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1話:会長は謎解きたい!

1話:会長は謎解きたい!


私立天翔学園高校!!!

選ばれし者のみが入学でき、貴族や士族も通う名門校である。

貴族や士族は近年減少傾向にあるが、今尚将来を背負うであろう人材が沢山入学している。

またそんな学校を纏めあげる者達が凡人であるなど許される訳もなく……!

「あっ! 見て皆さん! 生徒会長と副会長よ!」

生徒会執行部会長、遊木智幸。

学力模試では不動の1位。 勉強だけでなく運動も学園1で巷では完璧人間と謳われている。

そんな会長を支えるのは前生徒会長である容姿端麗・成績優秀・品行方正なこちらも完璧人間と謳われる沢村葵である。

「いつ見てもお似合いな2人……とってもお似合いですわ!」

「そうですね。 なんでしたら神々しさすらも感じて私達には近寄り難い存在ですね」

「交際なされているのかしら……誰か知りませんの?」

「知るわけないだろう? そんなこと聞けるわけもないしな」

天翔学園の誰もが尊敬の眼差しで見つめる生徒会長智幸と副会長葵。 そんな2人は今……!

智幸「人手が足りない……!」

葵「仕事が……終わらない……!」

各々が苦痛の叫びをあげていた。


智幸「まさか今日は俺と沢村…それに藤井以外が休みだとは……それにこの会計簿と部費資料は光月がいないと出来ないぞ……」

生徒会長になってからまだ1週間……まさかここまで忙しいとは正直思ってもいなかった。

こんな大変な仕事の数々を沢村は去年全てやっていたというのか…!?

葵「この資料は紙にまとめて提出しなければなりませんね……藤井さん、頼んでもいいですか?」

千夏「はい! 任せてください!」

そう元気に返事をすると沢村から渡された書類を元に内容を紙にまとめ始める。

今沢村に仕事を頼まれ元気な返事をした彼女は藤井千夏(ふじいちなつ)といい今期の書記を担当して貰っている。この学校は生徒会長のみを選挙で決める為、副会長や書記、会計といったその他諸々の役職は生徒会長が決める制度になっている。

なので藤井は書道をやっていた為字が綺麗で物事をまとめるのが得意だったので書記をやって貰っている。

千夏「出来ました! はい、葵さん! これでいいですか?」

葵「えぇ、ありがとうございます」

千夏「それにしても今日は仕事が多いですね〜。 私疲れちゃいましたよ」

藤井書記はそういうとだらしなくソファへと腰かける。

全くだらしない。 生徒会の一員としてもう少ししっかりして欲しいものだ。

……だが藤井書記の気持ちも分からなくもない。 今日はもう1時間半ほどぶっ通し資料整理をしていて俺も頭がおかしくなってきたところだ。

残っている仕事も光月がいないと厳しそうなものばかり……ふむ、

智幸「よし、2人共。 今日の生徒会活動はここまでとする。 残っている仕事は明日にまわし他の人にも手伝ってもらうことにしよう」

葵「えっ、良いんですか? まだ結構残っていますよ?」

智幸「構わん。 残っている仕事も俺達だけでは無理なものが多い。 ここで下手に遅くまで残り作業するのは非効率だと考えた。 だから今日は解散とする」

千夏「やった〜! 早く帰れる!」

葵「はしゃぎすぎですよ藤井さん。 では会長の言葉に甘えて今日は帰るとします。 次のバスの時間は……」

俺が解散宣言をすると2人は帰りの準備をせっせと始める。

智幸「よし、俺も帰るとするかな。 次のバスは……っと、」

「「30分後」」

智幸「!?」

ふとバスの時間を確認し時間を呟くと葵と声がハモる。

というか葵って同じバスだったのか!?

千夏「2人共まだ残っているんですか?」

俺が悶々と色々考えていると帰りの支度を済ませた藤井が万円の笑みで聞いてくる。

智幸「あ、あぁ。 バスの時間まで30分あるらしいからな」

葵「私もです。 そんなにニコニコしてどうしたんですか?」

沢村がそう聞くと藤井は自分のカバンを漁り、一冊の本を取り出す。

千夏「それならクイズ大会でもしませんか!」

「「クイズ大会?」」

千夏「はい! 私クイズ好きでちょくちょくこういうクイズ雑誌を買ってるんですよ! ね? やりましょう!」

葵「随分と食い気味ですね……まぁどうせ暇ですしいいですよ」

千夏「やったぁ! 会長もやりますよね!」

智幸「まぁ俺も暇だしな。 いいぞ」

千夏「じゃあ問題選ぶので少し待ってて下さい!」

藤井はそういうとご機嫌な様子でクイズ問題の書かれている本をペラペラとめくる

それにしてもクイズか……いつぶりだろうか。

小学生の頃に少しやった記憶がある程度か?

ふっ。 だがまぁ全国模試3位の俺にかかればどんなナゾだろうが赤子の手をひねる様なもの…

千夏「よし、じゃあ1問目。 簡単なのからいきますよ! 第1問! 『どんなに頑張っても夜には出来ないのに昼なら簡単に出来てしまう事ってなんでしょう』!」

智幸「…………」

藤井書記は一体何を言っているんだ? 論理的に考えてそんな事あるわけが無いだろうに。 あれか?引っ掛け問題ってやつか? 俺を騙そうだなんていい度胸だ。

智幸「ふっ、答えはそんなものな……」

葵「簡単ですね。 答えは昼寝です」

千夏「ピンポーン! 正解です!」

あー。

あーーーーーーーーっ。

はいはいはいはい、そういう感じですか。 これはクソ問題だな。昼寝がいいなら日光浴だって大丈夫になるじゃないか。

……いや、頭では分かっていたぞ。 クイズなんだからなにか捻りがあるとは分かっていた。

千夏「ちょっと簡単すぎましたね。それじゃあ少し難易度あげますよ」

落ち着け、落ち着くんだ遊木智幸。 コレはなぞなぞだ。 深く考えてはいけない、頭を柔らかくするんだ。 天翔学園高校生徒会長で何でも出来る完璧人間と噂されている俺のイメージがこんななぞなぞ等に崩されてたまるかよ!

それにココには沢村がいる……もし俺がこの程度のクイズも解けないような低脳だと思われたら……!

『会長……まさかこんな簡単なクイズも分からないんですか? こんなの小学生でも分かる簡単なお遊びなのにこの学園のTOPが分からないだなんて……もしかしてチャットGPTの方が賢いのでは?』

ダメだッッッ!!!!! 沢村にそんな事を言われたら俺は間違いなく血を吐いて全身麻痺を起こしてぶっ倒れてしまう! なんとしてでも威厳を保たなければ……

千夏「第2問! クジラより大きくてメダカより小さい動物ってな〜んだ!」

いや矛盾してるんじゃねぇか!

葵「う〜ん…なんでしょう……」

よ、良かった、コレは沢村もまだ閃いてないみたいだな。

千夏「会長ぉ? どうしたんですかさっきから俯いて。 どこか具合でも悪いんですか?」

智幸「え? あ、あぁちょっとな。 そこまでじゃないから気にするな」

千夏「そうですか? それならいいですけど…」

ま、まずいぞ遊木智幸! さっきから俯いてるせいで疑われ始めているぞ! 余計な事を考えずにさっさとクイズの答えを考えなければ……

葵「わかったかもしれません。 多分答えはイルカじゃないですか?」

イルカ……!?

千夏「正解です! 一応理由も」

葵「そんな動物いるか…いるか…イルカって感じですよね? どう考えてもクジラより大きくてメダカより小さい動物なんでいるわけないですし」

千夏「流石ですね葵さん! まぁこのレベルの問題なら私でも分かるレベルですし当たり前と言えば当たり前ですかね」

智幸「!?!?」

そうなのか…!? 俺がおかしいのか!?

葵「そうですね。 でも私もこういうクイズは苦手で少し苦戦してしまいました」

嘘つくな葵ィィィッッッ!!!!! 俺なんかなんもわかってねぇんだぞ!!!!!

千夏「では最終問題いきますよ! この問題は簡単なのですぐ分かると思いますよ!」

言ったな藤井ぃ…これで俺分からなかったら俺は末代までお前を恨むからな!

千夏「問題! TO→1 DO→1 FU→2 KEN→43これは何でしょう!」

もぉぉぉぉぉぉわかんねぇぞ藤井テメェェェェェェッッッ!!!!!

葵「日本です。 これは簡単すぎませんか? こんな簡単な問題余程のアホじゃない限り解けますよ」

智幸「!?」

千夏「そうですね、ちょっと簡単すぎましたね! そもそもこのクイズ雑誌のタイトルが『猿でもわかる! 超初級クイズ集!』ですからね!」

智幸「!?!?!?」

葵「それ小学生向けの冊子じゃないですか。 通りで簡単だと思いました……!? ど、どうしたんですか会長? 急に立ち上がって」

俺は勢いよく椅子から立ち上がるとそのまま出入口へとトボトボ歩く。

千夏「会長もう帰るんですか? まだバス来るまで15分位ありますけど……」

智幸「あぁ、もう帰るとするよ……ふ、ふふふ……」

千夏「出てっちゃいましたね…なんか会長の様子変でしたよね? お腹でも痛かったんでしょうか?」

葵「さぁ…会長はきっとクイズが簡単でつまらなかったんですよ。 だから全然参加してなかったのかと」

千夏「なるほど……流石は会長と仲がいいだけありますね!」

こうしてますます誤解が増えていく会長智幸であった…。

智幸「ふふ…俺は猿以下……義務教育敗北者……ふふふふふ……」


今日の活動記録 担当:書記藤井千夏

・資料整理

・クイズ大会!(会長が少し様子がおかしかった)


明日の予定→第2話 副会長光月優雅は青春したい!

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