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元Sランク冒険者 知略の道化師

リベルテの、正体がわかります。 ゜ ゜ ( Д  )

秘密を知られ、クウザに凄く質問されて寝れなかった。まぁ、答えなかったけど。怠くて、凄い眠い。


「リーダー、何か迷惑かけてすまない。」


「まぁ、今回はドンマイだな。お前が、悪い訳じゃないんだし仕方ない。それより、大丈夫か?」


優しく笑い、心配するようにこちらを見る。本当に、心配してくれてるのが分かるから嬉しくて少し笑って頷く。それを見て、リーダーもホッとして仕事に戻って行った。


「あれ、カルマは仕事か?」


すると、何人かがピタッと手を止めて不安そうな心配そうな表情をしてリベルテを見る。


「実は、もう2日も帰ってこないんだ。」


「カルマ兄ちゃん、リべ兄ちゃんのクランを調べてたから捕まったのかな?」


リベルテは、青ざめてから頭が痛そうにため息を吐き出すと立ち上がり出ようとする。リーダーは、それを止める。気持ちは、分かるが耐えろと。


「焦るな、ギルドマスターにも話して探してもらってる。きっと、見つかるはずだから。」


「それじゃ、遅いんだ!」


リーダーに、真剣に言い返す。


「リベルテ、どうしたんだ?」


リベルテは、うつむいて唇を噛み呟くように言う。


「見つかる時は、カルマが利用価値が無いと判断されて殺された時だ。だから、見つかってからじゃ遅いんだ。心当たりがあるし、少し行ってくる。」


「待て、それなら俺達も……」


遮るように、言葉を言うリベルテ。


「駄目だ。あいつは、俺を探してる。俺は、殺されないけど皆は分からない。」


すると、同意する声が聞こえる。


「そうねぇ。リべちゃんが、一人の方が良いと私も思うわぁ。まず貴方達の実力では、彼らに勝てないでしょうしねぇ。リべちゃん、殺しは駄目よ?」


「カルマを助けたら、すぐに帰るよ。」


そう言って、魔術師のローブをはおりフードを深く被ると道化の仮面をつける。


「久しぶりに見たわぁ。ハッピースピリッツでの、貴方の正装。知略の道化師の異名を持つ、元Sランク冒険者。貴方が、再登録を望んだ日に捨てた過去の栄光。今回だけなの?」


「今お前が、言っただろ?俺は、道化を捨てたんだ。今回だけ、臨時復活するだけで。」


すると、皆は驚いてこちらを見る。それを見て。


「だから、嫌だったんだ。内緒にしてたのに。」


「諦めなさい。今は、道化としてカルマを助けるのが先よ。殺しは、駄目だからねぇ!」


「分かってる。」


足音を消して、空間に溶けるように姿を消した。


「さて、私も動かなくちゃねぇ。」




とても暗くて、冷たい床の部屋に俺は居た。身体中が、とっても痛くて息をする事さえ辛い。


「リベルテ様は、何処に居る。お前、何か知ってるんだろ?はけよ、おらぁっ!」


殴られる、くぐもった悲鳴を上げて歯を食い縛る。


コツン コツン コツン コツン


足音がする。男達の、あきらかな動揺と尊敬が伝わる。道化の仮面、気配を今まで感じなかった。


「若様……。ずっと、探しておりました。」


全員が、頭を下げる。


「……。」


道化は、それを無視して俺のところに来る。思わず、怖くて身体を強ばらせる。


「カルマ、大丈夫か?」


耳元に、小さく声がする。うっ、嘘だろ……。


「帰るぞ。俺も、余りここに居れば捕まりかねないからな。回復ヒール。立てそうか?」


俺は、微かに頷く。道化リベルテは、それを見て振り向くと声を変えて言う。


「この命を出したのは、ザガルドか?」


「はい。どうか、お戻りください若様!」


落ち着いたように、言うのと同時に逃がすまいと出口を徐々に消していく。甘いな……。


「断る。そのガキは貰っていくぞ。あと、これ以上この街で騒ぐのならこの道化は許さない。」


「ならば、力ずくで止めさせて頂きます。」


すると、道化はわざとらしく笑いだす。


「あははははっ!面白い事を言うな。」


「ずっと、活動を停止してた貴方に負けません!」


いや、停止はしてない。て言うか、俺の素顔を知ってるのは幹部のベテラン冒険者達だけだしそう思っても仕方ないか。仮面の下で、苦笑を浮かべる。


「凄い自信だな。しかし、急いでるのでここで失礼するぞ。このガキを、冒険者ギルドに連れて行かなければならんのでな。」


そう言うと、カルマに触れて瞬間移動を発動する。


「馬鹿な、ここでは魔法が使えないはず!」


「何事にも、絶対など無い。必ず、抜け道があるものだ。やはり、実力的に青いな。」


そう言葉を残し、消えてしまった。




クランに戻り、カルマを見て皆青ざめる。


「カルマは、大丈夫なのか。」


「安心して、力が抜けたんだろう。着いたときには、気を失ってた。はぁ、疲れた。」


仮面をはずし、ため息をつきながらフードをはずすと椅子に座る。ローブと仮面を、アイテムボックスになおすと眠そうにあくびをする。


「リベルテ、疲れたなら休んで良いぞ。」


「すまない、先に休ませてもらう。」


そう言うと、部屋に戻ってしまった。

読んでくださり、ありがとうございました(*>∇<)ノ

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