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虹色の魔法少女  作者: 神奈川 毬
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愛の先端ーLove tipー

変身の叫び声と共に桃はぬいぐるみ?に触れたときの不思議な感覚に包まれた。目を閉じたままでも、足、腰、腕、胴、頭と順番に着替えていることがわかった。


(わかったからこそおかしい部分が・・・。それは太もも、お腹、首下、胸元、肩と広範囲でやけにすーすーとする。というかあからさまに露出している・・・!?)


「え!えぇ!?何!?何なのこれぇ・・・」


下着や水着より酷く、ロングブーツに、ミニスカートで膝小僧がでており、上は袖の無いオフショルダーの服。それも胸下まで来であればあばらを隠すぐらいの長さの筈だが服と呼べるかわからない服。そして何故か胸の間の所はあいていた。隠したい所はでているのに出ててもいい場所が隠れているちぐはぐな魔法少女コスチュームであった。

髪も普段はミディアムヘアのボブをふるく巻いてあるのだが、そこはかわりなくそれと不釣り合いな細長い線を描くツインテールの髪がついていた。


「これじゃ魔法少女じゃなくて魔法痴女じゃん!?」


桃が現状を飲み込めず、あたふたしていると敵はのっそりとるかの方へと近づいていた。敵は青みを帯びた炎をゆらゆらと揺らめかせていてあからさまに人では無いことが分かる姿をしていた。


「そんなことより!るかを助けなきゃ!でも、どうしたら・・・」


変身したものの、具体的な敵の倒し方がわからなかった桃。そんな桃の姿をみてぬいぐるみだった謎の生き物は桃の頭の中へまた映像を流し込む。


(分かる・・・自分が想像する敵の倒し方と、魔法の使い方が!)


桃は魔法を使うため全身を使うイメージで魔力を放つイメージをしてこう叫んだ。


「愛の先端(love tip)!!」


(て、愛の先端ってなに?!なんかちょっとあれなんですけどー!?)


桃の周りにはナイフが3本ほど敵の方向をむいて出現し、そのまま1本目2本目と順番に敵へと突き刺さる。2本目まではまだ余裕そうな敵をみて桃はひるんだが、3本目のナイフが刺さると敵は苦しそうに呻きその場に倒れ、じわじわと消滅していった。


「ふぅ・・・た、助かったぁ・・・」


へなへなと桃はその場にへたりこんだが、るかの容態を見るためすぐさま変身を解いた


変身解除ふぉむちぇきゃんせる


そう言うと、元の高校生服姿に戻り戻れた事によって桃は少し安堵した。このまま戻れずこの姿のままだと思うと恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだったからだ。


(これからは、敵を倒したら速攻で元に戻ろう。ってかこの先も同じことが起きるのかな?そんな予感がする.......)


そう考えつつも倒れているるかへと駆け寄ると、るかは息をしており気絶しているだけだと気づいた。桃がるかへと触れると、体についていたかすり傷がみるみる治っていった。それでも頭などを打っていないか心配した桃だが先程の謎の生き物にて治癒が出来ることと、触れると人間の状態を確認することができると映像に一緒に流れていたのでるかの状態は安全である事が確認できたため、意識が戻るまで近くの公園のベンチへと連れていった。


「ふぅ...なんか夢見てるみたいだなぁ」


「きゅきゅー!」


「どうしたの?」


謎の生き物が呼んでいるようなのでそちらを向くと口元には500円玉が挟まっていた。拾ったものかな?とも一瞬思ったが、その500円に触れたとき先程の敵のイラストと名前らしき表示。並びにそいつを倒すと貰える金額が書いてありそこには500円と表示されていた。そこから導き出される答えは一つだった。


「え!?お金が手に入るの!?まじアルバイトじゃん!!」


これが山桜桃ゆすら ももの初めての魔法少女としての活動であった

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