27
翌日、千沙はいつもより早く起きた。理沙と浩一はいつもの時間に目を覚ました。千沙と浩一は気が緩んでいない。まだ入学試験があるからだ。浩一は少しほっとしている。昨日は専願の入学試験だった。自信はある。だが、油断してはならない。併願もしっかりと頑張らなければ。
「おはよう」
「おはよう」
3人はいつものようにダイニングにやって来た。そこにはハルがいる。これもいつもの朝だ。
「今日も受験やね。浩ちゃんは?」
ハルは知っていた。千沙は今日も入学試験だ。千沙は朝早くに行かなければならなので、すでに食べ終えている。浩一はハッと思った。今日も千沙が入学試験なのか。今日は自分は入学試験がなくて、普通に中学校だけど。
「学校やよ。次の入試は明日。併願やけど、頑張らんと」
浩一は今日も気合が入っていた。まだまだ高校受験は終わっていない。これからもしっかりと受験勉強をしないと。併願でも本気で挑まないと。
「そっか。頑張ってや」
「うん」
千沙は歯を磨いて、2階に向かった。これから入試会場に向かうと思われる。浩一はその様子をじっと見ている。浩一も千沙の入学試験の事が気になっているようだ。
しばらくして、千沙がやって来た。千沙は中学校のカバンを持っている。
「行ってきまーす」
「行ってらっしゃい」
千沙は入試会場に向かっていった。3人は千沙をじっと見ている。
「今日も入試なんか」
理沙は思った。受験って、こんなに大変なんだな。来年は私もこれを経験しなければならない。今からでもいいので、考えておかないと。
「大変やろ?」
「うん」
突然、浩一は理沙の肩を叩いた。どうしたんだろう。理沙は横にいる浩一の方を向いた。
「でも、頑張らんとな」
「うん。自分の未来を決める重要な事やもん」
理沙は思っていた。受験は、自分の未来を決める重要な事なんだ。誰しもそれを経験して、乗り越えて強くなっていく。そして、未来を築いていくんだ。
「そやね」
「ごちそうさま」
浩一は朝食を食べ終え、リビングに向かった。と、そこにハルがやって来た。何か聞きたい事があるんだろうか?
「昨日の入試、どうやった?」
ハルは昨日の浩一の入試の事が聞きたかった。うまくいったんだろうか? はっきりと話してほしいな。
「まぁまぁやな」
浩一はまぁまぁだと思っている。だが、不安もある。周りはもっともっと頑張っているんじゃないかな? だったら、落ちているかもしれないから。
「手ごたえ、どう?」
「ええと思っとる」
浩一は笑みを浮かべている。手ごたえはある。きっと、合格できると思っている。これが東京の大学に進めるかどうかの最初の関門だと思っている。
「そっか。どうやろね」
そろそろ歯を磨いて、学校に行かないと。浩一は立ち上がった。
「さて、歯を磨いて学校行こか」
浩一は洗面所に向かった。ハルはその様子をじっと見ている。この子は本当にまじめだな。この子はきっと東京に行き、偉い人になるだろうな。
浩一は歯を磨いて、2階に向かい、登校の準備を済ませてきた。
「行ってきまーす」
「行ってらっしゃーい」
理沙と浩一は中学校に向かった。ハルは笑顔で見送った。
「2人とも行ったな」
ハルは振り向いた。今日も遠山がやって来た。また家に遊びに来たようだ。
「うん」
「どんな道を歩むんかな?」
遠山は思っていた。ハルの2人の孫娘や浩一はどんな人生を歩むんだろうか? どんな道を歩んででもいい。雅や千尋のように道を踏み外してほしくない。
「わからん。でも、いい道を歩んでほしいわ」
と、そこに隣に住んでいる山村がやって来た。山村には中学校3年になる娘がいる。考えたら山村の娘も高校受験の次期だな。どんな進路に進むんだろう。気になるな。
「ハルさん」
「どないしました?」
ハルは思った。どうして山村は来たんだろうか? 暇だから来たんだろうか?
「うちの子、今日が受験やったんやて」
「そっか。こっちはちーちゃんと浩ちゃんが高校受験で、昨日は入試だったんねん。ちーちゃんは今日も入試。浩ちゃんは学校」
そうなのか。受験日は人それぞれだな。どんな結果になるんだろう。楽しみだな。
「そやったんか」
「うん。あの子の未来、どうなるんやろ」
山村は思っていた。うちの子はどんな未来を歩いていくんだろうか? 素晴らしい日々を送ってほしいな。そして、結婚して、子供に恵まれてほしいな。初孫を抱いてみたいな。
「わからんけれど、いい人生歩んでほしいわ」
「私もそう思っとるわ」
ハルも遠山も山村も思っていた。これからは平和な日々が続いていってほしい。戦争はもうこりごりだ。そんな日々が続くように、彼らの未来に期待しよう。
「もう、戦争のない、平和な日々になるといいね」
「そんな時代を生きる子供たち、どうか明るい未来であってほしい」
みんな同じ願いだな。もう戦争なんて、してはいけない。破壊と殺戮を繰り返すだけだから。
「私もそう思っとるわ」
「どうやろ」
3人は空を見上げた。いつものように青い空が広がっている。飛行機は飛んでいない。こんな静かな空が見たかった。きっと彼らの未来は、平和な日々になるだろう。でも、そのためには私たちが戦争をしないようにしていかないと。




