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哀刻 --Tradimento Tempo--  作者: Futabave.
六章 臓器、罪獄、魔女。
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第二十八話 『Prima Tradimento』

挿絵(By みてみん)


-聖霊暦 8108年 エレツの村-


アリレス達が村に戻ると村人たちは再び拘束しようとしたが、村長が止めた。


「村長……。」


止めている間に皆は村人たちに説明をした。一部疑う者もいたが、アリレス達が村人たちに襲い掛からないことを理由に、村人たちは信じてくれた。

その晩には、アリレス達は村の宿で泊めて頂いていた。


「さて…じゃあ明日の朝一で現代に戻り、魔女を倒しに行くか…。」


アリレス達が決意を決め、眠りについた。


――――――――――――――――――――――――――――


アリレスは緊張していた。夜眠れず、外に空気を吸いに行くことにした。

アリレスが宿屋のドアをそっと閉め、外に視線が向いた瞬間、アリレスは目の前にいる"人"を発見した。


「アリ………レス…………………今すぐ……逃げて……。このままだと…………」


目の前には、穴を掘りながらアリレスに語り掛けるエメリィがいた。

そして、エメリィの右手にあったものは……………。


「はぁ…はぁ…………ぐっ!」


エメリィが倒れた。


「エメリィが二人――!?」


倒れるエメリィの横には、完全に干からびて水分が抜けたエメリィの殻があった。

その時、倒れたエメリィが起き上がった。


「エメリィ!大丈夫だったか!」


アリレスがそう言った瞬間にエメリィは魔法でアリレスを攻撃してきた。


「エメリィ!どうしたんだ!」


「ふふふ…ついにこの体を完全にてにいれられたわ…。」


エメリィが笑う。


「アリレス!大丈夫か!」


ギイラたち4人が駆けつける。


「あなたたちはまだ気付かないの?」


エメリィがそう言ったとき、セレルが叫んだ。


「……まさか…。魔法"マリンシス"!」


セレルの魔法はエメリィの前で弾かれた。

アリレス達全員が気付く。


「エメリィ……お前は…まさか…魔女?」


セレルの水魔法を弾く、それは明らかに魔女だからできることだった。


「まあそうだけど?あなたたちは知っている筈でしょ?時を移動したとき、同じ時に存在する同じ人間が出会った瞬間魔力が小さいものは大きいものに吸収されるって。」


エメリィと魔女は同一人物……そして魔女にエメリィの魔力と自我はすべて吸われた……。


「このもう一人の私の殻を埋めればあなたたちを殺す隙を伺えたけど、ばれたならばれたで……」


魔女が移動魔法を使おうとする。その途中にアリレスとセレルは魔女に攻撃する。


剣が魔女の目の前についた瞬間、魔女は目の前から姿を消した。


「くっそ……魔女……!」


――――――――――――――――――――――――――――


-聖霊暦 8128年 哀しみの宿-


アリレス達は現代に戻り、大陸を進んだ先にある宿で休んでいた。


「エメリィは恐らく…何かがあって魔女になったんだろう。そして魔女になる前の清らかな心を持つエメリィが魔女…エメリーザに吸われたと。僕たちで決着を付けよう。魔女と。」


アリレス達は拳を強く握りしめた。

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