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孤高の魔術士  作者: 雪の里
第一章 『少年の決意』
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第八節 砥石を取るためには……2

 辺りは青白い光にあふれていた。


 『太古エンシエント水晶クリスタル』が放つ淡い光だ。

 ソルト達は、目の前に砥石が有るにもかかわらず、淡い光に包まれた空間のすみで、息を潜めている。


 その理由は簡単だ。


 彼らの目線の先にいるのは全長が8メートルはある、漆黒の鎧のような甲殻に身を包んだサソリだ。


 両手のハサミは、巨大な竜のアギトを思わせ、尾の先端には、巨大な剣が付いている。


「どうするんだ?」


 声を潜めてソルトがそう聞くと、アーニスが怒鳴るように(声を潜めてではあるが)答える。


「どうするかだと?あんなモンに挑んでも、30秒でスクラップになるのは目に見えてンだろが! 第一、

あんなバケモンは大規模PTを組んで討伐するレベルだろ?」


「それはそうだけど……」


 ユリナがつぶやくと、突然オーレリアが、巨大サソリがいる方向を指さした。


「皆さん、アレを見て下さい」


 そちらを見ると、巨大な魔法陣が、地面にかかれており、その上に、サソリがいる。


 そしてその先に、取りに来た『太古エンシエント水晶クリスタル』が、まるで柱のように幾本もそびえている。


「あのサソリは、強力な悪魔で有るが故に、あの魔法陣から出ると、その姿を維持出来ないのでしょう。

だから、さっきから一歩も外に出ていません」


「でも、結局あいつを倒せないと砥石は取れないんだから、結果は同じなんじゃないの~?」


「確かにそうですが、あの悪魔と戦闘し、こちらが危なくなったら一度魔法陣の外に出て、体勢を立て直してもう一度挑むと言うことを何度も繰り返せば倒せるのではないですか?」


 オーレリアが落ち着きを払ってそう言うと、一同が考え込む。


「その方法なら、いざ危険になってもすぐに離脱できるな」


「こっちだって、『月読みの塔』の主力メンバーなんだから、頑張れば行けるんじゃない?」


 ソルトとユリナが賛成意見を出す。


 が、アーニスが首を縦に振らない。


「でも、ココで砥石を取らないと、ソルトくんにウソを付いたと言うことになりますよ?」


 つまり、連合の幹部であるユリナの顔に泥を塗ると言うことだ。


 ユリナは気にしないだろうが、一応部下であるアーニスに許される態度ではない。


「わかった。だが、細かく作戦を練り、それ通りに行かなかったらすぐに退却し、大部隊を組む。それな

ら、命の危険がだいぶん減るはずだ」


(こいつも、PTメンバーの事をしっかり考えているんだな)


 ソルトは、アーニスの行動にそう言う感想を抱いていた。


「それじゃね~、最強の防御力を持つユリナはもちろん壁役だよね~」


 ユリナがこっくりとうなずく。


「オレとソルトはアタッカーか?」


「まあ、そうでしょうね。私がユリの支援で、アテナちゃんが遠距離攻撃でどうでしょうか?」


 今度は全員がうなずく。


 その後も作戦会議を20分ほど続け、万全の体勢を整えたソルト達は、隠れていた岩の影から飛び出す。


「さあ、狩りの時間だ!!」


 ソルトの声とともに、攻撃を開始する。

皆さんのおかげで、「凡才な僕にはこれくらいが丁度良いかな~」なんて思って設


定していた目標である1000pvに早くも到達しました。


いつも読んで下さっている人(いるのかな?)たまたま見て下さった人、本当に


感謝です。


これからもぼちぼち更新していきますので、良かったら読んで下さい!!

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