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悪魔な魔導師カリオス

まず最初に、これはカルマの話じゃありません。カルマ好きの人、ごめんなさい。少し、リべルテにフラグを立てときたくて。(っ-_-)っ


それでも、良い人はどうぞ(。-_-。)♪

今日は、学校の日だ。昨日の話から、カルマから暫く目を離さない方が良さそうだ。だから、誰かにヘルプを頼まないと。そうだ、魔法の師匠に頼もう。


「なぁ、カリオス。少し、手伝ってくれないか?」


「お久しぶり、暇だから来たよ。それで?」


柔らかい笑みで、リベルテを見つめる。


「イシュナウド家を、お前は知ってるか?」


「うん、知ってるよ。暴力的で、権力と金に溺れた哀れな豚さんの事だよね。」


まるで、不愉快だと言わんばかりの表情をするカリオス。カリオスは、国王に使える魔導師だからその手の情報網も持っている。


「その息子は、まともだから安心しろ。さて、本題に入るがその息子カルマを哀れな豚さんから守る手伝いをしてほしい。俺の大切な、同年代の友達なんだ。我が儘言って、すまないとは思ってる。」


すると、カリオスは少し驚いてから花のように笑いだす。そして、リベルテを見て頷く。


「若は、もう少し我が儘を言っても良いとおもうけどなぁ。それにしても、若の同年代の友達かぁ。」


「これでも、我が儘なはずなんだけど。」


「若、言葉を悪くすればだけど。君に使われる事が、僕らにとっての幸せなんだよ。そのつもりで、あの日に君に忠誠を誓ったんだから。」


「俺は、それを望まなかったのにな。」


悲しそうに、呟く。俺は、ただの魔力の多い子供にすぎない。ついてきても、未来が明るいとは思えない。いくら親父に、俺の事を頼まれていてもここまで過保護で力の強い人達をまとめるなんて無理だ。


俺としては、皆には俺の存在に縛られずに自由に生きて欲しいと思っている。縛られるのは嫌いだ、縛るのはもっと嫌いだ。これも、いつかはどうにかしないとな。ため息を吐き出して、ネクタイを結ぶ。


「若の重りに、なるつもりはないよ。だから、少しは肩の力を抜いたら?疲れちゃうよ。」


まるで、見透かしたかのように笑う。思わず、息をのみ青ざめる。心を読まれた?やっぱり、こいつは苦手だ。早く準備して、学校に……


「おはよう、リベルテ。あと、ついでにカリオス。アルドも入れよ。なんだ、今日は学校か?」


「おはよん、リべちゃん。」


二人が、暢気に入ってくるが急に雰囲気が変わる。


「おい、カリオス。リベルテに、何くだらん事を話した?もし、リベルテを傷つけるなら切るぞ?」


「カリちゃん、貴方は昔からそうねぇ。何かと、リベちゃんを苦しませる。殴り飛ばすわよ。」


落ち着け。カリオスが、悪魔のように俺の心を乱すのはいつもの事だ。久し振りだからって、動揺してたら過保護な奴らが暴れだす。


深呼吸をして、すぐに感情を隠す。


「おはよ。あと二人とも、ここ俺の部屋なんだけど暴れるなら他所でやれ。カリオス、哀れな豚さんの監視は任せた。それで、二人は何のようだ?」


「無理するな。」


「さて、僕は仕事を始めるよ。」


出て行くカリオス。


俺は、無理をしているのか?とりあえず、今はカルマの件を早く終わらせるべきだ。


「してないぞ。でっ、どうした?」


「お前、最近働きすぎ。カルマの件、終わったらちゃんと休めよ?じゃないと、強制的に休ませる。」


なるほど、最近はいろいろあって疲れてるのかもしれないな。まぁ、口が裂けてもそんな事は言えないけど。心配させる訳にはいかない。


「わかってる。」


クスッと笑って、鞄を持つ。


「あっ、リベルテ。俺さ、このクランに入ることにしたからよろしくな。」


思わず、何もない場所でこける。


「えっ!?お前、王都での仕事は!?」


「やめてきた。」


「とっ、唐突だな。でも、良かったのか?」


首を傾げて、心配そうに言うリベルテ。


「おう。それと、リベルテ。カリオスは、いったいお前に何を言ったんだ?」


「別に、特になにもない」


苦笑して、部屋を出ようとして左腕を捕まれる。


「リべルテ、嘘はいけないぞ。」


「そうねぇ、心配してるのよぉ?」


二人は、本当の事を聞くまで動かなさそうだ。


「自分達は、俺に使われる為にあの日に忠誠を誓ったと言われた。俺は、確かに元クランのメンバーには感謝している。でも何か、人生を縛っているようで怖い。俺としては、皆には俺の存在に縛られず自由に生きて欲しいんだ。もっと、自由でいて欲しいんだ。俺は、忠誠なんて必要ないし望んでない。」


震えを押さえるように呟く。


「リべちゃん、ごめんなさいねぇ。」


「なるほど、怖いか。あの悪魔、リべルテに精神的にダメージを与えて何を考えてやがる。」


「まったくね。」


親父に、使えてた時はここまで酷く無かった。と言う事は、単純にカリオスに俺が認められてないたけかな。まぁ、今はそれで良い。


「そろそろ、学校に行って来るよ。」


「「行ってらっしゃい。」」


リべルテが、クランを出て数分。


「さて、カリオスが暴走しないように見張るか。」


「なら、私は二人を見張るわぁ。まぁ、リべちゃんにはばれるでしょうけどねぇ。」


真剣に、言葉を言う二人。二人も、カリオスが形だけの忠誠を誓っているのは気付いていた。リべルテは、自分達からすればまだ子供で命を預けるに足らない。あの日、ノワールでなくお前が死ねば。そんな事を、言うベテランも居たのだ。


そして、リべルテもそれは理解している。


全てのベテランが、リべルテに好意的ではない。しかし、リべルテはそんな奴らにも何度も助けた。


カリオスは、師匠クラスのベテラン。ノワールが、いなくなった今は手綱の無い暴れ馬だ。なら、自分達はどうするべきか。同じ師匠クラスとして、年若いリべルテを守る。師匠が、弟子を守るのは当然だ。リべルテは、俺達にとって大切な家族だから。

 

「あぁ、でもなにも言わないと思う。リべルテは、今の状況をきちんと把握できてる。カルマを守る傍らで、あの悪魔と精神的に戦うのは辛いはずだ。」


「そうねぇ。リべちゃんは、気付いていないのかしらねぇ。リべちゃんが、私達の自由を願うように私達もリべちゃんには自由でいて欲しいと願っている事を。たぶん、気付いてはいるでしょうね。」


二人して、重いため息を吐き出す。リべルテが、子供らしくないのは自分達のせいだとよく理解している。なにせ、遊びたい盛りな子供にきつい戦闘を叩き込み。命がけの、試練までさせたのだから。


そして、今さら子供らしく生きろなんて言えるはずもなかった。リべルテは、優しいから許してしまうだろうけど俺らは納得てきない。


「本音を言えば、他人の事より自分の事を心配してほしいんだけどな。あいつ、自分の事にはつくづく興味ないし。まぁ、母親そっくりだな。」


「そう言えば、リべちゃんに言わなくていいの?」


「リべルテの祖父母についてか?はっきり言うと、あちらが動かないならこのままが良いと思う。」


「そう。でも、リべちゃんはノワールににているわぁ。たぶん、お迎えが来るのもそう遅くは無いと思うし。リべちゃん、凄く嫌がるでしょうね。」


「だろうな。」


そう言って、クウザは部屋から出ていった。

読んでいただき、ありがとうございました。

.+:。 ヾ(◎´∀`◎)ノ 。:+.


仲間を守る戦い。もちろん、リべルテも『ブラックキャット』の仲間。つまり、守られる立場でもあるのでこの話を書きました。(; ・`ω・´)

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