こんにちは海賊の世界
ある日の深夜、冬にもかかわらずなにやら温かい 、いや、熱い焼けるほど熱い、さらに息をするたび喉も苦しい、その熱さと苦しさに思わず飛び起きる。
そして、目の前に広がる景色に思わず目を疑う。そこには部屋を埋め尽くすほどの煙と真っ赤に染まる火の海。
そう、俺の住むこの家は火事になったのだ。
そして俺は何も考えることなく目の前の炎に焼かれ死んでしまった。
目が覚めたらそこには、さっき見ていた真っ赤な炎はどこにもなく目の前のには真っ青な海が広がっていた。
どういうことだ。俺は思わず目を疑う。俺は火事で死んだはず、いや、正確にはよくわからないがあんな炎に囲まれたら死んだだろう。なんであんな炎に囲まれて気づかないんだというツッコミは置いといて。
俺はよくあるパターンで異世界に転生したってことか。よく漫画などで読んでたからある程度理解している。ということは、この世界なら魔法を使ったりできるのか、けど、ここには人の気配が全くない。「とりあえず何もできないからどっかの町にでも行くか。」
そうして俺は道に出て適当に進もうとした時一人のガタイのいい男の人にがいた。
「見ない顔だな服装も変だし。」
いや、こっちのセリフだその男の人は海賊?みたいな格好をしている、まあ俺もパジャマ姿だからしょうがないか。
「いや俺少し道に迷ってて」
「やはりか、子供がここにいるのは不自然だからな。」
男はそう言うとどこから来たか聞いてきた。
「日本です。」
「ニホン?そんな町聞いたことないな」
男はそう聞き返してきた。そう言われても事実を言っただけだ。
やはりここは異世界だ日本なんて存在しない。言葉は日本語だが、近くにある看板に書いてある文字はみたことない文字で全く読めない。やはり異世界にきたもののそう上手くはいかないか、やはり一人でなんとかするか。
そう立ち去ろうとすると...
「待て!」
そう言われ振り向くと男が
「ニホンというところに興味がある俺についてこい。」
そう言われ戸惑いつつもどうせやることがないため一応ついて行くことにする。
しばらく歩くと何やら巨大な船が見える。
「デカ!」
「あれは俺たちの船だ」
そう言うと男は船の近くに行き仲間らしき人に話している。数分ほどして話を終えた男が戻ってくる。
「ついてこい船の中に入れてやる。」
「は、はい」
いきなりすぎて正直こわい。
多少ビビりながらも、船と陸をつなぐ橋のようなものを渡り船の中に入る。
周りを見渡していると、剣のようなものを持った人がいたり、大砲があったり、うすうす気づいていたがやはりこれは海賊船でここにいる人たちは海賊ということか。
そんなことを思い多少ビビっているが少しワクワクしていた。すると一人の少女が近づいてくる。
「ちょっと!知らない人が何勝手に船の中に入ってきてんの!」
その少女、いや、美少女は金髪ロングで海賊のような服装をオシャレに着こなしている。
「待つんだマリンこいつは道に迷っていたんだ。」
「だから何!勝手に入れないで!」
「せめてこいつにあの地図を読ませてみてはどうだ。」
するとマリンと呼ばれた美少女はじーっと俺のことを見て疑っている。
「えーーなんでどこから来たかわからない怪しい人奴にあの地図を見せなきゃいけないの!」
「こいつはニホンというところから来たんだ」
それを聞いたマリンは頭の上には[?]マークがうかんでいた。
「マリンも聞いたことないだろ? もしかしたらあの文字はニホンという場所の文字かもしれないからな。」
するとマリンは若干、嫌そうな顔をしていたが引き受けてくれた。
「じゃあちょっと待ってて持ってくるから。絶対これ以上中には入れないでね!」
そう言うとマリンは建物の中に入っていき数分後一枚の紙を持って戻ってくる。
「はい!どうせ読めないだろうけど一応。」
そうして一枚の紙を俺に渡してくる。
うん...全く読めない。日本語なんていっさいなくどれも読めたもんじゃない。全体的に地図を見ているとそこには見たことある文字がある。日本語ではないが見たことがある...これは英語だ。
そこには「Give the right reborn things Wins a sea of flame」と書いてある。
現実世界では高校1年生の俺は英語の成績がすごく悪い。だが、ここの文だけなら...
「海 おぶ ふれいむ......炎の海か!」
そう一人で盛り上がっているとマリンが
「炎の海か...聞いたことないな、モーゼスは?」
モーゼス(俺を助けてくれたガタイのいい男)はマリンの質問に答える。
「直接聞いたことはないが、本で読んだことがある。確か炎の海を制覇したものは何かしらの願いを叶えることができるとか。その願いの詳細は何か知らんがな」
「直接聞いたことないってことは本当にあるかわからないね...でも!何かしらの願いが叶うならやっぱり気になるよね」
「ああ、海賊としてもその炎の海を一度は見て見たいものだな。」
周りの仲間たちが頷く。俺は全然話についていけないく少し後ずさりする、するとマリンが
「よし!君を特別に私たちの仲間に入れてあげよ う!」
「え?」
いきなりすぎる勧誘に戸惑う。いや、俺だけじゃない、マリンの仲間たちも戸惑っている。
「いや、なんで急に。仲間の人たちも戸惑ってますし...」
「君がさっきの文字を読んでヒントをくれた。今後も
君が俺たちの力になるだろう、だから俺たちと一緒に旅をしてくれ。」
モーゼスのその言葉に仲間はだんだん納得し始めている。
だか、勧誘されてる張本人の俺は全然納得していない。
[海賊王に俺はなる]...なんて意気込む余裕もない。死んですぐ変な場所に飛ばされ一時間ほどで海賊になれなんて言われても頭の整理がつかない。でも、少し嬉しい思いもある。海賊と言ったら男の憧れ(多分)漫画の主人公になったみたいだ。
1、2分ほど考えて俺はついに決める。どうせやることもないし、やはり憧れていた。だから
「わかったよ。足を引っ張るかもだけど俺を仲間に入れてくれ。」
そう言うとマリンとモーゼス、快く仲間にしてくれた。
こうして俺の海賊ライフが始まった。