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EP.15 本の真実

 ここで王様が口を開く



「楓よ、その本はなんじゃ?」


「これは神より賜りし、お告げの書。神は言っています。楓の思う通りにやりなさい。神は干渉しない。しかし楓が助けとなるだろう。」


「誠なのか?そのお告げの書は、わしが見ることは可能か?」


「可能なの?」


「見せて良いが手放すことはやめた方が良いでしょう。こちらの人類に日本語は読めませんしね。」


「王の御前に近づいても宜しいでしょうか?」


「持って見せよ。」



 楓は王の目の前に移動資本を見せた。



「なんだこの文字は…見たことがない。」


「この文字は神様の文字、神文字と呼ばれています。私はご神託を受けた人間なので、読むことが可能ですが、それ以外の人が見ても読めないのです。また、この本のご神託が下りるのは、私が語りかけた時だけ、王様が語り掛けてもこの本は、一切反応しません。」


「まことか、楓以外に頼れる者はおらんのか?」



 数分待ったが本は変化しない。ので私が同じことを尋ねた。



「王様が、私以外に頼れる人は居ないか聞いておいでです。」



 すると本の文章が変わる。



「楓さん以外に、この状況を打破できる者は居ません。しかも、楓さんが本気で事に当たらない場合はこの国の保証は致しかねます。」



 本の内容をそのまま伝えた。



「リリス姫も見る?」


「見ていいの?どれどれ?本当に読めないね。ねぇねぇ、マグドデルタとドルグステン亡ぼしたりは出来るの?」


「りりす!滅多な事を言うもんではない!」


 私はリリスの質問を読んであげた。すると本の文字がまた変わる。



「楓さん次第ですが、両国ともに亡ぼすことは、可能です。」


「文字変わったよ?なんて書いてあるの?」



 リリスは興味津々に聞いてきたので、そのまま答えた。



「まことか!?いや、駄目じゃ!欲をかいても良い事は起こらん。」


「じゃぁ両国を亡ぼして統治することは可能なの?」


「!?」



 王様は驚いているが、神に尋ねた。



「統治は可能だと思います。しかし、内乱や暗殺には注意が必要です。(あらかじ)め反抗貴族や反社は取り除くのが妥当かと思います。解らない場合は貴族を全員処刑すると内乱や暗殺は起きにくくなるかと思われます。」


「なんと言う事じゃ、楓よ、お主は何を今模索しておる?何をしようとしておる?」


「私に出来る事、出来ない事を取捨選択しています。」


「取捨選択?とはなんじゃ?」


「欲しい情報は残し、不要な情報は混乱するので捨てる、みたいな意味です。」


「それはどこの国の言葉じゃ?」


「神が使われる言葉にございます。」


「なるほどのぅ、楓よ、軍はマグドデルタ国境付近で待機で良いのじゃな?」


「そこで問題ございません。動くのはドルグステンが先ですがそちらは運が味方してくれます。私はその間に両国の王に謁見し、この戦を沈めてまいります。」


「しかし、城にも兵士は残ってるはず、そう簡単に謁見できるものではないぞ?」


「大丈夫です。策はあるので」



 そう言ってテレポートを見せる。財務官レゴッドの背中をとり、手をレゴットの首元に当てる。



「こういう事も出来ますので。」



 レゴットが振り返ろうとした瞬間、姫の背中側にテレポートし、そっと首元に手を当てる。



「どうでしょう?城へ侵入することは容易いと理解いただけましたか?」



 そう言いながらリリスの隣へ戻る。



「そのような魔法も使いこなすのか…楓よ、わしはお主の事を恐ろしいと感じたぞ?」


「王様、敵にネタ証しする馬鹿な人間は居ません。私がここで明かした事は、マロアネールの味方だからですよ?それとも私を敵と認識しますか?」


「いや、楓よ。冗談が過ぎたようだ。謝罪する。すまなかった。」


「大丈夫です。私には敵になる気がありませんから。あったら、この国は既に滅んでいますからね。」



 そう言ってニッコリ笑顔を見せた。

 すかさずリリスが聞いてきた。



「因みに既に滅んでるって言ったけど、どの時点で滅んでたの?」


「そんなの決まってるじゃないですか、最初の謁見時です。」



 私は笑顔を崩さなかった。

 リリスは興味本位だと思う、だけど質問は続いた。



「じゃぁ、考えたことは?」


「ん?この国をって事であってる?」


「うんうん、そう!」


「今のところは無いよ?不満がないからね♪」


「じゃぁもし不満が出来たらどうするの?」


「とりあえずドルグステンかマグドデルタどちらかに滅んでもらうかなぁ~?」


「え?そこはこの国じゃないんだね。」


「そりゃそうでしょー?この国は滅ぶべきって、考えてないもん。」


「じゃぁ、どうしようもない位、酷い事されたらどうする?」


「ん?そいつ殺すでいいかな?国は滅ぶ必要ないでしょ。」


「じゃぁ最後の質問、この国を滅ぼしたくなる要因てある?」


「今は無いけど、重税、恐怖政治、自己保身、排他主義なんかは亡ぼしちゃうかも?」


「だって、お父様…大丈夫?」


「あ、あぁ。リリスありがとう。」


「どういたしまして!」


「因みにドルグステンは重税、恐怖政治、自己保身、排他主義、独占欲、自己中が当てはまりますね」


「楓よ、さっきは知らぬと言っておったがなぜ内情を知っておる?」


「神様に聞けば教えていただけるので、情報は割と簡単に手に入りますよ?」


「マグドデルタは盗賊国家、火事場泥棒、自己保身、排他主義、独占欲、自己中かな?」


「その情報も本から?」


「そそ、大体ドルグステンの戦争に乗じて進軍してくるとか、火事場泥棒、自己中心的、他の国の事なんて気にしない。この二つの国、要らなくない?って思うでしょ?」


「確かにそう思うかも…楓ちゃんすごいなぁ」


「この国もすごいと思うよ?こんな私を受け入れてくれる寛容な国。でもちょっと王様は今ビビってるね。」


「えーお父様、そうなの?」


「そ、そんな事は無いぞぉ~楓は信頼しておるからな!」


「では、とりあえず作戦よろしくお願いします。」



 こうして長い謁見は終わった。

 楓はどうするのか…。

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