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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ホモ令嬢!~婚約破棄された瞬間、前世のガチホモラガーマンの記憶を取り戻した悪役令嬢と、君も一緒にやらないか?~

作者: 原案・メインライター:Kei.ThaWest 監修・アドバイザー:しいたけ

2021年! あけおめっ!!!

ザウェスト × しいたけ コラボでお送りする、読んだらみんなハッピーになるラブストーリーです!!!!!

「この僕、プリケツ王国第一王子オシリスとドルチェ・アヌ・ス・ケツガッバーナ侯爵令嬢との婚約は、現時点をもって破棄させていだたく!」


「ど、どうして……」


 どこにでもいる普通の悪役(ヒール)令嬢(レスラー)である私は膝から崩れ落ちた。ダンスフロアにくすくすと皆の嘲笑が木霊する。


 光の聖女シリガァル・マクラスキーがほくそ笑みながらやってきた。


「おほほ、残念だったわね悪役令嬢ケツガッバーナ!」

「わ、私は糾弾されるような事は何もやっておりませんわ!」

「しらばっくれるのはおやめなさい、見苦しいわよ、このメス豚っ! あなたがこの私のスープにウ〇チが漏れてしまう毒を盛ろうとした事は既にバレておりますのよ!」

「あ、あれはただの感度が114514倍になるお薬です! 毒なんかじゃありません!」


 パァン!


 私の頬が鳴った。

 シリガァルの平手打ちだった。


 その瞬間、ふいに私の脳裏に【ガチホモ】という言葉が浮かんだ。

 そして私は唐突に、前世の記憶を思い出したのだ!


 そうだった、私の前世は屈強なラガーマン、そしてロッカールームで無敵を誇るガチホモだったのだ!


「ざまぁ」


 シリガァルが小声で言った。


 尻々(じりじり)と怒りでケツに火がついてきた。

 このビッチは冤罪によって私を処断し、ガチムチ王子との仲を引き裂こうとしているのだ。

 そうはさせない。ラガーマンはトライを諦めない! そしてホモの魔の手から逃れられることは出来ないのだ!!


「セット!」


 ドゴォン!


 猛然と夜のタックルを繰り出すと、シリガァルは驚愕に目を見開きながら後ろに吹っ飛び壁でバウンドした後にシャンパンタワーをなぎ倒し、迎賓達を100人くらい巻き込みながらダンスフロアの階段を転がり落ちていった。もしかしたら何人か中身が入れ替わってるかもしれない。


「きゃあーっ!」

「シリガァル! ケツガバ貴様ぁ!」


 オシリス王子が激昂して掴みかかってくる。柔道部のような体躯、とてもおいしそうだわ! 少し揉んであげましょうかしら。


 私は真正面からガッチリと王子とスクラムを組み、その巨体を受け止めた。あぁ、汗のにおいがとてもいいわ! もう我慢できない!


「ば、馬鹿なっ!! この僕のアプローチをこんなに容易く受け止めるなんて! 君は一体、何者なんだ!?」

「ガチホモラガーマンよ!」


 一瞬の隙をついて重心を下げ、圧倒的パワーで押し込むとオシリス王子は壁を5枚ほど突き破ってお城の外壁をも貫き、外の森へと落下していった。もし瞬間移動が出来ることなら先回りして押し返し、空いた穴の隣にもう一度別な穴を開けてやりたい。


「ホモは屈強な男子には容赦しないわ、よく覚えておきなさい!」


「ククク……!!」


 砂煙に塗れた王子が不気味な笑い声をあげた。


「何がおかしいと言うの!?」


「ケツガバよ……貴様の負けだ」


「なんですって……?」


 砂煙から王子が立ち上がり、首を回しては悪質な笑みを浮かべている。


「だってそうだろう? 貴様がホモだと言うのなら、貴様は男と添い遂げるつもりなのだろう?」


「まあ、体は女だからどちらにせよ男と添い遂げるのは間違いないけれど……それが何か?」


「ホモはお前を愛してくれるのかな?」


「──!!」


 私のメインコンピュータ(8bit)に猫リセット並みの衝撃が走る──!!


 何という事だろうか! まさか私が前世のガチホモより記憶を継承してしまったが為に、私は二度と殿方に愛しては貰えなくなってしまったというのだ!! ホモを愛さば穴二つとはよく言ったものだ!!


「まさか令嬢ケツガッバーナともあろう方が、ノンホモだと偽って結婚をするわけにもいかないだろう?」


「……クッ!!」


 その屈辱に奥歯を噛み締め、私のメインコンピュータ(8bit)は完全に煙を上げて降伏の白旗を振りかざしていた…………。



「ちょっと待ったー!!!!」


 何やら見窄らしい格好の女が、自らが履いていたヒールを投げ捨て、ドレスの裾を捲りながら此方へとやって来た。


「俺、中身は男なんです!!」


 どうやら先程、光の聖女であるシリガァルをダンスフロアの階段から落とした時に巻き込まれた迎賓の一人のようだ。


「……何だお前は。すまないがガチホモ以外は帰ってくれないか!!」と、王子の怒鳴り声。しかし彼女はそれに怯むこと無く私の方を見て答えた。


「中身は男同士……つまりこれって、ガチホモになれませんか!?」


「…………」


 しかし私はその答えに頷くことが出来なかった。何故なら、私が好きなのは男の逞しい筋肉であり、精神が云々ではないからだ。


「ハッハッハッ! ガチホモは正直なようだな!」


 王子の嘲笑を浴びながら彼女は「ケツにキスしなっ!」と私に暴言を吐いて走り去ってしまい、私は言い難い屈辱と申し訳なさに見舞われた。


「オシリス王子!!」


 そこへ私好みの逞しい筋肉をした男が現れた。


「私です! 光の聖女シリガァルです!!」


「……なん……だと!?」


 どうやら彼女も迎賓の一人と中身が入れ替わってしまい、筋肉ダルマへと変貌してしまったのだ!


「く、来るな……!!」


「そんな……! 先程まで愛し合ってたではありませんか!!」


「貴様のような奴は知らん!! 私が愛しているのは光の聖女シリガァルだ!!」


「私です! 私が聖女シリガァルです!!」


 王子に筋肉ダルマが躙り寄る。ついでに私も躙り寄る。


 ──トントン


 私は筋肉ダルマの肩を叩いた。


「一緒にやらないか」


「ケツガバ……」


 私達は目と目が合った瞬間にガチホモだと確信した。そして──


「おい、止めろ……!! 待て、落ち着け!! 二人とも止めないか!?」


 ──ガシッ!!


「ぬわーーーーっ!!!!」


 こうして私達は王子を二人がかりで近くの公衆トイレへと拉致し、盛大なパーティーを開いて夜通しダンスに励んだのであった。



P.S.作者がこのお話を書いたのはドルチェ&◯ッバーナの香水のせいです。



これを読んでケツが熱くなった方は是非とも感想や評価をお願いします。

しいたけ先生、監修と的確なアドバイス、そして素晴らしすぎる加筆、ありがとうございました!!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ひでえ! ひどすぎる! もうどこから突っ込んでいいか分かりません! ん? 突っ込む? 深い意味はないですからね! [一言] カバタさんの割烹から来ました! 笑わせていただきました!
[一言] ガチホモ。 ダッシュで逃走っ! 嫌ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…
[良い点] 大変美味しく頂きました。 [一言] ドルガバはGACKT兄貴が愛用してますなぁ。
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