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踊る羊と回る猫  作者: 椎名 園学
王国編
30/114

ギロチン

珍しく澄み渡り晴れた空。ほのぼのとした太陽は静かに上るのとは対象にガタガタと音を立てたギロチンの研ぎ澄まされた刃がギラりと光を反射した。刃を支える木製の土台には深くまで染み渡った赤黒い血がその切れ味を物語っている。

「これよりエルミ=パルパの処刑を開始する」

各方面から拍手が聞こえると同時に手と首をを縛られた俺は引っ張られるように前出る。

ギロチンが天井まで行ったところで釣り上げていた紐を土台に巻き付け固定する。これを切り落とした時刃は重力に押され勢いよく首を切り分けるのだ

処刑人らしき人が紙を渡す。受け取ると直ぐにアミドリは長々の文に目を通したあと用意されている四角いスペースに「アミドリ=ドルガン」と書いた。処刑はサインを確認すると何やら胸で十字を切った後深く目をつぶる。俺はそれを悠長に見ることは出来ず。

俺の首はギロチンの穴に通され完璧に取り押さえられる。そこで全て用意は整ったようだ

盗む(スティール)

手を縛られながらも異能を使う。処刑を楽しみに待つ護衛隊の1人の刀を盗み手の縛りを切り離すと直ぐにそのままギロチンの台に剣先を突きつける…………はずだった。

突如手の感覚がなくなり刀がそっと地面に落ちる音が聞こえた。手は完全に動かせない。

(まじぃ。逃げねぇと)

そう思い地面を蹴る…………はずだった。

再び足の感覚が途切れ首を固定されたまま体が崩れ落ちる。何が起こったのかはエルミ=パルパを含めた周囲の観客は誰も分からない。ただ1人腱を手刀で切った張本人アミドリ=ドルガンを覗いては

「護衛隊隊長。アミドリ=ドルガン。合図を求めます」

処刑人は低い声でそういう。辺り全体が静まり返り静が訪れ……アミドリは合図を出した…

合図が耳に入った瞬間、処刑人はギロチンと台を結んでいる紐目掛け大きな斧を振りかざす、研ぎ澄まさた斧がするりと紐を切り、研ぎ澄まさたギロチンはスっと下がっていく走馬灯が流れる隙間すらない秒数俺はそっと目を閉じた

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