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踊る羊と回る猫  作者: 椎名 園学
王国編
63/114

朧月

「スラッシュ」

狂風が無作為に辺りを襲う。かまいたちがいるかのように鋭い風に打たれるもパルパは攻撃をやめない。手の感覚は無くなってきているものの何故か体が動く。まるでバミルトンを倒すことに全てを捧げているかのように

「もう風では効かぬか。なら」

手をピンと張り上から下へと真っ直ぐ振り下ろす。丸太のように太い腕から出るババチョップは子供の頭蓋骨を定めた

盗む(スティール)

振り下ろされた渾身の一撃は冷蔵庫に打ち消された

「冷蔵庫はもう1個あんだぜ」

反動で腕が上に跳ね上がる。開いたみぞおち

「月興 朧月」

荒城で見た爺さんの技、見よう見まねの荒いコピーは本家とにつかず斬撃が見えるほどの物だったが威力は過去一番をぶつけた

バミルトンの体から血が溢れる。顔にかかった返り血を雑に拭き取ると視界には足に手を当て呼吸を整えよう必死になっている光景が流れていた

「じゃあな」

ナイフを構える。そしてそのまま……体が崩れ落ちた

何も感じる間もなく力が抜けまぶたが落ちる。ゾーンで気づかなかったもののキャパはとっくの昔に超えていたようだ。バミルトンが立ち上がる。腕を振りかぶった。もう少し、そうあとあともう少しだった

「………次……は……勝つから…な」

「そうか。もし生きていれたらもう1戦とってやろう」

腕を振り下ろす。パルパは覚悟し唾を飲み込んだ

パァン!!

風船が割れた音がした。軽く愉快な音だった。まぶたを開けることが出来ず何が起こったのかは分からない。だが俺はまだ生きているのだろう。

「エルミ=パルパ……良い攻撃だ」

満足気でそう言うと関節が外れ内筋繊維が破裂した腕をぶら下げながらそっと出口へと向かっていった


バミルトンの強さと熟練度不足で倒しきれないのは分かっていた。だからパルパは攻撃範囲を関節から反対股関節辺りまでとあえて長く設定した。激痛が同時に襲うため関節が斬られたことはきっと気づかず正常でないまま無理に異能を使う。そうすればきっと体が持たないだろう。パルパの仮説は運良く当たっていたのだ

「…はぁ………はぁ…。やべぇ…時間が…コルクを…抱えて行かねぇと……」

重いまぶたを開けコルクのいる方を見るするとそこには誰かがコルクを抱えていた。その者は近づいてくる。どこの靴のメーカーかまではっきり分かる距離に入ると

「殺す気か?」

「お前は負けた。それだけだ」

そうアミドリは言った


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