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詩集:青空なき獄中の記

泣き別れ

作者: 歌川 詩季

 生首、ころり。

 罪と 罰とは 抱き合わせ

 (とが)のない背中に

 負わせるべき重さなどなく


 白と 黒とを 抱き合わせ

 互いに(かお)(そむ)けて

 灰色に混じるのを(こば)


 毒と 皿とは 抱き合わせ

 舌鼓(したつづみ)をうつなら

 (ふく)れた(はら)が痛むのもやむなし


 嘘と 方便 抱き合わせ

 正直は舞台(そで)

 出る幕をのがして立ち尽くす



 責めと (ゆる)しが 泣き別れ

 (きず)のない(すね)

 赤錆の浮く(かせ)()める


 表と 裏とが 泣き別れ

 裂かれた断面に

 名前など誰がつけようか


 胴と 首とが 泣き別れ

 力の抜けた四肢は

 我がものとはまるで思えず


 これで この世と 泣き別れ

 転がりつつも目に()きつけた

 見納めの風景には 色も ()()()

 昔のロボットアニメみたい。


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【企画提案】
立花 優先生
― 新着の感想 ―
[一言] 抱き合わせ と 泣き別れ 上手く組み合わせられてますね。 表と裏は、抱き合わせパターンもあるかな、 なんて思いました。 表裏一体
[良い点] ついに完結されました。ご苦労様でした。うまく、マスコミ等の目に留まれば良いのですが。応援しています。 [気になる点] 無 [一言] 無
[良い点] なるほど、抱き合わせ、泣き別れに1行目で着地させるのですね。 続く2行の表題みたいで、小気味よくてリズミカルですね。
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