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第6話:元特級射撃手のショタコンお姉さん

第6話

昨晩は夜明けまで、新築の設計図を考えた。これからは依頼内容により、対応能力を上げるために、そして新しい家族が増えた時のために今の家族の1人1部屋に加えて、新しく来るお姉さんの為の部屋と追加で3部屋の個人部屋を用意した。

まぁ、いざとなれば武器庫にすればいい。そんな軽いノリだった。

日が登り、朝8時、珍しく夜更かしして朝食作りが遅れているロスタリアが、慌てて朝食作る中はニュースを見ようとするとドアベルが鳴る。

多分例のお姉さんだろうなぁ……

念の為に拳銃をホルスターにしまって、ゆっくりドアを開ける。

そこには豊満な胸があった。

「えーと……」

「噂通りの可愛い男の子……♡」

急に抱きしめられ、それを見た3人は武器を持つ。特にレイメスは高性能爆薬を10キログラムも持ち上げている。

「待って!皆!とりあえずレイメスは爆弾下ろして!引越し先が天国になるから!」

3人が武器を下ろし、お姉さんも一旦離してくれる。

「自己紹介してもらえますか?」

お姉さんは軍人らしく、敬礼して答える。

「スリアンヌ・ソーサー元軍曹!着任しました!」

「ソーサーさん、まずはゆっくり話しましょう。どうぞ、狭いですが入ってください」

「おっ邪魔しまーす」

何だこの方は……軍規違反も納得だ……

「ソーサーさんの得意な武器は?」

「なんか大和皇国が使ってた軽機関銃を魔改造したのを使ってますよ〜7.62mmNATO弾を100連発です!」

ロスタリアがイライラを何とか抑えた表情でコーヒーをお出しする。

「ど、どうぞ……ごゆっくり……」

怒りで声が震える……コーヒーの香りを楽しむ余裕はなかった……

「あの先方からは、何と聞かされてここに来たんですか?」

「好きなだけ抱きしめてもいい可愛い男の子がいると聞いて、すぐに退職届だしたわ」

その瞬間、食器が割れる音と、爆弾のコードを切る音、刃物を引き抜く音がオーケストラの完璧なタイミングで鳴る。

「じゃあ……もう、僕の事はスリ……」

「旦那様って呼ぶわね」

再び、パリンという音と、パチッという音、シャキンという音が鳴る。

「ソーサーさん、もう旦那様呼びは許可しますから、あまりベタベタしないで下さいね」

「はーい、旦那様♡今夜は誰とね……」

「1人で寝ますから!もし、勝手に入ったら音が鳴るようにしてますから無駄ですよ!」

「それは寂しいわね……」

急に落ち込むソーサーさんを見て、僕も申し訳なくなる。

「週に一度なら……」

「週2回抱きしめさせて!」

3人の殺意を感じながら、僕はもう妥協案を出す。

「あぁ!もう!みんな好きに僕の事抱きしめていいから!でも仕事の邪魔はしないで!家族なんだからね」

「「「はーい!」」」

その後ソーサーさんは軍人だったという事もあり、新しい家のセキュリティを素早く、的確に問題点を洗い出す。

まず、応接室を日当たりのいい窓の部屋はダメらしく、声の振動が窓に伝わり、そこから盗聴される可能性があるから、家の真ん中が良いらしい。そして各地に防犯灯、武器庫は3階に置くことで侵入者が簡単に取れないようにすると言ったアドバイスを貰った。

そのまま昼食を食べ終わるまで4人に取り合いながら抱きしめられ、昼過ぎにようやく、解放され、皆それぞれの武器や道具の整備をしていた。

するとスタインからの電話だ。あのありがたい上級生友人には文句を言いたい。

「はい、スリザイアです」

「どうも〜君の親友のスタインだよ。あのお姉さんどう?」

「台風か竜巻みたいなものだよ……もう疲れた」

「そうかそうか。予想通りだね」

何が予想通りだ。チクショー!

「まぁ、でも彼女は優秀だよ。軍大学を首席で卒業して、特級射撃支援手の資格もある」

「それなら最低でも尉官か佐官だろ」

僕は年上に乱暴な言葉遣いをしてしまい、一瞬汗が出る。

「その通りなんだけどね……降格処分と昇級を繰り返すっていう……本来なら彼女中佐クラスになっていたはずなんだけどね。街中でショタを探してはなでなでしたり、一緒にお食事する度に司令官から怒鳴られても、優秀だから捨てれなくてという事だよ」

「まぁ、とりあえず分かったよ。なんとか上手く家族関係が回るように頑張るよ」

「君にとっては共に戦う者は家族なんだね」

スタインさんのその言葉……昔お父さんがよく口にしていた。

「そうだよ、とりあえず依頼が無いなら……」

「1つあるぞ、めちゃくちゃ重要かつ高難易度に加えて1000万ドルの報酬だ」

「外国に行くのは嫌だぞ」

「隣国の特殊部隊スカーレット・コブラの隊員が拉致された。当初は隣国内で対応予定だったが、こっちの国の外交官と大きな兵器企業が関わってるらしく、君みたいな優秀な傭兵を使いたいんだって」

「優秀な使い捨ての間違いだろ……分かった、これは提案だが拉致者が僕の所に来たいと言ったら、任務失敗で片付けてくれる?」

あっさりと引き受けた事と意外な交渉に、スタインさんは言葉を失い、何故かと聞いてくる。

「高度な作戦ができるメンバーが1人欲しいから」

「君の功績に黒星が付くけどいいのかい?」

「損して得を取る。そんなのもアリかなと思って」

スタインさんは今度は笑いながらりょーかい!と答えて切る。はぁ。1000万ドルも魅力だけど今後を考えると僕くらい強い隊員が欲しいな……

その後仕事終わりの皆に抱きしめられ、胃薬を飲んでから寝た。早く新居に行きたい……

第6話終

こんばんは!黒井冥斗です!いつもご拝読感謝します!最近執筆速度が落ちて若干不安になりながらもストックは万全の体制で用意しているので相当浪費しない限り大丈夫だと思います!さて、ソーサーさんねぇ…もちろん脳内ビジュアルも好きなのですが車が運転できるという重要な人材になります。そて次回は美少女特殊部隊員が出てきて、自分のお気に入りの子です。皆さんも気に入ったら脳内で上手く可愛がってあげてください!

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