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EP.06 初めての行商人バトル!

 村から500メートルほど離れた場所に、レンガ製のの小屋を建てた。

 竈門(かまど)を作り、竈門だけじゃ雨風を(しの)げないからね。

 森の奥にも木製だけど小屋を建てた。木材確保する為の臨時小屋で6畳一間も無い寝る専用。薪作りで1日溶けるので早い所人が欲しいが、この村は街から少し離れている為か…人が流れてこない。

 なので急ぎ陶器と木炭を量産している。

 ここ一週間は毎日チェニスが陶器作りに来てくれている。8歳なので遊び感覚で楽しく作ってくれている。

 チェニスのステータスを確認したら、既に陶器職人Lvが4に達している。


 本にて神様に確認したら、原住民の方達はスキルアップは自由に出来ず、取り組んだものが上がっていくのだとか。チェニスは若く、Lvも若いので上がり方が早いという事だった。


 明日は月一の行商が来るので荷馬車に陶器大皿30枚、チェニスが作ったティーカップセットが10セット、ティーポット5個、スープ皿50枚、湯呑み30個、普通のコップ40個、木炭が500本。これで少し纏まったお金が手に入るはず。

 この世界のお皿は木製が多く、お貴族様は金属製、コップは木製しか無いらしい。なので明日は勝負の日!

 チェニスにも明日は販売に手伝ってもらう予定なのでとても楽しみだ。


 翌日になりチェニスすとサニャさんと合流。



「サニャちゃん、チェニスちゃん、今日は宜しくね」


「今日の日の為に勉強してきたので今日は頑張ります!」


「楓おねーちゃん今日もお願いします!でも、なんで私も一緒なの?」


「チェニスちゃんが作った物が売れるか、気にならない?」


「気になるけど、私が作ったんだよ?売れないかもだし。」


「大丈夫、私が売ってみせるから、安心して見ててね?」



 そうこうしている間に雑貨屋に到着。ちゃんと露店台も完成してある。



「さぁ、到着よ、サニャちゃんは椅子に座って木の板と墨チョークで計算の準備ね。そう言いながら品物を並べていく。」


「楓おねーちゃん、なんで一品ずつなの?」


「台の上に置けるだけ置くと、ごちゃごちゃして見にくいからよ?隙間があった方が、一品に見る時間が増やせるし、見落としなんかも防げるわ。」


「へぇー、そういう物なのか」


「商談が終わったら雑貨屋さんを覗いてみるといいよ?見るだけで、探すだけで疲れると思うから。」


「はーい!」



 待つこと小一時間、行商人が出てきた。



「おや、先程は居なかったよね?」


「はい、行商の方初めまして、私は陶器職人頭の楓と申します。今日は是非私共が作り上げた品物を吟味して頂けないかと思いお店を出店した次第です。」


「陶器?聞き慣れないが…手に取って拝見しても?」


「是非、手に取ってご覧ください。」


「ふむ…楓と言ったか?何故底だけがザラザラしておる?」


「そのザラザラ感はあえて残してあるものにございます。」


「何故だ、底がツルツルの方が手入れしやすいでは無いのか?」


「例えば、テーブルは木材が支流かと思いますが、テーブルの面はスベスベしています。そこにスベスベの皿を置いたとします。立ち上がった際テーブルに接触してしまった場合、食器たちはどうなるでしょう。滑り落ちるかもしれません。では実際見てもらいます。」



 木の板の上に、スベスベの面を下にしたお皿と、正常に置いたお皿をおいた。

 その後ゆっくり片方だけを持ち上げ角度をつけていく。

 最初に動き出したのはスベスベの面を下にしたお皿だった。

 その差は歴然だった。


「これは…これほどの差が出るとは。」


「木のお皿や、金属の食器では、こうはなりません。」


「なるほど。陶器食器は想像より素晴らしいですね。」


「絵師さえいれば、世界に1つしかない食器を作ることも可能です。」


「今回の皿の絵、スープ皿の絵は統一しておりますので、貴族様にも売れるかと思います。」


「それで値段の方は?」


「とりあえず、スープ皿、大皿共に銀貨15枚でいかがでしょう?大皿30枚、スープ皿50枚ありますが」


「全部買い取らせてもらおう。コップっぽいものとコップは売ってもらえぬのか?」


「コップは銀貨7枚で40個、湯飲みは銀貨5枚で30個。」


「そちらも全部頂こう。」


「サニャちゃん、お代はおいくらですか?」


「き、金貨16枚と銀貨30枚になりますが。」


「幼いのに計算ができるのか、内訳は言えるかね?」


「は、はい、大皿30枚で金貨4枚と銀貨50枚、スープ皿50枚で金貨7枚と銀貨50枚、コップが40個で金貨2枚と銀貨80枚、湯飲み30個で金貨1枚と銀貨50枚です。」


「今回はこの値段ですが、次回はもう少し値上がるかもしれませんので、そこだけはご了承ください。」


「まぁ貴族にはもっと高く売れるだろうし、妥当だろうな。所でそのティーセットとティーポットは売り物じゃないのか?」


「木炭は売り物ですが、ティーセット一式は売り物にございません。これは国王陛下への献上品です。」


「まさか国と商売する気か?」


「えぇ、このセットは貴族以上にしか需要が見込めません、であれば国王に1セットを献上し残りは買い取ってもらうつもりです。」


「ふむ、今回は仕方ないか。木炭一本いくらだ?」


「銅貨60枚です。」


「全部買おう、木炭は冬の必需品、生の木は城で使えぬし鍛冶工房も木炭の需要はあるでな。」


「サニャちゃん、あとはお願いね。」


「はぁぃ、木炭500本で金貨3枚なので、合計で金貨19枚と銀貨30枚になります。」



 こうして初めての行商人との交流は幕を閉じた。

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