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LEGNA ~竜ゲノム?~  作者: 宮内桃内
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LEGNA 四話

狼男たちのルール?

エンジェルハウスの向かいの公園。

犬連れで散歩中の奥様に人気のチェイニー。

反面、その正体から犬たちに吠えられているロボ。

バイザーをあげてウインクするロボ。

オス犬一匹を覗いてうっとりしてしまうメス犬たち。

慌てるオス犬。


エンジェルハウスに立ち寄るシンジ。

それに気づき、チェイニーに合図するロボ。

「ウン。」

奥様達に手を振りながら公園を立ち去る二人。


ブースの前でヒメを抱っこしてあやしているシンジにあきれている愛理奈。

「なんちゅうか、猫可愛がりってこんなのかもね。」

「可愛いんですもん。」

入ってくるチェイニーとロボ。

「コンニチハ。」

驚くシンジと愛理奈。

「あっ。」

「え、な、なによっ!?」

二人に直接話しかけるロボ。

「犬向けのカレーがあるって聞いたんで、見に来たんだよ。」

動揺するシンジに戸惑う愛理奈。

「え、そんなのあるんですか?」

「あ、あるけど。」

何故か興奮するシンジに慌てる愛理奈。

「み、見せてください。」

「何興奮してんのよ。」

「カレーってタマネギが入ってたり、香辛料がきつくて犬にはダメなんですよねっ!?」

「そ、そうだけど。」

迫るシンジを切り捨てる愛理奈。

「食べさせてくださいっ!」

「なんでだよっ?」


カフェコーナーで犬カレーを食べているシンジ。

ロボはチンしてもらった豚の生姜焼き缶を、チェイニーはハラミ缶と御飯を食べている。

ヒメにコンビーフのペーストをスプーンでなめさせている愛理奈。

「なんで、アンタだけ『野菜大きめ犬カレー』食べてんのよ。」

犬カレーに感動しているシンジ。

「い、いや、いけますよこれ、野菜の乱切りが大きくて。」

ご満悦なチェイニーとロボにも呆れる愛理奈。

「ウウ、ハラミライス、オイシイ。」

「豚の生姜焼きもいけてるね。」

「お前達も何人なんだ?こてこての日本の定食じゃないの?」


ヒメにスプーンを舐めさせている愛理奈。

「ところで何しに来たのよ。」

「ドッグフード物色しに来たわけじゃないでしょ?」

生姜焼きを食べ終え、器用に紙ナプキンで口を拭くロボ。

「ああ、先生とルールの確認にね。」

ロボを見下す愛理奈。

「何のルールよ?」

「シンジの扱いについてね。」

不機嫌そうに黙り込む愛理奈とロボを見比べるシンジ。

「僕の扱いって?」

「君がゲノムを発現させない限り、拉致、連れ去ってはならない。」

あっけにとられるシンジ。

「え、どういう事?」

「拉致、誘拐は犯罪だろ?」

慌てるシンジの横でそっぽ向いている愛理奈。

「当たり前だろ、そんなの。」

器用にスプーンにご飯とハラミを乗せているチェイニー。

「だが、ゲノムが発現した対象者を拉致しても違法ではない。」

「対象者は抵抗して殺されても文句は言えない。」

舌打ちする愛理奈。

「何故?」

「バイオハザードの防止...」

「ちっ!」

ロボの言葉に茫然となるシンジ。

「あ...」

「ゲノム発現者は存在自体がバイオハザードなんだよ。」

「う...」

「ヒトを襲い、喰うやつもいれば、遊び半分に噛みついて仲間にする奴もいる。」

そっぽを向いて、苛立っている愛理奈、

「このままだと、死ぬ人間、獣人になる人間が増え、善良な市民は減っていく。」

「パンデミックだよ、それはもう。」

怯えるシンジ。

「で、でもそれじゃ、君たちや愛理奈さんもそうなんじゃないの?」

ロボを横目で睨む愛理奈。

「僕たちも先生もそんな目に遭ったじゃないか?数日前に。」

「全世界の法律で否定されてるのさ、獣人は。」

興奮気味にロボに問いただすシンジ。

「人間以外の、ゲノムが発現した奴はみんな一緒だって言うのかっ!?」

反論するロボを遮る愛理奈。

「獣人はみんな一括りってわ...」

「帰って。」

ヒメを抱いて立ち上がる愛理奈を見上げている3人。

「他のお客さんの迷惑よ。帰って。」

「...」

で、僕はなんのゲノム?

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