表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あなたと生きて  作者: 口羽龍
第5章 中学校(下)
123/124

27

 翌日、千沙はいつもより早く起きた。理沙と浩一はいつもの時間に目を覚ました。千沙と浩一は気が緩んでいない。まだ入学試験があるからだ。浩一は少しほっとしている。昨日は専願の入学試験だった。自信はある。だが、油断してはならない。併願もしっかりと頑張らなければ。


「おはよう」

「おはよう」


 3人はいつものようにダイニングにやって来た。そこにはハルがいる。これもいつもの朝だ。


「今日も受験やね。浩ちゃんは?」


 ハルは知っていた。千沙は今日も入学試験だ。千沙は朝早くに行かなければならなので、すでに食べ終えている。浩一はハッと思った。今日も千沙が入学試験なのか。今日は自分は入学試験がなくて、普通に中学校だけど。


「学校やよ。次の入試は明日。併願やけど、頑張らんと」


 浩一は今日も気合が入っていた。まだまだ高校受験は終わっていない。これからもしっかりと受験勉強をしないと。併願でも本気で挑まないと。


「そっか。頑張ってや」

「うん」


 千沙は歯を磨いて、2階に向かった。これから入試会場に向かうと思われる。浩一はその様子をじっと見ている。浩一も千沙の入学試験の事が気になっているようだ。


 しばらくして、千沙がやって来た。千沙は中学校のカバンを持っている。


「行ってきまーす」

「行ってらっしゃい」


 千沙は入試会場に向かっていった。3人は千沙をじっと見ている。


「今日も入試なんか」


 理沙は思った。受験って、こんなに大変なんだな。来年は私もこれを経験しなければならない。今からでもいいので、考えておかないと。


「大変やろ?」

「うん」


 突然、浩一は理沙の肩を叩いた。どうしたんだろう。理沙は横にいる浩一の方を向いた。


「でも、頑張らんとな」

「うん。自分の未来を決める重要な事やもん」


 理沙は思っていた。受験は、自分の未来を決める重要な事なんだ。誰しもそれを経験して、乗り越えて強くなっていく。そして、未来を築いていくんだ。


「そやね」

「ごちそうさま」


 浩一は朝食を食べ終え、リビングに向かった。と、そこにハルがやって来た。何か聞きたい事があるんだろうか?


「昨日の入試、どうやった?」


 ハルは昨日の浩一の入試の事が聞きたかった。うまくいったんだろうか? はっきりと話してほしいな。


「まぁまぁやな」


 浩一はまぁまぁだと思っている。だが、不安もある。周りはもっともっと頑張っているんじゃないかな? だったら、落ちているかもしれないから。


「手ごたえ、どう?」

「ええと思っとる」


 浩一は笑みを浮かべている。手ごたえはある。きっと、合格できると思っている。これが東京の大学に進めるかどうかの最初の関門だと思っている。


「そっか。どうやろね」


 そろそろ歯を磨いて、学校に行かないと。浩一は立ち上がった。


「さて、歯を磨いて学校行こか」


 浩一は洗面所に向かった。ハルはその様子をじっと見ている。この子は本当にまじめだな。この子はきっと東京に行き、偉い人になるだろうな。


 浩一は歯を磨いて、2階に向かい、登校の準備を済ませてきた。


「行ってきまーす」

「行ってらっしゃーい」


 理沙と浩一は中学校に向かった。ハルは笑顔で見送った。


「2人とも行ったな」


 ハルは振り向いた。今日も遠山がやって来た。また家に遊びに来たようだ。


「うん」

「どんな道を歩むんかな?」


 遠山は思っていた。ハルの2人の孫娘や浩一はどんな人生を歩むんだろうか? どんな道を歩んででもいい。雅や千尋のように道を踏み外してほしくない。


「わからん。でも、いい道を歩んでほしいわ」


 と、そこに隣に住んでいる山村がやって来た。山村には中学校3年になる娘がいる。考えたら山村の娘も高校受験の次期だな。どんな進路に進むんだろう。気になるな。


「ハルさん」

「どないしました?」


 ハルは思った。どうして山村は来たんだろうか? 暇だから来たんだろうか?


「うちの子、今日が受験やったんやて」


「そっか。こっちはちーちゃんと浩ちゃんが高校受験で、昨日は入試だったんねん。ちーちゃんは今日も入試。浩ちゃんは学校」


 そうなのか。受験日は人それぞれだな。どんな結果になるんだろう。楽しみだな。


「そやったんか」

「うん。あの子の未来、どうなるんやろ」


 山村は思っていた。うちの子はどんな未来を歩いていくんだろうか? 素晴らしい日々を送ってほしいな。そして、結婚して、子供に恵まれてほしいな。初孫を抱いてみたいな。


「わからんけれど、いい人生歩んでほしいわ」

「私もそう思っとるわ」


 ハルも遠山も山村も思っていた。これからは平和な日々が続いていってほしい。戦争はもうこりごりだ。そんな日々が続くように、彼らの未来に期待しよう。


「もう、戦争のない、平和な日々になるといいね」

「そんな時代を生きる子供たち、どうか明るい未来であってほしい」


 みんな同じ願いだな。もう戦争なんて、してはいけない。破壊と殺戮を繰り返すだけだから。


「私もそう思っとるわ」

「どうやろ」


 3人は空を見上げた。いつものように青い空が広がっている。飛行機は飛んでいない。こんな静かな空が見たかった。きっと彼らの未来は、平和な日々になるだろう。でも、そのためには私たちが戦争をしないようにしていかないと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ