FOR TEEN
もう一度戻れるなら 君を知ったあの十月の日
あそこから始まってしまったのなら
無理矢理塞いだ傷口がもう開かないように
知らない振りして通り過ぎるよ
それが君にとっての幸せならば
まだ思い出してしまうあの日の思い出が
いつか笑い話になって
君とまた話せるようになるのかな
僕が愛したあの笑顔
次に向けられる子に どうかよろしく
もうどうでもいいと吐き捨てた僕の必死な強がりは
流した涙のせいで弱さの証明になってしまうよ
ねえ 君は知っているでしょう?
ねえ 君しか知らないでしょう?
後にも先にも ただ君だけを求めていた
刹那に散る想いはきっと勘違いなんかじゃない
あの日々の中で確かに君と呼吸をして
確かに君を愛していた これ以上ないほどに
幼いなりにお互いを求めて走り続けた14歳
最後の手紙はまだ微かに残る君の匂い
消し去ろうとすればするほどあの日の残像が浮かぶ
ねえ 覚えてる?
君が始めて名前を呼んでくれたあの日
未だに使い古した手帳に残っている
「どれだけ遠回りをしても君を好きになったよ
だからお願い 離さないで ひとりにしないで」
君は知ってるのに
「あと一年経って僕らがもう少し大人になったら
いっぱい電話するよ だから安心して
心変わり等絶対しないから」
うそつき
もう隣に君はいないでしょう
もう当たり前だったはずの挨拶すらままならないけど
気楽に話すことも 目を合わせることすら 赦されないけど
それでもまだ好きだと
ねえ そのままでもいいですか