1話 興味、あるんですか?
「やっぱお前、かわいーな、」
「う、うるさい…っ」
僕は広木 郁(ひろき かおる)。高校2年生です。クラスでも影の薄い僕なのですが……
訳あって女装にハマってしまいました…
こんな事になったのはあいつが転校してから少し経った日のことだ。
「はい、みんな座ってー。」
久しぶりの転校生に、みんなわくわくしてたなあ。
「今日は転校生を紹介します。入ってきてください」
そいつの顔はなかなかに整ってて、クラスの女の子は全員騒いでた。
「石森 涼(いしもり りょう)で〜す。よろしくお願いしまーす。」
少しだるそうに涼と名乗ったあいつは、僕の隣に座ることになった。
「ん、よろよろ〜ってか、先生が隣のヤツに学校案内してもらえってよ」
「え、あ、分かりました、?」
当時なかなか人と話すことがなかった僕は、少し困惑しながらあいつと学校を回った。
「そーいえば、お前名前は?部活どこ?」
「広木 郁…手芸部入ってます。」
「郁か〜、なんか女みてぇだけどいいじゃん!」
「よく、言われます…石森さんも、いい名前ですね、」
「涼でいいよ、てかタメでいいよ〜?」
「いや、その…」
昔、誰それ構わずタメ口で話す癖があり、それのせいで上級生に目をつけられ大変な目にあった。
それのせいで、タメ口で話すのは抵抗があった。
「てかあれ!手芸部の部室じゃね?案内よろ〜」
「あ、ちょ…!?」
実は手芸部の部室には秘密があった。
女物の洋服ばかり作っていたのだ。カジュアルなものからフォーマルな物まで全て作ったことがある。
部員はもちろん、先生までもがそのことを秘密にし、守ってきた。
その秘密が今……
「ここが部室…か!?」
「ああ……もう、勝手に入らないでください…って、」
興味、あるんですか…?
初めまして、作者のなちみと申します!
「女装姿にハマっちゃダメ」はいかがでしょうか??
今回初めての掲載ですので、少し言葉がおかしかったり、間違えなどあるかもしれません…
それでも読んでくださる方は、ぜひ暖かい目で見守っていただけると嬉しいです!!
これから「女装姿にハマっちゃダメ」をよろしくお願い致します。