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魔女のもり  作者: 橙 果実
第一輪 魔女誕生
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03滴 神鳥と魔女

 ナレーション的なものが多い……。

 これはどうしたらいいんだろ。

 誰かに喋らせたらいいのか?

 前回ですら話長すぎてあれは……あれはいいのか?

階段を上り小さい部屋に入ると、台座の上に青年が1人座っていた。

 褐色の肌に白茶の髪を伸ばし、人とは思えない力を漂わせそこにいる。


「彼は若き神鳥、この町の為に長き間守護結界を張り続けてくれているのです。結界を張っている間は動くことも喋ることもできず、魔女様を待ち続けておりました」


 私を待っていたという彼にゆっくり近づくと、どこからか声が聞こえた。


(魔女か……遅かったな。その力、分けてもらうぞ)


 動けないはずの彼の腕が急に伸び、手首をつかまれた途端、魔核へと戻した魔力に自身は包まれ魔女の姿へと戻っていた。

 長老達には魔女の姿をみせていなかったので初めて見る今代の姿に驚きが隠せないようだ。

 魔女となった手と神鳥の手を結ぶと体の力が抜けるような感覚に襲われ、魔力が神鳥に流れていくのを感じる。

 少しという割にそれは多く体は疲労し、その場に座り込む。

 アスターが慌てて支えてくれた時には既に人へと戻っていて状況がつかめず、神鳥を見つめ反応を待つ。


「これでこの町は大丈夫だ。俺の力だけでは結界を無人で保つことができない。礼を言うぞ魔女」


 なんだか役に立てたらしい。

 長老達は町の安全と神鳥の解放に喜び、アスターやシオンは彼が動くのを初めて見たのか驚いているようだった。


「名をソルムと言う。神の御使い三聖獣の神鳥、天空の守護者である」


 そう名乗る彼の瞳は金色で、穏やかな目をしていた。


「結界を張っている間、町の事なら少しは見聞きできていたが、魔女は名も記憶もないのか?」

「……はい。何も覚えてないんです。ただ……目を覚ます前に夢を見ていました。黒い服の女性と少女の夢です。何を話していたかまでは覚えていないんですけど……」


 神鳥は少し考えると、それは初代魔女を夢に見た可能性があると言ってきた。

 夢の話も含め魔女についての説明をするために部屋にいる全員が下の階の一室へと戻る。


 それぞれが席につき、一呼吸整えるとアスターが話し出す。


「俺はアスターと言います。魔女と出会い、神鳥と話せて光栄です」

「お前はよく俺の部屋を覗いていたな。人間が魔人に受け入れられ棲みかへの侵入を許されるとはめずらしい」


 覗いていたことがバレて少し照れているが、とても嬉しそうだ。


「そっちは……」

「シオンだ」


 短い返事で返すシオンに神鳥はアスターを一度見て続けた。


「そうか。良き人間の友を持ったな」


 その一言にシオンもどこか照れているようだった。


 2人の紹介が終わり本題へと入る。

 魔女とは、神が人と魔物の争いを止めるために与えた、不思議な力を持った女性のことで、以前から存在した三聖獣や四大精霊が使う魔力に近いものを使っていたことから人は『魔女』と呼ぶようになったらしい。


 長き時が過ぎ、魔女は一人の少女に力を託し消えた。

 それは、森の中心にある木になった少女のことで、現在も木は人々の憎悪を吸い続けている。

 憎悪が蓄積しすぎるとその反動で、人間から魔女になる者をを選び、力を与えるらしい。

 最初は、人のような姿をしていた魔女だったが、憎しみの連鎖が歪な者へと変えていった。


 木によって初めて選ばれた、三代目の魔女の時にそれはおきた。

 人間と魔物の全面侵略闘争である。

 互いの大地を守り拡げるため、日頃団結することのない魔物もまとまり衝突。

 世界を揺るがす大規模な戦いは幾日も続いた。

 魔女が言葉をかけても、大地を裂いても、壁を築いても変わらない。

 そんな中、恋仲の男がどちらのものともいえぬ攻撃で亡くなり、魔女の心を大きく乱すことになった。

『争いに何の意味があるの!? 失うものばかりの戦いなんて必要ないじゃない! こんな事いつまで続けたら無駄だって気付くの? 世界を傷つけ、自身の大地も守れないなら私が壊してあげる!! 彼のいない世界に未練なんてないわ! 滅びろ!!!!』魔女のたった一言で大地は枯れ、人も魔物も生きとし生けるものは塵と化し消えた。

 魔女の命と共に。

 世界の三分の一は死の大地と化し、今もなお踏み入るものを拒み続けている。


 その後、選ばれる魔女は忌み嫌われ、人間からも魔物からも命を狙われるようになった。

 罪なき魔女が人間の手によって亡くなると、殺した者は特殊な力を得た。それが知れ渡ると欲深き者達を中心に魔女を危険な者として、魔女狩りが正当化されていく。

 

「気になったんですけど、魔女の力って何ですか?」


 私が質問してみると、ソルムが答えた。


「魔女の力は、『言の葉』と『創造』だ。思いを込めた言葉は、力となって具現化し、創造は実体を与える。今はだいぶ劣化して効果は落ちているが、それでも神に一番近いとされる力の持ち主だ。」


 魔女とは、不老不死であり『言の葉』と『創造』という力を持つ者。

 しかし、その力を欲の為に使えば自身の命を削り、強大な力の使い過ぎは身を滅ぼすことになる。

 不死とは言うがそれは完全なものでなく、魔核とは別に心臓の一部にできる『魔女の欠片』を壊すことで絶命し、壊したものに力の一部を奪われてしまう。

 

 魔女に救いは無いのだろうか……。

 どのくらい会話にしたらいいのか悩むーー。

 一応恋愛ではないけどなにかしらの原因が愛なのは……恋愛要素?

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