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閑話休題ハワイ旅行編2:無制限の信頼は無い

閑話休題ハワイ旅行編2:無制限の信頼は無い

2日目は火山に向かった。噴火が少し怖かったが、レイさんが噴火警報は確認済みだ。と太鼓判を押してくれて、向かってみると、ヘリコプターがあった。

「さすがにヘリコプターを何台もチャーターは厳しいからくじ引きで何回目に乗るか決めましょうか」

「「「はーい」」」

そして僕はロスタリアとソーサーとレイメスと乗ることになり、出番が回ってくる頃には皆が凄かった!と言っていた。何がそんなに凄いんだと思いつつ、火山を見ると神秘的な赤みの溶岩が芸術作品のように流れ、地面まで溶岩が滲み出ているのは昔読んだ小説のラスボス対主人公の現場を彷彿とさせる。

ロスタリアは自然の美しさと何度も口にして、ソーサーさんはあそこで肉焼きたいわねと言い、レイメスはどうやったら真剣に噴火を起こす爆発が起きるかを考えていたようだ。無論噴火などさせないので、レイメスにはハワイに行く際には爆薬は持たせないことにした。

そして2日目のお昼は溶岩を少量使い、岩を加熱して焼いたステーキという大胆なお店の料理に、皆は最初は困惑していたが、分厚い肉でも丁度よく、火が通っており、噛めば噛むほど肉汁が出た。食べ応えも抜群で、この時は僕が昼食代を出して、疲れもあり、少し早めにホテルへと戻る。その日も夕食は高級ビュッフェで、満足したのか、疲れたのかよく眠れた。

そして日にちが過ぎ、9日目まで楽しみ尽くし、さすがにもう回る場所はなく、各自自由行動となった。

お昼前にホテルを出た僕は、周りの物珍しさに感動する。10日目でもこんなに楽しいのは正直凄いところだ。

そのまま僕はお土産を街で見ていると突然叫び声が聞こえる。

「泥棒よ!」

僕は泥棒の相手に立ち塞がり、格闘術の構えを見せる。

「邪魔だ!クソガキ!」

と言われ、拳銃を向けてくるが、相手は素人。素早く不規則に動く、僕の動きに照準が合わず、素早く銃を叩き落とされ、近接格闘術で背負い投げで決める。逃げられたら困るので羽交い締めにしながら、地元警察に引き渡すと、マスコミに囲まれた。

「お見事でした!君は観光客ですか?」

「えぇ、まぁ……」

「勇気ある行動だと私達は評価します!どこでその戦闘術を?」

さすがに民間傭兵とは言いづらく、適当に本当だけど誤魔化す。

「父の指導で守るべきものを守るために覚えろと言われたまでです」

「なるほど、こちら現場からお伝えしました!」

お土産選びは明日にしようとして、ホテルに戻り、部屋に入るとレイさんがパソコンと向かい合いながら、声をかける。

「ニュース見たぞ。流石元々特殊部隊の父親に育て上げられただけはあるな」

「僕はただ、理不尽が許せないだけです」

その後皆が部屋に訪れ、兄様すごーい!や兄、かっこよかったや、旦那様ぁ♡などお褒めのお言葉や愛情表現をたっぷり受けて、ベッドに倒れる。

「全く、お前は人気者だな。俺もあんなモテ期があればなぁ……」

「レイさんの学生時代が知りたいです」

すると、椅子から立ち上がり、元気そうに答える。

「おっ!嬉しいねぇ!ぜひ聞かせてやるよ!……とその前にドリンク頼むか」ホテルマンがドリンクを持ってきた後にレイさんの過去話が始まった。

昔から勉強が得意で家も裕福。父親は中央情報局高官、母親は裁判官といった相反するようなご両親だったが仲が良かったという。中学校の進路相談の際に1年飛び級した事もあり、父親と同じく中央情報局へ志願するつもりだった。しかし、内定前日に強盗に襲われ、レイさんだけが生き残り、ただの強盗ではなく、政府関係者を狙ったテロ集団と分かり、即座にデルタフォースに入って、報復を決意したという。その後はアイリンと出会い、気が合うが、恋人では無い関係が続き、ある日アイリンがデルタを辞めたと聞いた際には、同じPMCに内定を貰い、その時にアメリカ政府の要望でPMC監査の役職も与えられたという。投資に目覚めたきっかけは現実逸らしだったらしい。

「それで、モテ期は来なかったんですか?」

「これから来るんだよ!もう美女ハーレムを作って、大金持ちさ」

「アイリンさんに伝えておくね」

「キツイ冗談は勘弁してくれ……」

そのまま11日目を迎えた。

今度こそはと僕は思いながら、お土産を見繕っていると、45口径弾だが弾頭が黒かった。

「すみません。この銃弾って……」

「これかい?なんか最近出来た新しい金属のオズミニウムっていう、発砲時に初速までの間なら、あらゆるプレートアーマーや装甲を物質的な強度を無視出来るらしいよ。だからプレートアーマーなんて役に立たないね。でも買うとしたら高いよ」

僕はこれは今後活かせると考え、カードで1発250ドルする弾丸を70発、10マガジン分購入した。お父さんの使ってたガバメントに使う予定だ。

そして持って帰り、レイさんになんとか持ち込みたいとお願いする。

「お前が悪用しないのも知ってるし、今後もこれは役に立つだろう。こっちで火薬探知犬の対策とオモチャの弾丸として、なんとかしておく。だが、忘れるなよ、俺達には信頼関係があるが無制限に何かをしてもらう為ではないってな。よしっ、説教は終わりだ。俺はさっきの準備があるから、ホテルでも散策してろ」

閑話休題ハワイ編2終

こんばんは!黒井冥斗です!今日は都合により少し早めの投稿になりました…時間が安定せず申し訳ないです。そんな中でも読んでくれる皆様には感謝が絶えません。さて、明日でハワイ旅行編は終わりですが、火曜日からはまた依頼に戻ります。誰の依頼なのか、そしてスリザイア傭兵家の行く末は……乞うご期待!

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