エピン
「助けなくて良かったのか?一応知事だろ?」
狭い一本道を走る中パルパはエピンに尋ねる
「知事として不法侵入する訳には行かねぇだろ?それにあいつはもう死んでた。顔に生気がなかった。あのガキの異能がもし空間操作系なら建物にいる限り勝ちはキツイ。製造してるとこ破壊してとっととヅラ狩ろうぜ」
あくまでも一般人として、あくまでも銃の製造を止めるため自分はここにいるのだと鮮明にしたのでパルパも本来の目的を思い出す。ただの護衛隊員であるパルパの目的はピスト=ル=ジャンベアが持っているであろう魔石の奪取なのだ。それに知事でないにしろ護衛隊員が自らの武器製造を止めに行くのはバレたらお咎め程度じゃすまずまた死刑裁判にかけられるレベルの話だろう
「今更だがジャンベアの容姿って分かるのか?」
姿の判別が出来なければ無闇に攻撃はできない。悪人であったにしろさっきのおじさんは迷い込んだ身に過ぎない。自分たち含めてそういう人がまだいる可能性は否定できない
「あぁーえっと。長髪の髪を後ろで縛ってカウボーイみたいな帽子かぶってた…あ、」
言葉と共に足が止まる何かと思いパルパも足を止めるとエピンは正面を指さした
「ちょうどこんなやつ」
暗闇から出てきた男はまさに言った通りの格好。
手にはリボルバーが握られていた
「久しいなぁ、エピン。元気かぁ?」
「ヴァン」放たれた銃口は異様な軌跡を描いてエピンに放たれた
「お久しゅう」
直撃間近の弾丸を左手で握るとジャンベア目掛け一直線に投げ返した。が、ジャンベアに近づくにつれ軌道が斜めに反れていく。何も無い虚に向かっていくだけだった
「パルパ!逃げるぞ」
わけも言わず俺の後ろ襟を掴み来た道に戻り出す、走りながら何回か引き金を引くが全て逸れるだけであった
「なんでだ?こいつを殺すんだろ?」
「あいつの異能はベクトル。一直線だと負け確だや」
振り向くとジャンベアもこちらを追ってきている。彼が撃つ弾丸はどれも異色な軌跡で尚且つ確実に急所を狙ってくるものばかりだった
「やぁ。こんにちは」
声と共に目の前から突如現れたのは杖にランタン、長いくちばしを持ったペスト医師であった




