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踊る羊と回る猫  作者: 椎名 園学
銃撲滅編
107/114

花魁

幼児の生死を確かめるべき近づき絶句する。別に今更幼児を殺してしまったことを悔いているのでない。そこにはもう一人ガキ臭い1人の女がいるはずだったのだ

「パルパがいねぇ」

2人は辺りを見渡す。そこにはまだ暖かい死体がひとつあるだけだった

「残念だけどあんたは殺せないの。団長の命令でね。だから大人しく捕まってもらうよ」

「あっそう。やってみろ」

綺麗な桜の花びらが舞い散る田園。同時に見ることがないその光景に心を奪われそうだか、目の前の敵から出てくる狂気のおかげでその心配は無さそうだ

「シュレディンガー」

「ミヤオ」

桜の花びらに混じり現れた2匹の愛しいネコ。黒いのと白いのと互い絡まるように、絡めるように姿を現すとパルパに向け甘く鳴いた


昔聞いた爺さんの言葉を思い出す

「シンプルな攻撃は火力が高い分応用が聞かんことが多いんじゃ。逆に特殊なやつは応用し放題なんじゃが火力が弱いんしゃ」

「それじゃあ、シンプルな方が強いのか?」

「いや、そういう訳でもない。力が弱いが結局攻略方法が分からないまま負けるなんて事もよく聞く話じゃからのう。一定の強さまで行けば対処法とかも慣れて来るんじゃか、お前さんは…どうじゃろな」

どこか意味ありげな発言。じいさんから見て俺はどちら側なのだろうか

「いきなり場所が移動したことを考えると特殊な異能だろうな。ここは現実にある場所じゃなさそうだし」

「綺麗だろ?アタイはここが好きなのさ」

盗む(スティール)

手を伸ばしネコに向けるけれど、猫は盗めなかった

「盗めねえのか」

「そいつは存在してないからね」

「ならお前を殺せばいい話だろう」

距離を詰めナイフをふりかかる。けれど花魁はまるで攻撃を知っていたかのように軽々と避けた

「あんたの情報は全て知ってるよ。エルミ=パルパ」

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