EP.05 ヴェル村の情報収集
鳥の鳴き声に気が付き目を開ける。
ギルドの空き部屋を間借りさせて頂ける事になったので、お言葉に甘えました。
早速出かける準備をして、狼の報酬を銀貨40枚頂いたので、まずはパン屋さんへ。
「おはようございます!」
「おや、見ない顔だね。新入りにしちゃ若いようだけど。」
「ギジェントの村が盗賊に襲われたので避難してきました、私は楓といいます。
「そりゃ災難だったねぇ、私はテトってんだ。よろしくね。」
「ご丁寧にありがとうございます、今日は柔らかいパンを7個ください。」
「ナムタパンは柔らかくておいしいよ。一個20ゴーダだから、合計140ゴーダだよ。
「銀貨二枚でお願いします。」
「銅貨で6枚のお返しだよ。」
「テトさんありがと!また明日も来ます♪」
さてマリエさんの家に向かおうと言ってもそう遠くない。
コン、コン、コン
ノックをした数秒後、家の中の奥の方から声がした。
扉が開く。
「あら、楓ちゃんこんな朝早くにどうしたの?」
「サニャさんのことが気がかりで、取り合えず狼の盗伐報酬持ってきました。」
「あら、倒したのは楓ちゃんだと聞いてたのだけども、あの子も倒したの?とりあえず朝食の準備してるから上がってって」
朝食のお手伝いをしながら、事の顛末を説明した
「そうだったのね。あの子が…。正直、あの子はあなたが死ぬことを避けたかったんじゃないかしら?もしあなたが死ねば助からないと、本能で察して動いたんだと思うわ。」
「だとしても、サニャさんが居たから助かった。これは揺ぎ無い事実で成果なんです。」
「私が聞く限り、討伐は楓ちゃんの成果だし、楓ちゃんがもらうべきじゃない?」
「サニャちゃんがこれから稼ぐであろう賃金、動けないことで悩むこともあると思うので、あと、これは本音ですが私からのサニャちゃんへの謝罪の気持ちです。」
「楓ちゃんは頑張ってくれたわ、でも楓ちゃんの気持ちがそうなら受け取ります。」
「マリエさん、ありがとうございます。いつもサニャさんは何してる感じですか?」
「週一回、薬草取りに行ってたわ。あとは家の事やってくれてたわね。」
「では週一回薬草採りは私が代わります。毎日パン持ってくるのでサニャさんが出来なかったことはその時教えてください。」
マリエさんや、サニャ、チェニスちゃんと食事しながら会話した。家に帰れたことが嬉しそうで、まだ混乱してる様子はなかった。マリエさんとは約束したので当面は大丈夫。
次は農家さん周りをしたが野菜名が微妙に違う…けど大体わかった。家畜は鳴き声で命名されてた。ウマはヒヒ、牛はモモで、他の情報は聞き出せなかった。なので街の周囲を探索することにした。
平原にはラズベリーやベリー系等点在していたので、その箇所をマッピングして置いた。種の収穫時期になったら種を乱獲して村の空き地に植えようと、計画を企てている。
一方モンスターは平原にはスライムは結構いるが、ゴブリンはほぼ見かけなかった。スライムは核を破壊しても形状維持するのは本当だった。鑑定で確認してみると、食べられるが無味無臭とある。薄くスライスしても形状は維持される程だが、加熱すると液状化してしまう為、温かい料理には向かないようだ。
「まるでゼラチンの様だけど…ゼラチン?」
ゼリーだわ!となると問題は味ね。コーヒーは無いから、果物一択よね。でも果物の木なんて育てるだけで数年…桃栗3年柿8年なんて言葉もあるくらいだし骨が折れそうだわ。など考えつつ明日は森に出向こうと決めた。
街に戻ってからは、年配の方に話を聞いて回ったり、村長宅を訪れ実の成っている木の情報や市場に出回っているか聞いた。想定より少なかったが、林檎、葡萄は確実に出回ってそうだった。実物を見ないと確定では無いけれど、希望は出てきたので良しとした。
ギルドの空き部屋に戻ってきた私は筋トレと魔法訓練を始めた。筋トレは素振りとスクワットと腹筋、50メートルダッシュ。魔法訓練は自作魔法のプチファイアとプチウォーターを同時に詠唱し続けてMPを空になるまで続ける回復したらまた詠唱し続けるの繰り返し。
ステータスのインターフェース画面の右上に時間が表示されてるんだけど、地球と違って1日が26時間ある事に気づいた時はびっくりした。そのせいか体内時計が調子合わなくて、未だにステータス画面で随時確認しちゃうんだよね。慣れるのか心配。
19時になったら桶にホットウォーターの自作魔法で温水出して身体を綺麗にする時間。
20時頃に外に出て自炊。
部屋に戻って21時半…やることが無くなったので魔法の訓練気が付いたら寝落ちして、起きた時には朝の5時。
早すぎてパン屋さんすら開いてない。
これ慣れるのは大変かも…早朝散歩しながら想いにふけっていました。




