表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水を飼う彼女  作者: きゃべつ
8/41

ラスの点呼を取らなければならないのだ。だからこうしていなかった亜紀穂を捜しに来てくれたのではないか。こんな森に引き返して。そう思うと今更ながら申し訳なくなった。

「池田」

「ん?」

「助けてくれて、本当ありがとう」

「何?大丈夫だよ。溺れたことならいわないし」

夏目が先頭になって歩き出すと、服の張り付きで、意外と線が細いことが分かった。

亜紀穂より少しだけ筋肉質なだけだ。当たり前か、まだ高校生だもんな。

「そうじゃなくて、今度お礼するよ。何か困ったこととかして欲しいことあったら言って。出来る範囲なら協力するし」

「・・・それなら今すぐ四次元ポケットのどこでもドアでホテルに帰り・・」

「人間に出来る限界を知ってください」

 夏目が前からチラリと亜紀穂を覗く。それに気づいた亜紀穂は冷えた視線で肩を竦めた。黒い半そでを着た白い肩が、洗練された優雅さで上がる。

「なんでもいいよ。今思いつかないなら、後でだっていいしね」

「じゃ、考えとくよ。パシリとかかもしんないけど」

「そんなんでいいの?安いなー」

「櫻井って意外にも毒舌だったんだな」

 からかうように言うと、夏目は目を見開き驚いた口調でいう。

「そうかな?あんまり言われないけど・・・」

「すごいな。・・・もしかして俺にだけか?」

「なんか言った?」

「いや、新しい発見したなと思って」

「そう。池田、帰りホテルに戻るにはどっちから行けば近いかな?」

そこには大きく三つの道が分かれている。一つはこれからハイキン

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ