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千沙と浩一は小学校4年生になり、理沙は小学校3年生になった。千沙と浩一はいよいよ小学校も半分が過ぎた。これからもっといろんな事を勉強して、成長していかなければならない。3人はそう思っていた。これからもっと勉強が難しくなっていくけれど、3人で協力して乗り越えていこう。
始業式の日、千沙と浩一のクラスは騒然となっていた。今日、転校生が来るという。東京から来たらしい。以前から噂になっていて、名前は下山文雄というらしい。どんな子供だろう。とっても気になるな。この子とは仲良くなれるんだろうか? またいじめられないだろうか? 浩一は不安だ。
「今日、転校生が来るんやて」
浩一はその転校生を楽しみにしていた。この子とは仲良くなれるかな? 楽しみだな。
「ほんま?」
千沙も驚いている。どんな顔なんだろう。
「うん」
「どんな子やろ」
千沙は楽しみにしていた。この子と遊びたいな。きっと楽しいだろうな。
「東京から引っ越してきたんやて」
その隣の少年も、その転校生を話題にしていた。どんな子だろう。
「ふーん。名前は?」
「下山文雄やて」
その隣の少女が話しかけた。その少女は、その子の名前を知っているらしい。
「そう。仲良くなりたいわ」
「うん」
と、そこに担任の先生がやって来た。4年の担任の先生は、三宅だ。三宅の後ろには、スポーツ刈りの男の子がいる。これが文雄だろうか?
「あっ、先生が来た」
三宅が教室に入った。三宅は教卓の前に立った。その横には、文雄と思われる少年がいる。
「起立、礼!」
「えー、今日からこの学校に転校してきました、下山文雄くんです。みなさん、仲良くしてやってください」
やはり、この男が文雄のようだ。とても優しそうな雰囲気の少年だな。
「はーい」
千沙や浩一をはじめとする生徒はみんな元気に答えた。それを見て、文雄はこの子とも仲良くなれそうだと思った。
その日の帰り道、文雄は自宅に向かっていた。文雄は嬉しそうな表情だ。東京に住んでいたが、父の転勤でここにやって来た。本当にここでやっていけるのか不安だったが、何とかなりそうだ。この大阪の雰囲気もいいし、そっちの料理もおいしい。ここでも仲良くやっていけそうだな。特に、千沙はなかなかいい子だな。この子と仲良くなりたいな。お父さんは新しい小学校で仲良くなれるか不安だと思っていたけれど、今日の僕の様子を話したら、安心するだろうな。
「文雄くーん」
文雄は振り向いた。そこには千沙と浩一がいる。まさか、ここで同級生と会うとは。
「ちーちゃん、どないしたん?」
千沙は嬉しそうだ。まさかこの子と帰り道が一緒とは。
「今日、一緒に帰ろかと思って」
「いいよ」
2人は一緒に帰り始めた。今日、初めてであったばかりなのに、とても仲が良い。仲良くなれそうだな。これからに期待だな。
ふと、千沙は思った。文雄はどこから来たんだろう。
「引っ越してきたばかりなん?」
「うん。実家は東京なんだけどね」
東京から来たのか。東京は日本の首都だ。東京がどんな風景なのかわからない。けれど、大阪よりもっと魅力的なんだろうな。千沙は東京に行ってみたいと思った。でも、どうして東京を離れて大阪に引っ越したんだろうか?
「ふーん。どうしてここに来たん?」
「東京に住んでたんだけど、お父さんがお母さんと別れて、ここで暮らし始めたから」
夫婦が別れたのか。今は父親と2人暮らしなんだろうか? 毎日苦しくないんだろうか?
「そうなんや」
と、そこに浩一がやって来た。文雄と一緒に歩いている。さっそく仲良くなったんだろうか?
「あっ、浩ちゃん!」
「浩ちゃん?」
文雄は振り向いた。そこには同級生の浩一もいる。浩一も同じ帰り道だとは。
「私と一緒に暮らしとるん」
それを聞いて、文雄は驚いた。どうして名字が違うのに、一緒に暮らしているんだろうか? どういう関係なんだろうか? いとこだろうか?
「ふーん。家族じゃないの?」
「うん。一緒に暮らしとるだけ」
単に一緒に暮らしているだけなのか。どうして一緒に暮らし始めたのか、知りたいな。
「そうなんだ」
「じゃあね」
松岡家の前にやって来た。文雄とはここでお別れだ。また会いたいな。
「バイバーイ」
2人は文雄と別れ、家に入った。文雄はその様子をじっと見ている。この子たちがもっと気になるな。仲良くなりたいな。
2人は家の中で、文雄の事を考えていた。初めて会ったけれど、なかなかいい子みたいだな。この子と仲良くなりたいな。
「なかなかいい子みたいやね」
「うん」
浩一も期待していた。この子はきっとみんなの人気者になるだろうな。
だが、浩一には気になる事もある。どうして文雄の両親は離婚したんだろうか? どういう経緯があったんだろうか?
「明るそうだし、仲良くなれそやね」
「ふーん」
千尋は2人の様子を見て、喜んでいた。千尋も、文雄という転校生がやって来たのを知っている。この子はどんな子なんだろうと思っていたが、なかなかいい子のようだな。この子と仲良くなれそうな気がしてきた。