表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
踊る羊と回る猫  作者: 椎名 園学
パストゥール編
11/114

静かなる暗殺者

サクッとキャラ紹介!

レオラ=ライネン

好きな人 パルパ 嫌いな人 タバコを吸う人

趣味 ゴロゴロ~ してみたいこと でっかいお風呂で泳ぐ

(結構好き!1番2番競うくらいに好き。だけどコルクさんとの使い分けが難しい。)

「早く吐かないとアミドリ来ちゃうよ」

そう言いパールは髪にぐるぐる巻きで貼り付けたガムテープを思いっきり剥がした

「あ痛ぁー!!痛たた。イッタイナァ。もう全部吐いたわよ。しつこいわね。アホ零」

手足を椅子縛られ完全に拘束された状態でも何度拷問をしようと女は何も吐かずへらず口ばかり溢れ出る

「いいのかなそんなこと言って。次は髪の毛切っちゃうよ」

「ひっ、ひぃい。それはダメ…」

「ハイハイ。ダメだねぇ。行くよーチョキチョキチョキー」

背中まで伸びた髪の毛にハサミを当てシャキシャキと切る素振りを見せた時ちょうど隣の部屋の扉が空いた。中から白い布で覆われ車椅子に乗ったナニカをアミドリが押しながら出てくる。

「お疲れ。吐いた?」

「あぁ」

近くで車椅子を止めるとナニカが突如地面に崩れ落ちる。白い布で顔こそ見えないもののさっきからずっとピクピク動いて痙攣しているみたいだ。ゲホゲホと言いつつ白い布は喋り出す

「……は…吐いた…ぞ……マレット……だ…けでも……家に…返させろ」

「…トンバ?もしかしてトンバなの?」

女は緊迫し暴れる。チャラチャラと拘束具は音を鳴らすがいっこうにその場を動けない

「こいつらこんな名前だったんだ」

「あぁ。お前から聞いた水のヤツがトンバ、カラスがマレットらしい」

「で、どういうふうに拷問したの?」

「いつもの拷問一通りしても全然吐かなかったから次はカラス女に同じことをやらせるって言ったらあっさり」

「意外といい人なんだね」

「恋人か夫婦か知らんが帰ってももう水野郎は元通りの生活は出来ねぇ。吐くのが遅すぎた」

胸元のポケットからタバコを取り出し火をつける。

大きく吐くと白い煙が宙に舞う。何も言わずアミドリは椅子ごとカラス女を持ち上げた

「へっ?」

訳の分からない様子でアミドリを見る。これから何が行われるのかまだ分かってないのかと溜息をつき俺は言った

「水野郎は吐いた。次はお前だ」

カラス女の瞳から涙がこぼれ部屋に運ばれる。隣から悲鳴が鳴き声が分からない声が響き、男は上手く声が出なくなった喉で嗚咽を上げた。これではどちらが悪でどちらが正義かなんて到底分からない…



「…んーっ。寝たのか…」

布団をめくり眠い目を擦る。辺りを見渡してもライネンの姿は無く俺1人。いつの間に寝てしまったんだろうか。窓から照らされる夕焼けは赤黄色

「ライネン…どこ?…そういえばコルクもいつの間にかどっかたな」

階段を降りキッチンに向かう。いつも通りパンを作るボブリッチと夕食の準備(毎日飽きるほど食べている新作のパン)をしているライネン。

「こんな時間に起きちまったらぁもう夜寝れねぇぜぇ。困ったなぁ坊主」

「おはよパルパちゃん。もうそろそろご飯できるから先席座っててね」

「んー」

適当な返事で椅子に座る。2人ともせっせと働き家庭音が俺の目を覚ます。そっと椅子を降り玄関の扉を開け外に出るとグッと体を伸ばしてパッチリ目を開けると家の前の家の屋根を指しこう言った

「早く出てこい」

「…………………」

返事は帰って来ず通行人や馬車がいくつか横切ると俺は再び言う

「お前がかなり前から付けてんのは知ってる」

「………………」

今度は何も横切らない内に続ける

「これ以上付けるならこっちから行くぞ」

しばらく沈黙が続き俺は睨みを弱める。元々姿は確認できていなかったが感じるに相手の気配が消えた。多分一時撤退だろう。早いうちに仕留めておきたかったんだけどな

「パルパちゃんー。ご飯できたよー」

暖かい声が俺を呼んでいる。表情を緩め俺は家に戻った

3人それぞれ味の違う新作のパンを食べてみる。顔の反応から見るに今回のは全部ハズレだな…

皆一気に水を飲み干した。


「神に祈りを」

夕飯を平らげると俺とライネンは家を出た。夕食が終わり昨日何があったか詳しく話すとライネンは「1度赤髪の教徒と会った方がいい」の一点張り。何とか明日にしたかったが根性負けし場所は教会。さっそく訪れるも誰1人俺達に構わず皆正面に祈るばかりである

「お疲れ様です。」

後ろから呼びかけられる。何故か祈りを始めるライネンを置いて振り向くと前にも増して暗い表情で俺たちに話しかける赤髪の教徒が立っていた

「あぁ。…どうかしたのか?顔色悪いぞ?」

「いえ…大丈夫です。それよりもデウス様のことに関して何か進捗ありましたか?」

祈りを中断し俺に代わりライネンが説明する

「それなんだけど、教会で色々巻き込まれた後…」

そこまで言うと突然パルパは赤髪教徒の首を根っこを掴み宙に浮くほど高くあげた

「ぐっ…どうしましたか…」

「そういや忘れてた。お前俺のことハメたな」

貧相な力で俺の腕を掴みながら抵抗し首を振る

「じゃあなんであの夜お前は居なくて零は来たんだ?」

ライネンが止めに入り一旦赤髪を地面に下ろす。「ぜはぜは」息を整え…女は泣いた

「…申し訳ありません。」

「泣くってことはハメたってことでいいんだな?」

「いえ、零は本当に知りませんでした。ですが私が頼んで貴方様を危険な目に合わせてしまった訳ですから」

周りの多くの教徒もさすがに祈りを辞め俺達を見つめる。涙がこぼれなくなるまで少し時間はたった


「先程は泣いてしまって申し訳ありません」

まだ少し涙ぐむ目を擦り頭を下げる。

「最近色々考え過ぎてしまい、私でも何がしたいのか分からなくなってしまっています」

「一応確認なんだが昨日の夜お前は何処にいたんだ?」

「……寝ていました」

「は?」

咄嗟に大声が出る。「ビクッ」と脅え赤髪教徒は説明を始めた

「最近…いや、ここ数年。過度なストレスで体が壊れてしまったんです。夜寝ようとしても眠れず食事も喉を通さなくて、通したとしてもすぐ吐き出してしまって。昨日は寝ると言うより気絶のような形で部屋の中で倒れていました。たまたま大家さんが立ち寄ってくれて護衛隊の方を呼んでくださり助かりましたが、もし大家さんが居なかった今頃死んでいたと思います」

頭がいかれてしまった牧師のストレスでそこまで体が壊れるとは…よっぽど好きなんだな

「とりあえず救護施設に行ったほうがいいんじゃない?」

心配な顔のライネンの意見に賛成し俺は何も言わず赤髪を見つめる。

「出来ればそうしたいのですが、私がここを離れてしまったらデウス様は…」

「大丈夫ですよ。きっとそのデウス様もあなたのことそんなに必要としてないと思いますよ」

そう言い赤髪の背中をさすろうとライネンが手を伸ばした時だった…


ベシン!!!!

巨大な音が教会内に広がり周りの教徒が一斉に顔を向ける。赤髪教徒がライネンの頬強力に殴りライネンは倒れた。俺は咄嗟に赤髪教徒に飛びかかる

2人は倒れ、争い取っ組み合いを始めながらも睨み合う

「何すんだお前」

「あなた達こそ…あなた達こそ…」

掴みあっていた腕の力が突如弱くなり地面に着く。

「私がどんな思いで……どんな思いで……やったか…」

力は完全に無くなり涙を流す。目は湿り頬は赤い。

今までの彼女とは一転大きな声で泣き出した

「私が信じていた…デウス様に…デウスを助けるため…どれだけ頑張ったか……。」

涙は止まらず呼吸が荒ぶる。俺はそっと力を抜き隣に座った。

「……なんかごめんな」

「…え?なんで…」

泣きの混ざった声で俺に問いかける

「私が殴ったんですよ?」

「あぁ。」

「私が…私が身勝手にあなた達に見知らぬ牧師を戻してと依頼したのに、少し言われたら殴ったんだですよ?」

「あぁ」

「………私が……弱いだけなんですよ」

涙は流れ、俺のズボンに落ちる。染みた涙は広がった

「人は弱く間違える。だからそれを認めてあげない限りは絶対強くはなれないんだ」

昔の間違えそうになったトラウマを思い出す。記憶が無くなってただただ自分が心地よくなるままに全て奪おうと思ったあの日を。そして俺を助けてくれたライネンを…

俺はそっとその赤い髪を撫でハグをした。

心臓の音が移り暖まる。静かに赤髪教徒も抱き返した

「いたたた。」

抱きしめ合い数秒、顔が赤く腫れ痛んでいる様子のライネンが立ち上がり近づく

「大丈夫か?」

俺がそう尋ねると顔つきが代わり答える

「OK牧場ォ」

「おーけーぼくじょう?」

「あぁ。そうですか。ジェネェレ(ジェ)ーション()ギャップ(ギャ)ですねぁ」

いきなりライネンの口調が変わる

「頭打ったかライネン?」

「いえいえ。大丈V(だいじょうぶい)…いや、今風に言うとバモス!か」

口調のおかしなライネンは歩き出し教会正面に立つ。カラフルな色のガラスが組み合わされ1つの光を生む。

地面に描かれたその光は聖母マリアのようだ

ライネンはその場に足をおろし祈るように腕を組む。すると…ライネンの体がドロドロと溶け始めた

「フッ!キスまではしようと思ってたんですがね。

私にも芽生えたようです。乙女心が」

体は溶けながらも徐々に大きくなる…

完全に溶け切るとそこには1人の男が現れた

「ラ…ライネンいやお前は」

「教徒の皆様お久しぶりです。私が牧師パストゥール=デウスです」

俺は後ろに引き続き素手で構え赤髪は泣く。

教徒は一斉に祈りを始めた

「さぁ。ここで終わりにしましょうか。デデドン!終わりの始まりィ」

祈られた教会の正面。パストゥール=デウスの左右には巨大なサークルが出現する。両サークルの中からは大きな腕が現れた

ちょこっと豆知識!!

この物語(踊る羊も回る猫)の1話は普通にパルパのフラフラ記憶なし生活から始める予定でした。けどそれじゃ本人が記憶ないまま進まなそうだったんで書き始める時ボブリッチが出来上がりました!!本当は最初のワンシーンだけの予定だったけどどうせならって事でレギュラーキャラになったと言うことです。おめ(*´꒳`*)


この世界にとって護衛隊は国王を守る隊のみならず救護、治安維持、人探しなど色々やってくれる便利なインフラてきな存在でアール

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ