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第17話前編:ブラックアウト・オペレーション

第17話前編:ブラックアウト・オペレーション

作戦開始時刻にロスタリアは狙撃体勢に入っていた。

「スリー様、こちらで確認できるのは4名」

「了解。ジョニー隊長の送電線カットの合図と同時に作戦通りに動いてね」

静かに待つこと数分。

「こちらジョニー、送電線カットまで3、2、1」

アーリクス邸の明かりが消えて警備も混乱してるうちにロスタリアは狙撃を行う。

先行は僕とラーヴェルトでワイヤーライフルを屋根に向けて構える。

パシュン!という音が屋根に引っかかっる音がして、シュルルっと言う音と共に、上に引っ張られる。

僕は小声でアルファにアーリクスの寝室を教えてもらい、屋根の上を静かに移動する。

アーリクス邸警備要員達は……

「外の何名かと連絡がつかない……だがプレートキャリアや防弾ヘルメットがあるんだぞ……サボってんのか?」

警備隊長が外に出ると同時にドアから、突然刃物が首と心臓に突き刺さる。

「ガッ……アァ……」

「こちら希、警備隊長らしき人物を排除」

そのまま希が背を低くして先行しながら、エミレーナがSOPMOD M4ライフルを構えている。

他にも呑気に外の様子を伺おうと、無警戒の警備兵2名が階段から降りてくる。

「エミ、バレルストライクで音を立てずに殺って」

「了解。希ちゃん」

2名の警備兵は全く緊張感がなかった。

「ったく、どいつこいつも、隊長まで無線が途切れるなんてサボりすぎだろ」

「ほんと、ほんと。真面目に働いてる俺らがバカみてぇ……」

希の今よ。

の合図で希は最も離れた1人を、3尺刀の桜神で首を跳ねる。

「なんだよこれぇ!?」

「私も忘れないでね!」

「はっ!?……ガッ!うがっ!」

もう一人は銃口で何度も顔面を強打され、気絶する。

エミレーナは静かに、だが苦しまないように素早く軍用ナイフで頸動脈を切り、殺害をする。

「あらかたやり切ったっぽいね」

「ですね」

エミレーナと希が最後のクリアリング(敵が居ないか確認すること)をして、警備がいないと分かる。

「じゃあソーサーさん、レイメスちゃん、爆破工作はよろしく。私達はこのロスタリアさんからのターゲットに、不測の事態が起きた時に備えて、待機するわ」

「了解」

「はーい」

その頃屋根の上では……

僕の無線からアルファの声が聞こえる。

「敵警備を殲滅したと希様から連絡が来ました!あとはアーリクス氏を苦しめて、殺害し、息子に親米になるように促すだけです」

「分かった、報告ありがとう」

僕は無線を変えて、ロスタリアに切り替える。

「ロスタリア。映像を映して欲しいって言ってたよね?」

「はい、兄であり、最悪の誘拐首謀者の死を見れるなら見たいです」

僕はボディカメラを起動させ、最初の家族にして、僕の人生を変えてくれた、ロスタリアに敬意を心の中で唱え、懸垂降下準備に入る。

「ラーヴェルト、いいね?」

「もちろんです、スリザイア様」

僕がスパイダーと呼ばれる懸垂降下技術で、室内を覗くとアーリクスは拳銃を構えながら、警戒している。

ロープを2回引いて、ラーヴェルトに持ち上げてもらい、ジェスチャーで10秒後に突入と合図を下す。

これで兄妹の勝負に決着が着く。10秒腕時計の秒針が過ぎた瞬間に、僕達は窓からの懸垂降下を開始する

第17話前編終

こんばんは!黒井冥斗です!1週間お疲れ様でした!そんな中でこの作品を手に取っていただき、誠に感謝します!

いよいよ、明日で最終回のこの「この少女、僕が買います」ですが少し長めとなっております。

そして、明後日からは本格的に第14回ネット小説大賞に全力を注ぐ予定です!軽い気持ちで応援してもらえたら嬉しいです!全力で応援してもらったらさらに嬉しいです!それでは、皆さん、良い週末を!

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