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第15話 待ち合わせ

 「リア~!」


 待ち合わせ場所にいるリアを見つけ、俺が手を振ると彼女も振ってくれた。


 「お待たせ。はい。これ」


 「本当に採って来てくれたの? ありがとう」


 「えへへ。どういたしまして。見て見て! ジャーン。アイテムトレジャーハンターのステータスの石だよ」


 首から下げたネックレスを持ち上げ、リアに見せた。淡い澄んだ碧い石。これにデーターを入力してあるって言うんだから錬金術って凄い。


 「え? すご~い!」


 「リアのおかげだよ。それ採って来たから認めてくれたんだ。ありがとう」


 「え? 私は何もしてないよ。おめでとう」


 「えへへ。ありがとう」


 「ほう。女の子だったか」


 うん? この声はラーグさん?

 振り返ればラーグさんとアベラさんが居た!


 「もしかしてついて来ていたの!?」


 「いやぁ。学園の連中って貴族だろう? それがお前とお友達になったって聞いたからどんなやつかと思ってな」


 「まあ、年上だけど、相手が女の子だったらそりゃ張り切るよな」


 「………」


 アベラさんが言うけど、俺的には年下なんだよね。妹みたな感じ?


 「こいつと仲良くしてやってな。同じ年頃の友達いないからさ」


 「あ、はい……」


 ラーグさんが言うと、少し頬染めリアは頷いた。

 って、俺をボッチの様に言うな。


 「じゃ、俺達は行くな。近場だけにしろよ~」


 アベラさんは、俺に釘を刺してから手を振り二人共去って行った。

 それにしてもリアとの待ち合わせがあってよかった。そのまま昨日の場所に向かえば、空間移動する所を見られていたかもしれない。そういう魔法がこの世界になければ、説明が大変だ。マーガラス様の事は言えないからなぁ。


 「あの……お金」


 「お金?」


 「代金。これの……」


 「いらないよ。俺があげたいくらい。お蔭で自由に行ける事になったからね。欲しいのがあったら言って! 採りに行くからさ」


 「でも……」


 「じゃ、こうしよう。俺も練習って言うかそういうのになるし、相場の半分でどう? 俺が調べておくからさ」


 「え? そんなに安くていいの?」


 「うん。大丈夫。 俺、まだお子様だから子供割引があるんだ。あ、色んな支払いのね」


 子供割引なんてないけど、寝床は毎日依頼をこなせばタダ。食事は、夜なら余り物で文句がないならタダ。但しお手伝いをする事になった。

 ハンターの館は、ハンター達の食事処でもあるみたい。朝早くから開店しているけど、夜は8時ぐらいまでしか開いていない。普通夜は、見回り以外にハンターの仕事はないらしい。

 そこが、冒険者と違うところだよなぁ。


 「ありがとう! 助かるわ」


 「えへへ。リアには立派な錬金術師になってほしいからね」


 「頑張るわ!」


 「うん。じゃ、俺は採取に行って来る」


 「気を付けてね」


 「おう!」


 手を振り、リアを別れた。

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