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虹色の魔法少女  作者: 神奈川 毬
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痴話喧嘩

リビングにて家族との晩御飯を食べ終えた桃は、自室へと戻っていた。そして自分の携帯であるMPhoneをみると、るかからLimeというSMSスマートフォンアプリにメッセージが届いており、そこには他愛のない言葉が書いてあった為桃はそれを見て安心した。どうやらるかはなぜ気を失っていたかを忘れているようだった。桃はるかからの「今日やってるドラマ面白いからみて!」と言われたため早速テレビをつけた。


ーーーー


「おはよう!桃!」


「るかー!おはよう!」


桃が通学路を歩いているといつもの時間帯にるかはやってきた。傷も完全に治っているようで特に目立つ傷などはなくなっていた。


「昨日のドラマみたよ!すっごく面白かったー!教えてくれてありがとう。」


「でしょ?でしょ?私もあんな風に過ごしてみたいわ」


「だね!あ、あれ、夢ちゃんじゃない?」


2人が話しながら歩いていると前方に昨日も話をしていた桃とるかの友人である夢がいた。


「ほんとだ!おーい夢!一緒に行こう!」


「あ、おはようるかちゃん!桃ちゃん!」


「おはよう!夢ちゃん!今日も可愛いね」


「あ、ありがと桃ちゃんっ」


三人で仲良く話しながら歩いていると、その三人に近寄る男の子がいた。同じ学校の制服を着ているその人は真っ直ぐに桃の方へと向かっていた。それを見たるかはその人へ立ちはだかるように前に出た。


「どいてくれるかな?高橋さん?」


「貴方もしつこいですね。松野先輩?」


松野と呼ばれた男の子は鈴川高校3年生の桃達の先輩であり、サッカー部のキャプテンだった。桃に毎日毎日懲りずに朝の投稿を共にしようと近寄ってくるのだった。


「るかストップストップ!松野先輩も!」


「山桜桃!俺と一緒に学校へ行かないか?」


「るかと夢ちゃんと一緒に行くのでまた今度にしましょー」


桃が和んだ雰囲気でそう話しかけると、松野は納得したようにうなづいた。


「山桜桃も照れ屋なんだな.......OK!また今度にしよう!」


そういうと笑顔で松野はさっさと行ってしまい、それを見ていたるかは溜息をつき夢は桃を尊敬の眼差しで見ていた。


「桃ちゃん本当に凄いね!あの松野先輩からアタックされてて!」


「そんな事ないよ〜でも、色んな人と話したりするのは好きだよ!楽しいし嬉しいもんね!」


「桃あんたねぇ.......」


危機感なすぎ!そうるかは桃へ突っ込みをいれつつあと数分でつく学校への道のりを歩いた。


ーーーー


平凡な学校生活を終えて、帰路につこうと校門へと桃が向かう。


「山桜桃!一人か?」


そう問うたのは朝の松野だった。どうやら桃を校門で待ち伏せしていたらしく、周りをきょろきょろと見渡したあとまた一人で納得した。


「よし!一人だな!俺と一緒に帰ろう!」


「え!あぁいやそのぉ」


今日は昨日の事もあり、きゅるに色々と聞きたいことがあったので帰ろうとしたが


「さぁ行こう!」


松野は桃の心情など露知らず、桃の手を引いて学校の外へと歩き出した。


ーーーー


「あのぉ〜先輩。ここはどう見ても帰り道ではないですよね?」


桃が松野に連れられてきた先は、人、建物、物が多く溢れかえる駅前であった。


「山桜桃は何が好きなんだ?」


「話噛み合って無さすぎません!?」


松野は桃の話も聞かずに歩き出すほど自分勝手な人間だったが、松野が喜んでいるのを見て桃は本気で怒れなかった。


「あのっ今日は用事があるので帰りたいのですが...」


「何!まさか山桜桃に男が出来たのか!?」


「松野先輩に答える義理はありません」


「急に冷たい!」


そんなはたから見たらカップルの痴話喧嘩のようなやり取りをしていた二人だが、それどころではない事態が発生しようとしていた。

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