ゲーム参加
キーンコーンカーンコン♪
『よっしゃあ!!
終礼の終わりの
チャイム♪
さようなら!先生!!』
「オイ!!待て大石!!
まだ話は終わってないぞ!」
『聞こえません!!
みんなじゃあな♪』
ガラガラガラガラ―ドン
「ふぅ..ほんっとにふざけた奴だなー。」
[仕方ないじゃない。
先生の話いっつも
長いんだもん。
<勇気>は両親が死んで
家のこととか色々と
大変なんだし..]
「そうだったな…。
アイツも色々と
苦労してるんだったな..」
「よーし!!!
んじゃあー
気を取り直して
昨日あった
面白い話を
3つしてやろう♪」
[えー!!!!!!!]
俺の名前は
<大石 勇気>
今、高校3年生だ
一応、
通っている
高校は県でも
1、2を争う進学校で
成績優秀な俺は
学費から何から
無料なわけよー。
ん?なんでこんなに
急いで家に帰るのかって?
それは
簡単に言えば...
まあ<生き抜くため>だな。
高校1年時に
両親は事故で死んだ。
親戚も兄弟もいない、俺は一人になった。
後から
分かったことだが、
家には
1億円の借金が
あった。
絶対、自分の力で
借金を返す。
その為に、
まず、今は生きる為に
金を稼がないと
いけないわけよ。
と言ってる間に
家に到着っと。
ヤバい!!
後、50分でバイトが
始まっちゃうよ。
着替えて洗濯して
40分で....
『何だこれ?』
ポストを
開けて見ると
宛先も何もない
茶色の封筒があった。
まあいいや。
急がないと。
洗濯やら
何やら
終わらせて、
バイトに
行こうとした
その時、
ふと、あの
茶色の封筒のこと
が気になった。
まあ
後、10分ぐらいは
余裕があるし
開けて見るか。
封筒の中には
真っ黒の紙に
白い文字で、
『ラッキーな貴方へ
ゲームに参加して1億円を手に入れるビッグチャンス』と書かれてあった。
『何だよ!!』
『よくある
ふざけた手紙かよ。』
「ポイ。」
ゴミ箱に投げて
捨てたが入らなかった。
『ツイてねぇな。』
その手紙を拾って
捨てようとすると...
あれ、
何か裏に
書いてあるな。
7月11日の
pm:5:30分に
お迎えに参ります。
参加の意志が
ある方は
チャイムを
鳴らしますので
10秒以内に
扉を開けて
頂ければ結構です。
へぇー。
迎えに
来てくれるんだ。
って
7月11日ってのは...
今日じゃん!!!
でpm5:30だから、
うん♪2分後。
なんて
せっかちなんだ。
てか、
もうバイトに
行かないと....
けどめっちゃ気になる。
まあどうせ
来ないだろうけど、
待って見るかな。
2分後。
ピーンポン
『マジかよ。』
扉の覗き窓から
見て見ると、
明らかに
怪しい雰囲気の
黒いスーツに
黒いサングラスと
白いマスクをした
男性が立っていた。
『ご用件は?』
何も応答がない。
どうしよう。
というより
迷っている
時間なんてない
10秒以内に開けないと。『もしもらえるなら
1億円で借金返したいな。』
そんな、
甘い考えをしながら、
「ガチャ。」
扉をあけて、
その男の顔を
見た瞬間
「シュー」という音。
その瞬間、
意識は朦朧とし
力が抜け
その場に倒れた。
意識が
途切れかけて
いる中、
「ご参加
ありがとう
ございます」
という声を
聞いた気がした。