい」

俺は水晶玉の前に立ち状況を読み込めていない藤井先輩にそう告げる。

恐らくこの水晶玉はさっきの状況から察するに真冬の言葉に反応して未来を見せてくれた。 つまり未来を見る為には何か必要な言葉を言う必要があると考えられる。

真冬のセリフから察するに言葉は……

優雅「光月優雅のこの後の未来!」

朧・真冬・千夏「「「!?!?」」」

千夏「な、何!? 凄い光ってるけど大丈夫なのこれ!?」

真冬「これ…さっきの光よね」

朧「そうですね……まさか本当に本物だったとは……!」

生徒会室は水晶玉から放たれる光に包まれ、再び目の前が白く……


真冬『まさか未来が見れるだなんて……そんなの漫画やゲームだけかと思ってたわ』

千夏『同感です! なんなんですか今のは……目の前が白くなったと思ったら突然変な光景が……』

朧『ふっふっふ……やはり我の見る目は間違ってなかったわけです! さぁ優雅! 次は私に使わせてください!』

水優『失礼するよ。 優ちゃんっているかな?』

優雅『ここにいるけど……どうした?』

水優『実は新しく作ったこれを試してみたくてね……』

水優『…どうだい? 何か変化を感じるかい?』

優雅『え? もう何かしたんですか?』

朧『特に変わってないように見えますが……何したんですか?』

水優『ふふふ……コレは『身体能力を飛躍的に伸ばす』という効果だよ。 使い切りじゃなく光線型にして何度でも使えるようにしたんだ』

優雅『おぉ! 確かに身体が軽い! こんな事も出来ちまうぜ!』

朧『おぉぉ! カッコイイです優雅! バク宙なんて初めて見ました!』

千夏『次バク宙3回転してみてくださいよ!』

真冬『確かに凄いわね……で、デメリットは?』

水優『今使った分の体力や気力は前借りしてる状態だから効果が切れたらその分だけ動けなくなるよ。 あ、徒歩や呼吸するだけでも蓄積されていくからその辺気をつけて……』

優雅『だからそういうのは先に言えやお前ぇぇぇぇぇぇぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!』


優雅「はッッッ!?!?」

水晶玉の効果が切れて皆目が覚める。

朧「……今のは真冬の時と同じでこれから起きる未来を見せてくれたのでしょうか?」

優雅「あ、あぁ……恐らくそうだ」

というか今見たのがこれから起きる未来なのだとすれば……

真冬「まさか未来が見れるだなんて……そんなの漫画やゲームだけかと思ってたわ」

千夏「同感です! なんなんですか今のは……目の前が白くなったと思ったら突然変な光景が……」

優雅「ッッッ!!!」

や、やっぱりそうだ! この後に朧が喋ったら水優が入ってきて変な研究品の実験台にされたんだった!

朧「ふっふっふ……やはり我の見る目は間違ってなかったわけです! さぁ優雅! 次は私に使わせてくださ……ゆ、優雅? 何やってるんですか?」

朧のセリフでこれから起きる出来事を察した俺は会長席の下へと潜り込み息を潜める。

優雅「みんなも見ただろ! この後水優が来るはずだからみんなは優雅はいないって答えてくれ! 頼む!」

千夏「確かにさっき見た光景だとそうでしたけど本当に来るなんて確証はどこにも……」

水優「失礼するよ。 優ちゃんっているかな?」

藤井先輩が喋っていると生徒会室の扉が開かれ水優が入ってくる。

千夏「……え、えぇっと……その……」

水優「? どうした千夏。 いないのかい?」

そうだ……そういえば藤井先輩は嘘つくのがクソ下手くそだった……。

このままだとバレ……

朧「優雅はさっき用事があると言ってどっか行ってしまいました。 何かありましたか?」

水優「そうかい。 いや、実は新しく作った研究品を試してみたかったんだが……いないなら仕方がないね。 また今度にするよ。 どうせ日曜日に会うしね」

そういえばそうだった……今逃れても結局日曜日に実験台にされるじゃねぇかよ……

朧「あ、そういえばその話優雅から聞いたんですけど日曜日に水優さんの家って私と真冬も行ってもいいですか?」

真冬「あっ……そういえばそうだった……」

そういや昨日ファミレスでそんな事話してたな……俺もめっちゃ忘れてたぞ。

水優「お、2人が来てくれるのかい? もちろん構わないよ! なんだったら他の人も呼んでくれてもいいよ? 例えばそこにいる千夏とか……」

千夏「い、いかない……」

どうやら藤井先輩も水優の研究品のヤバさを知ってるらしい。

水優「それは残念、じゃあまた今度の機会だね。 じゃお邪魔したね。 失礼するよ」

そういうと水優は早々に生徒会室から出ていく。

朧「……もう大丈夫ですよ」

優雅「ふぅ……危なかった。 助かったよ朧」

朧「いえいえ、まぁ貸し1つですけどね」

千夏「ま、まさか本当にさっきの水晶玉の光景が未来を見せていただなんて……」

真冬「それにさっきと違って今回は未来が変わったわね……」

そう、真冬の言う通りだ。

真冬の時は見た光景と同じように物事が進んで行ったが、今回は水優が来るとわかって隠れていると未来が変わった。

優雅「コイツはすげぇ……マジでこんなのが現実世界に実在していいのか!?」

千夏「にわかには信じられませんがこの目で見たので信じるしかありませんしね。 会長と葵ちゃんにも教えてあげたいですね。 それにしても一体どこに行ってるんでしょうか……!? えっ!?」

真冬「な、なんで水晶玉がまた光り始めたの!?」

何故か再び水晶玉が光初めて辺りを光で包む。朧「今誰も水晶玉の近くに行ってなかったのになんで……」

優雅「……恐らく藤井先輩が会長と葵先輩の名前を出してどこに行っているのかとか言ったからそれに反応したのかと。 この水晶玉は名前とその人の何を見たいかで反応してるようです」

千夏「今そんなこと言われても遅いよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

藤井先輩の叫び声がだんだん聞こえなくなり、また目の前が白く……


葵『思ったより時間かかっちゃいましたね。 みんな待ちくたびれてますよきっと。 なんでしたら後夜祭部門チームはまた喧嘩でもしてるんじゃ…』

智幸『そうだな……だがまぁ優雅がいるから大丈夫だとは思うがな。 それに優雅と真冬と朧は思ったより仲良くやってくれてて俺は嬉しいよ』

葵『確かにそうですね……最初優雅君と真冬さんで後夜祭部門とかどうなる事かと思いましたけど朧さんの介入もあってなんやかんや仲良くできてて良かったです』

智幸『あぁ……優雅のあの件について知ってるのは俺と沢村だけだしな。 何とか円満にしてやりたいんだが……』

葵『あまり下手に深入りしたら優雅君との約束を破る事になっちゃいますしね……私的には優雅君はあそこまで気負わなくていいと思うんですがね』

智幸『俺もそう思うがいかんせんじゃあ気にせずに気楽にいこうって訳にもいかない内容だからな……っと、生徒会室に着いたし聞かれたらまずいしこの話はやめにしよう』

智幸『待たせたな皆。 もう時間過ぎてるし会議して今日は解散にしよう』

千夏『あ、おかえりなさい2人共! そうですね、さっさと会議しちゃいましょう!』

優雅『そッスね。 さっさと会議してさっさと帰りましょう』

葵『来週の月曜日からは終日準備始まるから朝のホームルームが終わったら生徒会室に集合してくださいね』

智幸『そうだったな。 月曜日の動きに関してはその時に教える。 とりあえず今日問題がなかったか各自報告を……』


優雅「……」

真冬「今のは会長と葵先輩……藤井先輩がどこに行ってるのかって言ったから今いる場所と会話が見れたってことかしら?」

千夏「優雅君の推測が正しければそういう事になりますね……というかそれよりも気になる事が……」

朧「そうですね。 私も気になりました」

真冬「そうね。 私も詳しく聞きたいわね」

……3人から無言の圧力を感じる。

まさか会長と葵先輩がタイミング悪くあの話をしているとは……まぁ詳しく喋ってなかっただけラッキーと言うべきか。

優雅「……ダメだ。 この件については何も喋らない。 それに大した話じゃねぇよ」

真冬「大した話じゃないなら話せるでしょ? 私が1番嫌いなのは言いかけたのに『あっ、やっぱりなんでもない』とか言ってお預けされる事なの。 さぁ喋って貰うわよ!」

千夏「そうですよ! あんな匂わすだけ匂わせといて肝心な事は言わないなんて気になるに決まってるじゃないですか! さぁ観念しなさい優雅君!」

朧「ですね。 とりあえず逃げ出さないように拘束しましょう。 真冬はそっちから、藤井先輩は後ろから頼みます」

真冬・千夏「「了解」」

優雅「ちょ、お前らやめろ! なんでこういう時は息ピッタリなんだよ! ちょ、本気かお前ら! それ以上近づいたら俺も手加減はしないぞ」

少しずつにじりよってくる3人に包囲された俺は戦闘態勢をとり、何とかこの場から逃げ出そうと……

智幸「待たせたな皆。 もう時間過ぎてるし会議して今日は解散にしよう……って、何をやっているんだお前達は? 訳の分からんことやってないでさっさと会議を……」

真冬・千夏・朧「「「元はと言えば会長のせいです!」」」

智幸「えぇ!? お、俺なんかした!?」

生徒会室へ戻ってきた会長が3人に逆ギレされて落ち込む中、葵先輩が割って入ってきて、

葵「何をやってたのかは知りませんがひとまず会議しちゃいましょう。 伝えなきゃならないことが……」

千夏「来週の月曜日からは終日準備始まるから朝のホームルームが終わったら生徒会室に集合してください……でしょ?」

葵「!? な、なんで言おうとしたセリフを……!?」

藤井先輩がニヤニヤしながらさっき聞いたセリフをそのままそっくり葵先輩に返すと、葵先輩は珍しく動揺を見せる。

智幸「なんだ藤井、お前は超能力者にでもなったのか? じゃあ俺がこの後言おうとしたセリフを当ててみろ! なーんて……」

朧・真冬「来週の月曜日の動きは当日に教えるから各自今日問題がなかったか報告を……ですよね?」

智幸「!?!? お、朧と真冬まで!? なんだお前達!? まさか本当に……!?」

朧「ふ……ふふ……ふはははは! 我は未来を見通す者! 我の前で隠し事など無意味、さぁ我の前にひれ伏痛いッッッ!!! な、何をする!!!」

優雅「何言ってんだお前。 すいませんね会長、葵先輩。 今のはコイツの持病なんで気にせず」

先輩に舐めた口を聞く朧の頭をひっぱたき引っ込ませて俺は朧の代わりに謝罪する。

智幸「い、いやそれ(中二病)は別にいいんだが……一体何なんだ? 本当に考えてる事見透かされてるのか……?」

葵「もうここまで的確に当てられるとすごいって言うより怖いのですが……」

優雅「えっとですね……」

朧「ふっ、会長と葵先輩の考えてる事に話していた事、過去の事だって分かっちゃいますよ…!」

智幸・葵「「えぇぇ!?」」

優雅「お前これ以上ややこしくすんな!」

朧が余計な事を言ったせいでややこしくなったが俺は会長と葵先輩に水晶玉の説明をし、ひとまず会議をしてしまうことにした。



今日の活動記録 担当:書記 藤井 千夏

出席者 智幸、葵、優雅、千夏、真冬、朧

・部門別最終確認

・物品確認


天翔学園祭まであと6日!



智幸「にしても未来の見れる水晶玉とか何がなんだか……ゲームや漫画の世界だけかと思ってたぞ」

葵「そうですね。 まぁ現に誰にも聞かれてなく口にも出していないセリフを当てられてしまったので信じるしかないんですが……」

会議が終わると会長と葵先輩が改めてまじまじと水晶玉を観察する。

朧「というか私がその水晶玉買ったのに1度も使ってないんですが! 私にもやらせてください!」

智幸「そうなのか? というかなんか水晶玉の上に『1』って表示されてるんだが?」

葵「あ、本当ですね。 何でしょうかこれ?」

水晶玉をみてみると会長の言う通り水晶玉の上に数字で『1』と表記されている。

何なんだこれ?

真冬「おかしいわね……私が見た時はそこには『4』って書いてあったわよ?」

朧「私が買った時も『4』って書いてありましたね」

千夏「えぇ? 私が見た時は『2』でしたよ?」

葵「みんなバラバラですね……一体何なんでしょう?」

みんな見た数字が違い混乱している。

……初めが4、藤井先輩は2、そして今は1……

優雅「恐らくだけど使える残り回数じゃないか? 買った時は4で藤井先輩は2、そして今は1。 つまりあと一回使ったら終わりって事じゃないか? 確か朧の買ったサイトには回数制限あるって書いてあった気がするし」

真冬「確かにそうね……だとしたらあと1回で使えなくなるってことかしら?」

智幸「恐らくそういうことだろうな。 最後の1回はじゃあ誰が……」

朧「もちろん私ですよ! 買った本人なのに1回も出来てないとは何事ですか! それ高かったんですからね!」

朧がそう大声で叫び水晶玉へ手をかざす。

確かに俺らあの水晶玉朧のなのにめっちゃ好き勝手遊んでたな。

智幸「朧は何を見るんだ? 自分の将来の事とかか?」

会長が朧に質問すると、朧はさっきまで脱いでいた帽子とローブを再び装着し、

朧「ふっふっふ……長年オカルトグッズを買い漁ってきたがどれもコレも偽物ばかり……得られるのは一時的な謎の満足感だけでお金は無くなってくばかりでした……。 しかし! 初めてみた現実では起こらないような現象の数々! そしてこれを作った稲本義秋という謎の人物! もう何を言いたいか分かりますね?」

長々と語ってるが要するにこの水晶玉を作った稲本義秋という謎の人物が気になるからその人を見たいというわけだろう。

朧「さぁ未来を見通す水晶玉よ! この水晶玉を作った稲本義秋という人物を見せたまえ! ってうわぁぁあ!?!? な、なんですか!?」

智幸「な、何だこの黒いモヤは! こんな感じなのか?」

千夏「違いますよ! 今迄は白く光って未来を見れました。 なのにこの黒いモヤは一体…!?」

朧が名前を言うと何故か先程とは違い白い光ではなく黒いモヤが辺りを包み込む。

葵「どんどん周りが黒く……大丈夫ですか皆さん!」

真冬「ちょ、ちょっとなんなのよコレ! ゆ、優雅何とかしなさいよ!」

優雅「いや、俺にそんなこと言われてもどうすれと……てか目の前が真っ暗に……」

朧「なんだか……意識が……」

優雅「おい朧! お前フラフラして大丈…夫……って俺もなんか意識が……」

今にも倒れそうな朧の手を掴むと突然目眩のような感覚に襲われる。

真冬「私…も……」

葵「一体…な、何が……」

さっきよりも黒いモヤが増えもはや辺りが見えなくなり、意識が徐々に遠のき……


???『……ふむ、長年何の役にも立たぬガラクタをオカルトグッズと言い金を浪費し続けた小娘よ。 我の作った商品で我を見るなんて考えたのは貴様が初めてだ。 大体の者は私利私欲の為に自分の将来などを見るものなのだがな』

気がつくと目の前には椅子に腰かけた黒いスーツのようなものを身に着け、耳に三日月のピアスを付けた謎の人物がいた。

その目の前には朧の姿が見える。

……朧を呼ぼうと思ったが何故か声は発せず、見る事しか出来ない。

朧「あ…あなたは……?」

???『我はとある王国で店を開いているただの店主だが……まぁせっかく最後の1回を使ったのだし話くらいなら付き合ってやろう』

朧「店主…? それにここはどこですか?」

???『どこ、と言われても答えずらいが……まぁ強いて言うのなら夢の中と言うべきか? 水晶玉で我を見ようとした結果人間では無い我にエラーを起こしこのような事が起こったのだろう……』

さっきからあの男の言っていることが訳分からんが……夢の中とはどういうことだろうか?

朧「夢の中…人間じゃない? 訳が分かりませんがなんか私の琴線に触れる言葉ですね。 我の名は不知火朧! 世界随一の頭脳をもちあわせる天才である!」

???『ふむ、では我も改めて……我が名はアツ・ヨルマ! またの名を稲本義秋! この世界随一の実力者にして最強の悪魔である!』

朧「か、カッコイイです! 特に最強の悪魔というフレーズがそそりますね!」

ヨルマ『ふははは! 褒めても何も出んぞ小娘!』

朧がいつもの中二病を拗らせているとヨルマと名乗った男?も真似して自己紹介をし意気投合する。

ヨルマ『それにしても貴様……魔法使いの帽子とローブを羽織っているということは魔法職か? 特に特別な力は感じぬが……』

朧「コレですか? コレは自作したんですよ。 ほら、占い師ってこういう感じの見た目じゃないですか。 ですが魔法使いになれるのならなってみたいものですねぇ……ファイヤー! とか言って炎とか出したいじゃないですか」

ヨルマ『ふむ……その口ぶりからすると貴様はまさか地球の……っと、どうやら客が来たようだ。 この気配は……またへっぽこ勇者のようだな……すまぬが我はこれにて失礼させて頂く』

ヨルマはそう言い放つと椅子から立ち上がり、何も無い空間へと消えて……

朧「あ、ちょっと待って下さい! 実はヨルマが作った水晶玉について聞きたかったのですが……あれは一体どういう仕組みなのですか? こんな技術現代には存在しないと思うのですが……」

朧がそう問いかけるとヨルマはニヤリと笑みを浮かべ、

ヨルマ『そう慌てるでない我がお得意様よ。 何となく気分で売り出したがそこまで人気なのであれば定期的に売り出すとしよう。 我の販売アカウントをフォローでもしておくのだな! 是非今後とも購入して仕組みを解いてみるといい。 何せ貴殿は天才なのであろう?』

朧「! そうですね……わかりました! 我の頭脳で必ず貴方の商品の種を見抜いてみせます!」

ヨルマ『ふははははは! 今後ともご贔屓に! それとそこでずっと見ている卑屈な小僧! 貴様もご贔屓に!』

!? お、俺に話しかけてきたのか!?

というかなんで俺は喋れないんだ……


「…………雅……優雅! おい、大丈夫か!」

優雅「ッッッ!!! も、戻ってきたのか……?」

智幸「大丈夫か優雅? 黒いモヤが急に晴れたと思ったら水晶玉が割れてて俺以外の皆が倒れてたから心配したんだぞ? 真冬と沢村はすぐに目覚めたが優雅と朧は一向に目覚めなくて……」

優雅「え? いや、みんなも見なかったのか? 黒いスーツに身を包んだ変な男が俺に話しかけてきてそして変な男が……変な、男が…………」

……変な男がなんだったっけ? ヨ……ヨ……何とかって奴と朧がなんか話をしてたのと最後俺に話しかけてきたことは覚えているが……

……くそっ、ダメだ! 何故か頭にモヤがかかって上手く思い出せない……!

千夏「大丈夫ですか優雅君? 顔色悪いですけど保健室行きますか?」

優雅「あ、あぁいや、そこまでじゃないから大丈夫ですよ」

朧「みんな……何も見てないのですか?」

真冬「見る? 何かあったのしーちゃん?」

朧「……いえ、なんでもありません。 ね?優雅」

優雅「え? あ、あぁ。 そ、そうだな!」

智幸・葵・千夏・真冬「「「「???」」」」

朧の発言にみんなは何の話だと言わんばかりの顔をする。

朧はどうやら記憶があるようだが……俺もそこまで鮮明に覚えている訳では無いからなぁ……

朧「さ、帰りましょう! もう遅くなってきましたし!」

智幸「え? もう大丈夫なのか?」

朧「大丈夫です。 心配をおかけしましたね。 ほら、帰りましょう!」

朧がそう言うとみんなは帰り支度を初めて各々が帰宅する。

智幸「結局未来見れなかったな……俺も1回見て見たかったのに……」

葵「ですね。 まぁ運がなかったですね」

朧「……定期的に入荷してないかチェックしないとな」

優雅「ん? 何か言ったか?」

朧「水晶玉凄かったなって言っただけです。 ほら、帰りますよ」

真冬「しーちゃん帰るわよ〜」

朧「今行きます! では私はこれで。 ……いずれ思い出せますよ」

朧はそう言い残すと真冬と帰って行った。

優雅「……卑屈な……小僧……か」



次の予定→第12話 問題児達の意外な一面


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