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初めての船内生活

1


「俺の名前は海円です。よろしくお願いしま

す。」

と改めて自己紹介をする。そして拍手され歓迎された。

こうすると本当に海賊になったんだなーと思う だが俺の格好はパジャマ姿で海賊のことも漫画で知ったレベルで全然海賊らしくない。

「じゃあカイエン君の部屋と服を渡すよ。ついてきて」

そうマリンに言われついて行くと船内に入って少し歩くとある扉の前で止まった。

「ここが君の部屋だよ。」

「ここが俺の部屋か〜ここを自由に使っていいんすか!?」

「うん。ま〜モーゼスとあともう一人と同室だけど」

「え?」

思わず声が出てしまった。

まあそうだよな普通あんなたくさんの人がいるのに新人の俺が一人部屋のわけがないよな。にしてもモーゼスと同室は緊張するな〜。

「何よ。せっかく仲間にしてやったのにその態度は。私だって好きで君を仲間にしたわけじゃないんだから。」

「え?」

また声が出てしまった。

「いや だってさっきは快く仲間に入れてくれたじゃないか。」

俺の言葉にマリンは呆れ顔で

「あの時はあんたを必要だと思ったモーゼスに足を踏まれてたからしょうがなかったの。って言うか君こそさっきまで大人しかったのに急にガツガツくるわね〜。」

なんだこいつは。

美少女に勧誘されていい気になってた自分が恥ずかしい。

「もうわかった?私は正直君を仲間に入れたと思ってないからね。」

これからこいつの言うことを聞いて生活するのが嫌になってきた。

そう思いつつ嫌々案内するマリンについて行き、次に案内されたのはたくさんのタンスがある部屋。

「ここは男子の服がたくさん入っているタンスがたくさんある部屋 主に男子の更衣室。」

そう言いながらマリンはタンスをあさっている。

「うん これでいいや。」

とマリンは適当に選んだであろうTシャツと半ズボンを渡してくる

Tシャツは白色だが汚れていて白色ではなくなっている。ズボンは裾が切れていて左右長さが違う。

「何その顔。文句あんの?」

ないと言ったら嘘になるがどうせ何言ったって聞かないだろう。

「あんたは戦わないんだからこれで十分でしょ。」

まあ確かにな...え?俺って戦わないの?

「あんたはあの地図をギリギリ読めるから仲間にしてあげただけで戦力としては期待してないから。」

その言葉で俺の海賊ライフが終わった気がした。

確かに安全で嬉しいけど海賊と言ったら海の上でかっこよく戦うのが醍醐味なのにそれが出来ないなら俺はただの召使いじゃないか。

「え?本当に俺戦わないの?」

「うん。せいぜい船の掃除でもしてて。」

当たり前のようにマリンが言った。

だが俺は納得出来ない。 でもこいつに言ってもどうにもならないし、死ぬよりマシかと思い今は納得しておこう。


2


着替え終わり時刻は昼すぎになっていた。モーゼスたちのところへ戻った。

「以外と似合ってるじゃないかカイエン。」

モーゼスが見た目に似合わないことを言ってくれた。

「部屋は何処なんだ?」

「確かモーゼスさんともう一人と一緒の部屋です。」

「同じ部屋か、よろしくな。それともう一人はジャックというやつなんだが...」そうモーゼスが言ってる途中に一人の男がこっちに近づいてきて俺の肩を組んでくる。

「なんすかぁ〜俺のこと呼びました

「こいつがさっき言っていたジャックだ。」

この昼間にもかかわらず酔っ払っているこの男がジャックらしい。

「で、なんのようなんすか〜」

「いや、カイエンが俺たちと同じ部屋になったんだ。

「へ〜んじゃよろしく。」

そう言ってジャックは周りの人にぶつかりながらどっか言ってしまった。

堅苦しい人も嫌だがああいうノリも嫌だな。心の中でそう思いつつ周りの先輩にもらった焼き魚を食べる。



3



夜になり夜ご飯を食べ船内にある風呂に入る。だが先輩がたくさんいる中に長居するのは気まずい。そう思って早めに風呂を出る。体を拭き、マリンに渡された寝巻きに着替え風呂場を後にする。

風呂場から出るとそこには一人の少女がいた。 年は同じくらい、少し年上っぽい。茶色い長めの髪は少し濡れている 風呂上がりだろうか。

新人として挨拶した方がいいのか、けど急に話しかけたら変に思われないか、そう思いその場で立ち止まってると、その茶髪のお姉さんがこちらに気づき近づいてくる。

「カイエンく〜ん」

そう言いながらこちらに来る。俺はビックリして腰が引ける

「思ったより早かったね。」

俺に親しく話しかけてきてくれた。俺は緊張気味に

「あ、あの俺に何か、」

「私はクラリス 18歳。カイエン君って今日来たんだよね。だからいろいろわかんないだろうから教えてあげようと思って」

クラリスという俺より2歳年上の美人お姉さんは新人の俺のためにいろいろ教えるためにここで待っていたらしい。にしてもクラリスさんの距離が近い。俺みたいな年頃の男子なら簡単に勘違いしそうだ。

「あ、ありがとうございます。クラリスさん」

「全然大丈夫、それと、さん付けしなくていいよ。敬語もダメ❤️」

そう言われ俺は緊張マックスで

「ありがとう クラリス...」

終始小さな声で俺は言った。するとクラリスは「よし」と言って「一緒に帰ろ」とも言って来る

そして俺は「は、はい」と高めの声で返事する。

そして一緒に帰ろうとドキドキしていると女子風呂の方から美少女(笑)が出て来る。

「あ、クラリス〜一緒に帰ろ〜」

そう言い近づいて来るマリン。そしてマリンがこちらを見て露骨に嫌がる。

それを見てクラリスが「どうしたの?」マリンに聞く。するとマリンが

「なんであんたがここにいるのよ!」

と俺の方を見て言う。

いや俺に言われても誘って来たのはクラリスの方だし。

「私がカイエン君を誘ったの。まだ来て一日だし、いろいろ教えてあげようと思って❤️」

マリンが疑うような目でこちらを見て来る

「いや本当だって俺はクラリスに誘われただけで...」

俺がまだ喋ってる途中で

「あんた新人のくせに先輩を呼び捨てにしてるんじゃないわよ。」

いやこれもクラリスが甘い声でさん付けしなくていいって言ったから

「これも私がカイエン君にさん付けも敬語も使わなていいって言ったの。」

その言葉を聞いてもまだ半信半疑なマリン。

「まあクラリスが言ったならいいけど、私の親友に変なことしたらただじゃあかないわよ。」

そう言い残してマリンは自分の部屋がある方向歩き出した。

「もうマリンたら❤️」とクラリスが言ったあと俺は一緒に帰る。

帰り道クラリスにこの船でのルールやいろいろな部屋の役割を教えてもらっていた。普通にクラリス話を聞いているだけなのに周りの男性の視線が痛い。やはりクラリスはルックスや性格からしてこの船のアイドルなのだろう。

「あ、俺の部屋はここなので」

「そっか、私はあっちだからまた明日ね❤️」

そうクラリスと別れの挨拶を交わす。そしてクラリスが帰っていくのを見送ったあと視線から逃げるように部屋に入る。



4



クラリスと別れ部屋に入るとそこにはモーゼスとジャックがいた。モーゼスはベットに横たわり俺に気づき手をあげる。ジャックはお酒が入っているからかぐっすり寝ている。

「船内での生活はどうだ」

「いやまだぜんぜんです。緊張しっぱなしです。」

そんな会話をし終えモーゼスがベットに案内してくれる。

部屋は以外と広く、3人では十分すぎる広さだ。

「今日はいきなり[俺たちの仲間になってくれ]なんて言ってすまなかったな。今日はいろいろ疲れただろうゆっくり休むがいい。」

そう言うとモーゼスは自分のベットに戻った。

今は夜の9時過ぎくらいだ。海賊になってまだ半日もたってないだろう。火事のトラウマが消え去るぐらい疲れた一日だった。

そして俺は目をつぶって数分で眠ってしまった。

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