第二十四節 短い決別
人間じゃ……無い?
意味がわからなかった。
どこからどう見ても、人間のはずだ。だが、彼女は気づいてしまった。
彼の瞳が真紅に染まっていることに。
「…………そ……れは…………『殲光眼』」
呆然とつぶやく。
彼は、恐怖の象徴である瞳を持っている。
ソルトが、吐き捨てるように言う。
「これで……わかっただろ」
彼は、人間ではなったのか? その瞳を持つ者は『魔人』と呼ばれる。
悪魔の子孫と言われているが、事実は誰にもわからない。
「俺は、人間じゃない。魔人だ。だから、もう俺みたいな化物とは関わるな」
「ソルト君は……化物なんかじゃ…………」
だが、ユリナの言葉を遮ってソルトは続ける。
「化物なんだよ! これが……この刻印がその証だ!!」
その声びは誰よりも深い悲しみが滲んでいた。
「この力のせいで……俺は……俺は!!」
ソルトの顔は激怒に歪んでいたが、それには絶望が混じっているような気がした。
ユリナは、どれが本当のソルトの顔なのかわからなくなっていた。
不敵に笑う、無邪気な笑顔、拒絶するような表情、そして今の絶望と激怒にゆがんだ顔。
どれが本物のソルトなのだろうか?
「もう……俺に関わらないでくれ」
「そんな……」
ソルトは、そう言いながら街道を歩いていく。
ユリナにはそれを止めることはもちろん、声をかけることさえできなかった。
今回は短かったです。ごめんなさいm(._.)m
ちょっと、展開が早いでしょうか?
皆さんにどう思われているか気になったりしてます((((;゜Д゜))))
((((;゜Д゜))))((((;゜Д゜))))((((;゜Д゜))))
すみません、動揺しすぎましたw
これからも更新していきます。よろしくです!




