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聖女様とお互いの友達とファミレスで

 親友のかがりとファミレスの前で待っていると、そこに冬香と友達の女子が来た。冬香が連れて来た女の子は背が小さくて、小動物系女子で可愛い。やっぱり可愛い人の周りには、可愛い人が集まるんだな。

 そう思っていると、その女の子が俺の前に来て口を開く。


「ふーん、君が冬香ふゆかちゃんの好きな人なんだ。意外と普通な感じなんだね」

「あはは、そうかな」


 何だよその言い方、失礼じゃないか。と言いたかったけど、初対面という事もあって言わなかった。

 その女の子は話しを続ける。


「私は椎奈しいな小鳥ことり、みんなからは椎奈って呼ばれてるからそう呼んでね」

「わかった。俺は……」

奏人かなとくんでしょ、冬香ちゃんからいっぱい話は聞いてるよ。それよりも隣の子は?」


 そう言われた篝は二人に向かって自己紹介する。


「俺は氷室ひむろかがり、呼び方は何でもいいかな」

「じゃあ私は氷室って呼ぶね」

「初対面で呼び捨てかよ」

「だってあんたが何でもいいって言ったんでしょ」

「まあいいけどよ」


 なんだか椎奈と篝は仲良くなれそうだな。


 自己紹介が終わり、ファミレスの中に入ることにした。四人席に案内された俺達は、それぞれ好きなものを注文する。

 注文が終わった後、冬香が話し始めた。


「二人とも、遊んでたのにいきなり呼び出しちゃってごめんね!」

「別に大丈夫だよ! どうせ遊ぶなら、いっぱいいた方が楽しいからさ」

「それなら良かった! それでね今日遊びに誘ったのには理由があってね……」


 すると隣にいた、椎奈が口を開いた。


「今日は私が冬香ちゃんに、奏人くんを誘って遊んでみようって言ったの!」

「あっそうだったんだ」


 だから連絡が来たとき、気を遣った感じで話してたんだ。冬香は今日、会うつもりはなかったってことか。

 でもなんで椎奈がそんな提案をしたんだろう。

 疑問に思っていると、椎奈が言った。


「冬香ちゃんと付き合う人が、悪い人じゃないか見極めたくて今日は来てもらったんだ。二人とも来てくれてありがとね!」

「それでそんな提案をしたのか。でも俺はまだ、冬香と付き合うとは言ってないんだけど……」

「そんなの知ってるよ! でも将来的には付き合うでしょ?」

「うーん、まだなんともいえないけど」

「学校で一番の美少女で、聖女様って呼ばれてる冬香ちゃんにそんなこと言うんだ。こんなに可愛い子が付き合いたいって言ってるのに、そのチャンスを逃すつもり?」


 挑発するような言い方に、隣にいた篝はこんなことを言った。


「話に割り込むようで悪いけど、奏人にも色々とあるんだ。考えとか、いままでのこととか。確かに綾織あやおりさんが可愛いのは事実だけど、奏人はそれだけで付き合うか判断するようなやつじゃない」

「ふーん、私は付き合うのがただ怖いだけに見えるけど」

「なんでそんな言い方するんだよ。奏人にだって自分の気持ちが……」


 二人が喧嘩になりそうなところで、冬香が困ったように言った。


「ダメだよ二人とも、喧嘩はしないで! みんなで集まったんだから楽しく話そうよ! ね?」

「ごめん冬香ちゃん、私はそういうつもりで言いたかったわけじゃなくて……」

「うん、小鳥ちゃんが言いたいこともわかるから大丈夫だよ。でもそれ以上にね、氷室くんが言いたいこともわかるんだ。奏人くんが自分なりに考えて、そしたら私は答えを聞かせてほしいと思ってる。それまで待ってるね」


 冬香の言葉に俺は答えることにした。


「わかった。もう少しだけ考えさせてほしい」

「うん、急がないでね。じゃあこの話はおしまいっ! みんなで楽しい話をしよ」


 冬香のおかげで、良い雰囲気になった。

 そのあとはみんなでお昼ご飯を食べながら、学校の事とかを話したんだ。喧嘩になりそうだった篝と椎奈も、お互いに謝って仲良さそうにしてたからよかった。


 ファミレスから出た俺達は、それぞれの友達と帰る事になった。帰り際、冬香が口を開く。


「今日は楽しかったね! また誘ってもいい?」

「うん、もちろん。でも今度は俺達が誘おうかな!」

「えっ、ありがとね!」

「じゃあ二人とも気を付けて帰るんだよ!」


 こうして帰っていくのだった。最初はどうなるかと思ったけど、冬香の考えも聞けたし良かったのかな。

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