EP.12 竜との対峙
竜は視界に入っている。
私は竜へコンタクトをとってみた。
「そこの竜、おとなしく私の言う事を聞く気はない?」
「馬鹿な、俺に話しかけられる人間がいるだと!?だが、残念だ。下等な人間の言う事を聞く訳が無いだろう。」
「そうね、あなた馬鹿そうだし、言う事聞かなそうね?」
「おのれ、人間風情が俺を愚弄するか!」
竜の元にたどり着き、お互いに浮遊状態を維持したまま硬直状態になった。
「いまなら、痛い思いしなくて済むわよ?」
「お前ごときが俺に傷をつけられるわけないだろ!」
「最後の警告よ?大人しく従う気は無い?」
「ふん、戯言を言うな!」
竜はブレスの体制に入った。楓はすかさずウォーターアローを10発右の翼に放った。
「ぎゃぁ!」
竜が体勢を崩す。楓は間髪入れず、また右の羽にウォーターアローを打ち続ける
「や、やめろ!」
しかし楓は右の羽だけを打ち続けた。
竜は飛行不能になり遂に地に落下。
楓はMPポーションで回復し、地上絵降りる。
竜は苦しみながら、言葉を吐く。
「貴様一体何なんだ!ただの人間じゃないな!」
「私はただの人間よ、失礼ね。」
私はウォーターアローを竜の体に10発撃ち込んだ。
「ぐはっ、まさか私の皮膚を貫通するだと!!」
「ねぇねぇ、残り体力僅かだけど、このまま死にたい?」
「わかった、村は襲わない!だから助けてくれ!」
「わつぃ、そんな条件を言ったかしら?従うの?死にたいの?」
竜は考え込んでるようだった。だがHPは待ってくれない。
「HP1000切ったわよ?…900…800…」
竜は観念した。
「死にたくない、従う、お前に従うから助けてくれ!」
「最初からそう言えばいいのよ。」
Lv10ヒールを使い、竜を回復してあげた。
「お前何なんだよ?竜に一人で勝つ奴なんて聞いたことないぞ。」
「だから普通の人間の女の子よ。それより命令よ、あなたの集落の長のところへ案内しなさい。」
「正気か?俺たちの集落は10匹以上の竜が居るんだぞ?さすがに無理だろ。」
「いいから向かいなさい。全員かかってくるなら全員半殺しにするだけよ。」
こうして竜の集落へ向かった。
高い山の麓にその集落はあった。
私は降ろしてもらい、浮遊し竜たちに語り掛けた。
「竜の長と話がしたい、長は誰?」
「人間ごときが何用だ。
長らしき竜が反応した。
「戦争に来たわ!」
と同時に、その場に居る竜の片翼だけを狙ってウィンドカッターを放った。
すべての竜は片翼を失い、わめいている。
直ぐにMP回復ポーションを飲みウォーターアローを各竜に一発づつ上空からMPが尽きるまで撃ち放った。
「くそ、人間の形をした化け物め!」
「痛いよ~」
竜は各々騒いでいるが、楓は長に話しかけた。
「長よ、運命の選択をさせてあげます。私の指示に従うか、ここで死ぬか。好きな方を選ばせてあげます。」
「我々を従えて、貴様は何をしようとしている?」
「共存よ。」
「ぬかせ、我々の力を使って世界を我の物と、しようとしてるだけじゃないのか?」
「興味ないわ、ただ、私の指示通りに動いてくれれば良いわ。」
「我々に奴隷になれと?」
「共存だと言ってるでしょ。ただ、当面は食料は少なめだし好きなものは食せないけど、用意できるように環境を整えるわ。」
「我々を従えたとしても、他の竜が黙ってないぞ?」
「あ、そろそろ死ぬ子が出ますけど、従いますか?死にますか?」
長に考える余裕は無くなっていた。
「1匹目、残りHP400切ったわよ?」
「翼を失った我らに何ができると思わないが。」
「残り300切ったわよ?」
「わかった、従う、従うから回復してもらえぬか?」
MPポーションを飲みながら、12匹の竜を回復した。
「お主、名は?」
「楓といいます。以降は私の指示に従ってもらいますが、当面はここに居てください。」
「なんだ、どこかの国を亡ぼすのかと思ったが。」
「あなた達は物や人を運搬するのを、手伝ってもらいます。ただ、今は準備が出来ていないので、ここで待機です。」
「準備か、そこは分かった。しかし何故我々を従えようとした?」
「共存と何度言えば…私を載せていた竜が村を襲い家畜被害が甚大に出ました。あなた方を野放しには出来ないと言うのが私の考えです。」
「それは済まない事をした。長として謝罪する。」
「いえ、それは良いんで、業火のレッドドラゴンの所に運んでもらえます?」
「はっ?お主、死ぬ気か?」
「いえ、業火のレッドドラゴンか古代暴風竜か悩んだんですが、古代暴風竜は人間に危害を加えていないので、業火のレッドドラゴンには竜の代表として死んで頂こうかと思ってます。」
「いくらお前が化け物でも、業火のレッドドラゴン様には勝てぬ。」
「いえ、やろうと思えば瞬殺できます。ウィンドカッターで。」
「命知らずなのか、馬鹿なのか、本当の化け物なのか、わかった、だが近くまでじゃ。」
「なんで?」
「あの方は気性が荒いんじゃ。私まで襲われかねない。」
「仕方ないわね。」
そうして業火のレッドドラゴンの元に向かったのだった。




