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ミルの贈り物

作者: ドラゴン

一番最初の作品。

無難な物語で短編で絵本向けに書いた。

百万回死んだ猫を呼んでこれなら俺の方が感動ものかけるんじゃねと思って書いた。


だから絵本向け。


ちょっと雨の日のアリエスから学んだのでちょっと混じってるかも

人物紹介


犬で名前がペロで雄の主人公

性格 のんびり屋で天然ぼけ

力が強くて勇敢

ピンチに強い


猫で名前がルルで雌のヒロイン

性格 気が強くて責任感がある


ロボットで名前がミルで女のヒロイン

性格 みんなの世話好きで真面目で明るい


第1話  ご飯


これは雄犬のペロと猫のルルとロボットのミルがいっしょに暮らす物語です。


ペロ「お腹すいたからみんなでおいしいご飯食べよう」


ルル「ペロの分はルルの分!」


ペロ「そんなの嫌だよ」


ルルはいつも大好きなペロの事をからかっています。


ミル「ルルはいつもペロをからかって、駄目でしょ! ペロとルルの分は私が一生懸命作るから大丈夫だよ!」

ミルはそんなルルを止める役目です。

ルル「別にからかってないもん。 ペロが生意気なだけ!」


ペロ「ひどいよルル、

ミル いつもおいしいご飯を作ってくれてありがとう でも今日はみんなでおいしいご飯を食べよう!」


ミル・ルル「ペロ違うでしょ。食べるだけじゃダメ!みんなでおいしいご飯を作ろうでしょ!」


ペロ「あれれ?ははは、楽しいね。 ルルとミルと一緒に暮せて幸せだよ!」


ミル「私も幸せ。」


ルル「ルルも。」


ルル「私がアーンして食べさせてあげればもっとおいしくなるわよ!」


ペロ「本当に?」


ルル「もちろんよ!」


ミル「今日は何を作りましょうか?」


ペロ・ルル・ミル「「「ハンバーグ!!!」」」


みんなおいしいハンバーグを作ります。 ルルがこしょうを乱暴に振ります。


ペロ「くしゅん」


ルル「ペロ。 お肉で遊んじゃだめ!」


ペロ「ルルがこしょうをぼくにかけるからいけないんだよ!」


ミル「ペロのくしゃみで唾がいっぱい入っちゃったじゃない。 ルル、食べ物を粗末にしたらいけません! 怒るわよ!」


ルル「ごめんなさい。 ペロごめんね。 ははは おもしろい!」


ミル「ペロ 大丈夫? トイレットペーパーもってきたわよ! 鼻チーンして!」


ペロ「うん! チーン・・・いっぱい鼻汁でた。 ありがとうミル!」


ミル「どういたしまして! ペロ、鼻汁じゃなくて鼻水ね。」


ルル「ミルはペロの世話をしすぎだよ! だから甘えん坊なんだよ!」


ミル「そうかなー! でもペロとルルの世話をするのが大好きなの!」


ペロ「ぼくはやさしいミルが好き」


ミル「ありがとう、うれしいわ」


ルル「ルルのことは嫌いなの?」


ペロ「ルルもやさしいから好き。」


ルル「えへへ、うれしい もっと言って。」


みんなでなんとかおいしいハンバーグを作りました。


ペロ・ルル・ミル「「「いただきまーす。」」」


ルル「なんで いつもペロは泣くのよ!」


ペロ「おいじい(おいしい)」


ルル「ミルはお料理食べられないんだから、もっと気を使いなさいよ!」

ミルはロボットなのでお料理が食べられません。

ペロ「ミルは食べられないのにごめんなさい。」


ミル「気にしないでペロ、

私はペロとミルの食べている顔を見るのがとってもしあわせなの。 だからペロとルルよりも幸せだと思うわよ!」


ペロ「そんなことないよ! ぼくの方が幸せ。」


ルル「ルルが一番だもん!」


ミル「ふふふ、そうかしら。 今日のハンバーグの隠し味はペロの唾だけど どうかしら。」


ルル「ミル、なんてこと言うのよ。 まずくなっちゃうじゃない!」


ペロ「そんなことないよ。 おいしいよ!」


ルル「じゃあ、ルルのよだれ入れてあげる、おいしいよ!」


ミル「食べ物を粗末にしたら駄目でしょルル!」


ルル「ペロあやまりなさい!」


ペロ・ミル「「ルルがあやまるの!」」


ルル「ペロ、ルルのハンバーグ少しだけあげようか?」

ルルは大好きなペロに何かして上げたくて仕方ありません。

ペロ「うん。」


ルル「ペロ アーンして!」


ペロ「あーン。」


ルル「おいしいでしょ!」


ペロ「うん、おいじい。」


ミル「私もペロに食べさせてあげたいんだけど! いいかしらペロ?」

ミルもペロの事が大好きで仕方ありません。

ペロ「ありがとう、ミル。」


ペロとルルはのこさず食べました。


ペロ・ルル「「「ごちそうさまでした。」」」


ペロ・ルル・ミル「「「お粗末さまでした。」」」


第二話 お昼寝


ミル「私お買い物言って来るけど何か欲しい物ある?」

ミルはご飯の材料をお買い物してきます。

ペロ「ぼくも手伝うよ!」


ルル「ルルも。」


ペロもルルも良い子なのでミルのお手伝いをします。


ミル「ペロとルルも連れて行くと余分な物いっぱい買っちゃうからペロとルルはいっしょにお留守番しててね!」


ペロ「おねだりしないからぼくも行く。」


ルル「ルルもー!」


ミル「今日はそんなに買う物ないから大丈夫! ありがとうね、ペロ、ルル。」


ペロ「はーい。」


ルル「はーい。」


ミルがお買い物に行きました。


ルル「ねむくなったから二人でおひるねしたいな?」


ペロ「うん、いいよ!」


ルル「子守唄聞きたい!」


ペロ「ぼくは子守唄歌えないよー!」


ルル「じゃあまた、ペロの昔の話が聞きたいな!」


ペロ「うん、いいよ!」


ペロ「ぼく生まれてすぐ お母さんとお父さんがいなくなっちゃったんだ。」


ルル「ルルもだよ。」


ペロ「だからぼくノラとして生きてたんだ。 でもぼくなにもできないから食べる物がなくて疲れて動けなくなっちゃったんだ。

そんな時ぼくを助けてくれたのがミルだったんだ。

ミルがどうしたの? 大丈夫って何度も話かけてくれたんだけどぼくはこわくて誰も信じられなくて声が出なかったんだ! でもミルは何でか知らないけどぼくはお腹すいていることに気付いてお料理を食べさせてくれたんだ!

今でも覚えている すごくおいしくて涙が止まらなかった。 でもそんなミルにもありがとうって言えなかった。 すごくくやしくてた仕方なかった! 次の日もそのまた次の日もミルはおいしいお料理を作ってぼくに食べさせてくれたんだ! そしていっぱいたのしいお話をしてくれたよ! いつかすっごくおいしいお料理を作って自分のお店を出すのが夢なんだって幸せそうに話してくれたよ! ぼくはそんなミルが気になって気付かれないように後をつけたんだ。 着いた先は大きな料理のお店だったんだ。 でもぼくはびっくりしてすごく悲しい気持ちになった。 ミルが知らないおじさんに大きな声で怒られてたんだ。 それがぼくに料理を作ってくれていることで怒られていることを聞いてぼくはもうミルが作ってくれる料理は食べたくないと思った。 そして次の日にミルがお料理を持って会いに来てくれたんだけど ぼくは隠れていたんだ。 そしたらミルがすぐに諦めて帰ると思ったんだ。 でもミルはぼくをずっと待っててくれたんだ。 すごくうれしかった。

だからすぐに出ていってミルに会いたかったけど声も出ないしミルにお料理を作らないでほしいって言うことも出来なかった。 ぼくのために一生懸命作ってくれたのにそんなこと言えなかった。 だからミルに手紙を書いて出て行くことにしたんだ。 ありがとうミルって書いた。

ぼくはミルのお陰で命を救われてこんなにおいしい物があることを知ったしミルみたいなやさしいロボットがいることも知った。 だから一生懸命生きて行こうと思ったんだ。 でもぼくはミルにみっかっちゃったんだ。

ぼくはミルに怒られると思って丸くなった。 でもミルは泣きながらしゃがみこんでよかったって言ったんだ。 その時は意味がわからなかった。 ミルはボロボロの姿だった。 ごめんなさいって言いたかったけど言えなかった。

そしてミルが言ったんだ。 私と一生に生きようって! ぼくは邪魔な犬だって分かっていたけど うんって言っちゃったんだ。 うれしくて うれしくて 涙がとまらなかった。 鼻からも いっぱい汁がでてきた。」


ルル「鼻水じゃないの?」


ペロ「そうだった、へへへ。」


ルル「ペロ、私の話しが出てないじゃない!」


ペロ「しょうがないよ、ルルとはまだ出会ってないもん。」


ルル「そうだけど嫌なの!」


ルル「ペロはルルとミルのどっちと一緒に居たいの?」


ペロ「ぼくはミルとルル一緒に結婚したい。」


ルル「ん、聞き間違いかな? ペロ、もう一度言ってみなさい!」


ペロ「僕、ミルとルル二人と結婚したい。」


ルル「そんなのはダメ!」


ペロ「ぼくはミルとルルを選ぶなんてできないよ!

ミルとルルに嫌われたとしても選ぶもんか!

ミルとルルを幸せするもん! そう誓ったんだ!」


ルル「ルルは嫌! ペロとミルが仲良くしていると胸が苦しいの!

ルルだって ミルのこと好きだよ! ずっと一緒にいたい! だから分からないの!」


ペロとルルはどうしたらいいかわからないので泣いちゃいました。


ルル「しょうがないもんね! 許してあげる。 でも一生懸命ルルとミルを愛さないと駄目だからね! ペロにそんなことできるの?」


ペロ「ぼくはルルもミルも好きだもん。 絶対大丈夫だよ!」


ルル「ペロはいいかげん! ペロ早くおひるねしようよ!」


ペロ「うん、おいでルル。」


ペロとルルはおひるねしました。 ですがミルはペロとルルの話をそっとドアに耳を当てて聞いていました。


ペロとルルは話に夢中でミルが帰って来たことに気がつきませんでした。


ミル「私もペロとルルと一緒に結婚したいよ。」


ミルはペロとルルの寝顔をずっと幸せそうに眺めていました。


第三話 命のバトン


ペロ「今日は魚が食べたいから川でお魚を釣って来るね!」


ルル「ルルも釣りしたい! お魚食べたいからペロと一緒に行く。

ルルも一緒に行かないとお魚釣れないからね!」


ペロ「そんなことないもん、ルルがいなくても今日は大量だよ!」


ミル「私も一緒に行きたい!」 ミルは大声で言いました。


ペロ「今日はミルのメンテナンスの日だよ!」


ミルはロボットなので1年に一度機械のメンテナンスをします。


ミル「そうだったわね! ごめんなさい!」 


ミルは悲しそうに言いました。


ルル「そうだった! ミルは今日一緒に行けないんだよね。 じゃあルルは畑と洗濯とかお掃除してるね!」


ミル「気にしないでルル、ペロとルルで一緒に釣りに行って来て!」


ルル「抜け駆け嫌だからルル行かない。 みんな一緒じゃなきゃルル行かない!

だからペロ一人で行って来なさい!」


ペロ「うん、みんな一緒に行こうね! 今日こそは川のヌシに勝ってくる!」


ルル「ペロには無理、無理!」


ミル「ペロ、無理はしちゃだめだよ! 怪我しないように気を付けてね!」


ペロ「大丈夫、まかせて。」


ミル「それが心配なのよ。」


ペロはお家を出て、川に向かいました。 ですがその途中でロボットが動物を捕えるためのベア(トラップ)にベロの右後足が引っかかってしまいました。 それは凄い力持ちのロボットじゃないと外れない強力な罠でした。


ペロ「わーン 痛い、痛いよ!」


ペロはあまりの痛みで泣き出してしまいました。


ペロ「痛いよ、どうしよう これぼくの力じゃ外れないやつだよー。

どうすればいいんだろう このまま死んじゃうのかな!

そんなの嫌だよ! もっとルルとミルと一緒にいたい。 ルル ミル助けて!

何言ってるんだろうぼく、いつもルルとミルには助けてもらってるんだ。

ぼくがルルとミルを助けるんだ。 こんな罠なんかに負けるもんか。 絶対こんな物壊してルルとミルの所に帰るんだ!」


ペロは一生懸命叩いたり噛んだりひっかいたりしましたがびくともしません。 それどころか体を動かすだけですごい激痛が走るので痛くてまた泣いちゃいました。


ペロ「誰かこの道を通り掛かってくれればいいんだけど こんな所誰も来るわけないし!

もうぼくは死んじゃうのかな。 ちょっとねむくなってきちゃった。 ミルとルルはぼくが死んじゃったら悲しんでくれるかな。 悲しんじゃうよね。 それどころか一緒に死のうとするかもしれないな。 そんなことさせるわけにはいかないよ!」


ペロは手や歯がボロボロになっても一生懸命罠を壊そうと頑張ります。 強力な罠でしたがへっこんで少し穴があきました。 でもこれでは全然外れません。


その頃 ルルとミルの様子はというと


ルル「畑の手入れも洗濯もお掃除もおわったー! ペロのやつ まだ帰ってこないなー、どうせ魚が一匹も釣れないから帰れないんでしょうけど。

でもなんかいやな感じがするなー! もう少ししたらミルも帰って来るからそしたらミルと一緒にペロのとこに行こ!」


ミル「ただいまー」 慌てながらミルが帰って来ました。


ルル「どうしたの ミル、早かったじゃない!」


ミル「ペロのことが気になって早く終わるようにしてもらったの!」


ルル「だめじゃないミル。 きちんと観てもらわないと死んじゃうんだよー!

でもルルもなんかペロに嫌な予感がするんだよねー!」


ミル「私も。 だから早くペロを探しに行きましょう!」


ミルとルルはペロが心配になったので川まで探しに行きます。 すると雨が降って来ました。


ルル「もう、川に行ってもペロもいないし雨も降って来ちゃったじゃないの。 これも全部ペロのせいね。 後でなんかしてもらわないと駄目ね!」


ミル「やっぱり今日はなにかおかしいわ。 ペロもいないし。 何か危ないことに巻き込まれたのかもしれないわ!」


ルル「そんなこといやだよ! どうしようペロになにかあったら。」


ミル「おちついてルル! 大丈夫! ペロは強いから何もないわよ! とりあえずこの辺りは広いから二手に別れて探しましょ! それでもみつからない時は他のみんなに手伝ってもらいましょう!」

ルル「うん。 わかった!」


ミル「雨降って危ないから気を付けて探しましょう! 

あ、待ってルル!あ、慌てて 忘れたわ。

連絡が取れなくなったら遅くなっちゃうので取り敢えず1時間たったらお家にあつまりましょう!」


ルル「うん!」


ミルとルルは二手に分かれて探します!

ミルはロボットなのですごい速さで走ります ジャンプ力もすごいのです。


ミル「まずは高い木に登って探しましょう。 まっててねペロ。」


ミルはこの辺りで一番高い木のてっぺんに一瞬で登りました。 

ミルの目もロボットなのですごいのです。


ミル「駄目ね。 上からペロを探そうと思ったけどペロの姿は見えないわね。 でも待って。 あの崖のところ見えないわね。 もしかしたらあそこにペロがいるかもしれない。」


ミルはその崖のところへすごい速さ向かいます。 でもそのスピードはミルの限界のスピードを越えるスピードです。


ミル「ちょっとスピード出しすぎかなぁ! 足からミシミシ音がしてきた。 でもペロが助からなかったから嫌だもん。」


ミルは崖のところで止まって下を見ようと思っていました。 ですが雨ですべって崖に落ちてしまいました。


ミル「キャー! うそでしょ。 受け身とらなきゃ!」


ですがその下にペロがいたのです。 ミルは気づいて空中で向きを変えました。 ですがミルはペロを避ける為に空中で向きを変えたので受け身がとれませんでした。


ミル「ペロ 大丈夫? 怪我はない?」


ミルは大声でペロに言いました。 ですがペロからの返事はありませんでした。 ミルはすぐにペロの元に向かおうと思いましたが足が二本とも反対に曲がって動きませんでした。


ミル「すぐに行くからまっててね。」


ミルは二本の手で地面を蹴って一瞬でペロのところまで行きました。

そこで初めてミルはペロが罠にひっかかっていることを知りました。


ミル「ペロ 大丈夫? 返事して!」


ミルは揺さぶったら危ないかもしれなと思い手を握りしめながら声をかけました。


ペロ「おはよう ミル!」


ミル「おはようじゃないよ ペロ、心配したんだよ。 でも本当に良かった。 間に合ってよかったよ!」


ミルは緊張の糸が切れたように泣きじゃくりました。


ペロ「泣かないでミル。 また助けにきてくれたね。 足が痛いけどすごくうれしいよ。」


ミルはペロの体中を見て感動しました。


ミル「ペロはすごいね。 よく頑張ったね。 罠自分ではずしたんだね。」


ペロは体中ボロボロきなりながら動物を捕えるためのベア罠の鎖の部分は壊れました。 刃の本体の部分はまだペロの足に挟まったままです。


ペロ「本当は自分の力でお家まで帰りたかったんだけど途中でねむっちゃったみたい。 ミルに迷惑かけたくなかったのに、ごめんなさい。」


ミル「ペロ そんなことを言わないでよ。 迷惑なわけないじゃない!

家族なんだからあたりまえじゃない。」


ミルは泣きながら少し怒りながら言いました。


ミル「でもまだ終わったわけじゃないわ、無事に帰らないと。

ペロの足もいまはまだ外せなくてごめんなさい。 本当に痛くて痛くて苦しいと思うけど我慢して。」


ペロの足に挟まっている罠の刃を外してしまうとペロの足から大量の血が出て死んでまうとミルは判断したので罠は外しませんでした。 あとまだ帰るまでの時間がかかると思ったので外せないとミルは判断しました。


ペロ「大丈夫。 ぼく強いもん。」


ミル「そうだね。 ペロは強いもんね。」


ミルはペロを抱きかかえて匍匐前進しようとしました。 ですが崖から落ちた時はお腹も傷ついてエネルギーのほとんどがなくなってしまいました。


ペロ「ミルどうしたの? お腹と足が痛い痛いだよ。」


ミル「ごめんね、ペロ。 予定変更するね。 レーザーでベア罠の刃の部分以外を切り落としちゃうからじっとしててね。」


ペロ「そんなことしたら余計にミルが動けなくなっちゃうよ!」


ミル「ペロ、良く聞いてね。 ペロをお医者さんの所まで連れていくまで私はもたないと思うの。 だから私が動かなくなったらそからはペロが一人でお医者さんの所に行かなくてはいけないの!」


ペロ「ミルが死んじゃうなんて嫌だよ。 絶対させない。 一緒に連れて行くよ」


ミル「大丈夫。私は死なないよ。ただエネルギーがなくなっちゃうだけ。 私のことはおいといて一人で行かなきゃだめだからね。ペロ。」


ペロ「本当・・・だね。」


ミル「大丈夫だよペロ、じゃあ切るね」


ミルはレーザーでペロの足に挟まった刃の部分だけのこして切り落としました。 そしてミルは自分のスカートのきれいな布を引き裂いてペロの足に巻きました。 ミルはペロを抱きかかえながら匍匐前進してお医者さんの所へ目指します。


ペロ「ミルレーザー凄いね ぼくは一生懸命頑張ったけど鎖しか切れなかったよ! 意味なかったね。」


ミル「何言ってるのペロ。 ペロは凄いことをやったんだよ。 どんな動物だって外せない物を切ったんだからペロは世界一凄いんだよ。」

ペロ「ぼくミルにたくさんのことお教わった。 初めて会った時からいつもいつも助けてもらった。 だけどいつもミルとルルのために何か出来ることがないか考えたけど何も思いつかなくて悔しかった。 ぼくのせいでこんなことになっちゃったけど今ぼくに出来ることがあるよ!」


ペロはそう言うとミルに抱きかかえられた手をほどきミルを自分の背中に乗せて歩き出しました。


ミル「ペロやめてよ。 足からいっぱい血が…」


ミルは泣き出して それ以上しゃべれませんでした。


ペロ「ミル 大丈夫だよ。 ぼく今すごく幸せだよ!」


ミル「私も幸せだよ。」


ミルはペロの背中の上でただ泣くことしか出来ませんでした。 しばらくするとペロの足ががくがくふるえて倒れてしまいました。


ペロ「ごめんミル。 すぐ行くね。」


ペロの顔が真っ青になって足からすごい血が流れます。 もうペロは動けそうにないです。


ミル「待ってペロ。 かわりばんこ。 次は私がペロを運ぶ番だよ。」


ペロ「まだ全然大丈夫だよー!」


ミル「知っているよペロは強いもんね。 私はペロのこと本当に尊敬しているんだよ。 だからお願い、今だけは休んで!」


ペロ「わかったよミル。 それじゃあお願いするね。 すぐにかわるからね!」


ミル「ありがとうペロ。」


ミルはペロを抱きかかえて匍匐前進しました。

ミルは最初からかわりばんこをする気がありませんでした。 ペロの背中の上で暴れたらペロの足の怪我がひどくなると思い我慢していました。 これでもうミルは起動停止するわけにはいかなくなりました。 ミルが起動停止してしまったらペロが背中におぶって運んでしまうからです。

ですがペロは意識を失ってしまいました。


ミル「もうあまり時間がないな。 でもペロは凄いね。 どんなに無理な状況でも諦めないもんね。 ペロ絶対に死なせないからね。」


ミルはペロを抱えながら進みましたがお家から1Kmくらい離れた所で体が動かなくなってしまいました。 お医者さんがいるところはもっと遠くでお家から2Km以上離れています。

雨が降っているので大声で叫んでもだれも聞こえません。 雨でぬかっているので進みずらいのです。 このままだとミルも雨で壊れてしまうかもしれません。


ミルの体ははとうとう動かなくなってしまいました。


それでも完全に止まった訳ではないので声は出せます。


ミル「動け! 動け! 何で動かないの! あと少しでいいの。

もう二度と動けなくなってもかまわない。 だからお願い!」


その時、とんでもない事が起こりました。


ペロ「次はぼくの番だね!」


なんとペロが起き上がりましたのです。


ミル「ペロ凄いよ! 本当に凄いよ。 でも違うよ。 ペロと私でいっしょに力を合わせて進むんだよ。」


なんと奇跡が起こりました。 ミルが少しだけ動くようになりました。

ミルとペロは二人はよりそって笑いながら楽しそうに進みました。


ミルとペロは意識が無くなるまでは願いました。


神様お願いします。 自分は死んじゃってもいいのでどうか ペロ ミル だけは助けてください。






数時間前の話です。

ミルとルルがわかれてからのルルは一生懸命ペロを探しますが見つかりません。


ルル「ペロどこに居るの? いたら返事して! ペロお願いだから出てきて」


ルルは泣き出してしまいました。 そろそろ一時間くらい経つのでルルは一旦お家に帰ることにします。


ルル「もう1時間くらいたったと思うけどミルも帰ってこないよ。 雨が降っているからルルの声もペロの声も聞こえないよ。 どうすればいいの? ミルが帰って来てくれればどうすればいいか教えてくれるのに。 ルル何考えてるんだろ。 ミルが帰らないってことはミルも危ない目に会ってる可能性があるってことなのに。 とりあえずみんなにしらせなきゃ。」


ルルは村の動物やロボット達にペロがいなくなったこと! ペロを探しに行ったミルがいなくなったことを話して村のみんなで捜索することにしました。


ルル「ルルいつもペロのことからかってばかりいたな。 ルルはペロのこと大好きだけどペロの顔を見るとついからかっちゃう。 あの顔が悪いんだよ。 でももう好きだって言えないのかな。 ルルの心伝えたいよ!」


ルルは急におもいきり走り出しました。 ですが水たまりにつまずいて転んで顔をすりむいてしまいました。 泥だらけです。


ルル「最近ミルにも嫉妬ばかりしていたな! 罰が当たったのかな。 こんなのないよ。 ペロとミルがいなくなったらルルは生きている意味なんてないよ! 早く見つけないと。」


ペロとミルが神様にお祈りしているときにルルも願いました。


神様お願いします。 ルルは死んじゃってもいいのでどうかペロとミルを助けて下さいと!


ルル「ペロとミルが大変なときにルルは何もできないよ。 くやしいよ!」


ルルは何かを感じて川の方からお家の方向へと向かいました。 そしたらベア罠の壊れた残骸がありました。 そのあとに大量の血の跡がありました。 それをルルが舐めてすぐにペロの血だとわかりました。 ルルは涙が出そうになりましたがそれよりも速く走り出しました。 向かうは血が続いている家の方向です。 ルルはいつもの限界を超えて走りました。 もう足がなくなってもいいと思いながら!

そしたらすぐにペロとミルの姿がありました。 ペロは全身が血だらけで体全部から血が出ているようにみえ顔は真っ青でいまにも死にそうです。 ミルはスクラップのロボットのように見えました。 ルルはすぐにミルを大きい木の下に置いてペロが息しているかと脈を確認して走り出しました。

ルルはミル・ペロ・ルルの中で一番力がなくて弱いのです。 ですがペロとミルを助けたいと強く思ったので強い力が出せるのです。

ルルは本当は走っている最中ペロに話かけたかったのですが自分の息が切れると思い我慢しました。

お医者の家から2Kmくらいあった道のりですがわずか5分くらいでペロを運ぶことが出来ました。 その後すぐにルルはミルの所まで戻りミルもロボット工場まで運びました。 ペロは血液が足らなかったので輸血されました。

ですが足がうっ血になりお医者さんに右後足を切除するしかないと言われ右後足を切除しました。




第四話 ミルの贈り物



あの後ペロは、3日間の間、意識不明で病院のベットで寝ていました。 その間ルルは何も食べずにほとんどの時間ペロの手を握り締めながらお祈りをしていました。 ミルも意識不明でロボットの工場に運ばれましたがルルは立ち入り禁止なのでミルには会えません。


ルル「ルルはペロとミルと一緒だよ。 ペロとミルが死んじゃうならルルも生きている意味ない。」


ペロ「ぼくはルルもミルも絶対に死なせないよ! 幸わ」


ペロがしゃべろうとしたところを遮ってルルが泣きながら抱きつきました。


ルル「ペロ! ペロ! ペロ!」


ペロ「ルルが助けてくれたんだね!」


ルル「ルルは何もできなかった!

もっと いっぱい いっぱい助けたかった。」


ペロは今まで起きたことをルルから聞きルルもペロからも聞いたのですがルルはすごく甘えん坊になっていました。

その後はペロはまだ重傷なので一週間は入院することをお医者さんに言われました。


ペロが目覚めたすぐあとにミルも意識が治ったと報告がありペロとルルは涙しました。


ですが、ミルも重症なので出会えませんでした。


一週間後ペロが退院する日に病院にペロとルル宛てに贈り物が届きました。 それはミルからの手紙と箱です。


ミル『ペロとルルへ

ペロ退院おめでとう! ペロが生きていて本当によかったです。 でも右後足を切断したと聞きました。 ごめんねペロ。 私がもっと早く気づいて駆けつけて足なんか折らなければ足を切断しないですんだかもしれないのにね。 最後はルルに助けられて病院で診てもらったと聞きました。 ルルは凄いね。 ルルありがとう。 私とペロが初めて会った時のことを覚えてますか? ペロは私の顔を見てすごく怯えていたよね。 すごく最初の私に似ていると思って声かけたんだよ。 その時すごく落ち込んでいて夢も失いかけていた時だった。 そんな時ペロが私の料理を食べて泣きながら食べてくれたよね。 その時すごく幸せだった。 ペロの為に生きて行きたいと思いました。 そしたらペロがいなくなっちゃんだもん。 事件に巻きこまれて危ない目にあっているんじゃないかと思って必死に探したんだよ。 それからの私は幸せでした。 ルルとも出会ってあっという間の時間を過ごしました。 そしてペロは私に奇跡をくれました。 ペロはベア罠の鎖しか切れなかったと言ったけれど私はそれで未来が変わったのだと思うよ。 私が動かなくなったときペロは次はぼくの番だねって言ってくれたね。 ペロのおかげで私は動けたんだよ。 ペロに私は幸せと勇気と希望と奇跡をいただきました。

今までありがとうペロ。 ペロ大好きだよ。 愛しています。

私はペロと結婚したいと思っています。 でも前にペロとルルが話しをしているのを聞いてしまいました。 何でか敬語になっちゃう。 気にしないで! ペロとルルと私で一緒に結婚をしようと言うのを! ペロは勝手だよ! 私が許すわけがないわ! という訳なのでペロとルルで結婚して幸せになってね!

ペロもう罠に引っかかっちゃだめだからね。 でもみんなに話して罠は全て変えてもらったから大丈夫だけどね。

ルル ペロの面倒お願いね。 最後に私からペロに感謝の気持ちを贈ります。  大切に使ってね。

さよいなら ペロ ルル     ミルより』


手紙のところどころがしわになっているところがあるのでペロとルルはミルがいっぱい泣きながら書いたことがわかりました。 ペロもルルも泣きながら読みました。


ペロ「ぼく ミルを探しに行ってくる。」


ルル「ルルもペロと一緒に探す。 でも先にプレゼント見てみないと。

手がかりがあるかもしれないよ!」


ペロ「さすがルル 頭いい。」


ルル「えへへ、ルルもミルと一緒に居たいもん!」


ペロとルルは箱を開けて驚きました。 中にはペロの右後足の義足が入っていました。


ペロ「これミルの匂いがいっぱいする。 ミルの体の一部だよ」


ルル「やっぱりミルは凄いな。 ミルには勝てないよ。 ルルはペロの手足になることしか考えてなかったから!」


ルルはふさぎ込んで落ち込みます。


ペロ「ぼくミルに返してくる。 それからルルにもそんなこと望んでないから、一緒に居るだけで幸せなんだよ!」


ペロは三本の足で立ち上がりました。


ミル「それはペロの物だよ。」


なんとミルが病室にあらわれました。 右手がありませんでした。


ミル「なんでいるんだよって目でみないでよ。 やっぱりペロのことを思い出しちゃって諦められないからもどってきちゃった。」


ペロとルルとミルは抱きしめあって泣きじゃくりました。

それから数日後、ペロとルルとミルの結婚式の日です。


神父「汝は健康の時も病めるときも富ときも貧しき時も幸福の時も災にあうときも、可能な時も困難なときもこれを愛し敬い慰め遺えて共に助け合い永久に節操を守ることを誓いますか?」


ペロ「永久に誓います。」


神父「汝 ~     誓いますか?」


ルル「あたりまえよ、永久に誓います。」


神父「汝 ~     誓いますか?」


ミル「はい、永久に誓います。」


神父「では指輪の交換をしてください。」


ペロ「どっちにはめるんだっけ?」


ミル「練習したでしょペロ!」


ルル「ペロはルルにはめるの! ルルはペロにはめるね!」


ミル「それじゃあ、私は誰にはめればいいのよ?」


神父「ごほん」


ペロとルルとミルは仲良く指輪の交換をしました。


神父「それでは誓いの口づけをしてください。」


ミル「ペロ 口からいっぱい血が出ているわ!」


ルル「ペロ 大丈夫!」


ペロ「誓いのキスは血をつけてやるんだよ!」


ミル「わ! 私達の大切な結婚式が!」


ルル「ルルもペロと一緒。」


ミル「ルル、やめなさい。 モー ペロのせいだからね。」


神父「ごほん、誓いの口づけを・・・」


ペロとルルとミルはペロの血をつけながら幸せそうに口づけをしました。


ペロ「ぼくがルルとミルを幸せにするからね」


ミル・ルル「「お願いします あなた。」」


ペロとルルとミルは幸せに暮らしました。




おわり



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