火
悪夢書いてたら頭おかしくなってきた
「ヴァン」
不意に背後から銃声が鳴る。音からするに発信源は相当くないようで避けられないことを感じ振り返りつつも身を横に逸らす。体から痛みが感じないことに安堵し銃撃点を探そうと視界を回すと、エピンが顔の前で何かを握っていた。俺と目が合いそっと拳を離す。重力に従い弾丸はそのまま床に落ちていった
「完璧におらの頭狙ってたや。ちょっこし遅かったらお陀仏だったな」
エピンは角に置かれたクローゼットを指さすと僅かに空いた隙間が勢いよくしまった
「俺の異能で捕まえるか、悪いが開けてくれか?」
「いいや、その必要はねぇ。こいつよ」
半分ほど入ったウォッカのボトルをポケットから取り出しチャラチャラと音を鳴らしながらこっちに見せる。それを1口飲み込んだ
「お前もいるか?」
「初めて酒を飲むのはライネンとだ」
「ひゃー好きだねぇ。告っちまえよ」
「いや、だって…同性だし…、ライネンは男が好き……なのかなって」
エピン瞳が大きくなり頭がふらつき出すアルコールとは関係の無い酔いに襲われた
(え…こいつ女?え、)
処理できない情報を与えられ脳が思考を停止する
「いや、好きなら性別は関係ない。頑張れ」
ただ推すことしか出来なかった
「そんな事より中のやつ捕まえるぞ」
クローゼットに近づき引いてみて開かないのを確認すると逆に、釘を打ち込んだ。ハンマーの打撃角度を変えていき分度器のような形で確実に出れぬようロックする。そしてクローゼット全体にかかるようにウォッカをぶっかけた
「よしじゃあ俺が今から火つけっから上手いこと頼むやぃ」
それを聞いてかクローゼットの中からドタバタと叩いてくる音が聞こえてきたが構わずエピンは火をつけた
火は下から上へ瞬で登っていく。さっき自分を撃った復習も兼ねているのか、構造上クローゼットの下の隙間から一酸化炭素を含んだ空気が中を埋めつくしていのでこのまま何もしなければ確実に死んでしまうだろう。中からどんどん叩いて来る拳が酷くなっていき連続してなってくると、ピタリとやんだ。それを見てエピンはクローゼットを蹴りつけ扉を蹴破る
「盗む」
ところどころ服に黒煙をつけた1人のオッサンがパルパの手の中に盗まれていった




