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あなたと生きて  作者: 口羽龍
第5章 中学校(下)
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 1月中旬になり、いよいよ受験が迫ってきた事を思わせる。2人は感じていた。今頃、みんな受験で大変な思いをしているだろう。だが、それは乗り越えなければならないもの。受験で人は成長するのだ。そしてそれが、いつか自分の強さとなる。これからの日々の糧になるだろう。だから頑張らなければ。


「受験がいよいよ迫ってきたね」

「うん」


 2人はリビングで一休みしていた。だが、すぐに帰ってまた受験勉強をしないと。全く油断できない。みんな受験勉強をしているのだから。


「いろいろあったけど、ここまで育ってくれた。本当に嬉しいわ」


 と、千沙は両親の事を思い出した。両親は塀の中から、高校受験を頑張っている千沙や浩一の事をどう思っているんだろうか? 頑張ってほしいと思っているんだろうか? そして、浩一がまだ生きているのを知っているんだろうか?


「悪い事をしたとはいえ、雅と千尋も喜んでどるやろな」

「そやね」


 だが、ハルは厳しい表情だ。ハルはいまだに2人が許せない状況だ。あんないけない事をしたのだから、それなりの罰を受けなければならないだろう。


「それにしても雅と千尋は、あんな事をしやがって」


 ハルは腹立たしい表情だ。もう会いたくない。もう決まっているけれど、早く死刑になればいいのにと思っている。


「もう忘れよや。帰ってくる事はないさかい」

「そやね」


 2人は思っていた。もうハルには2人の事は忘れてほしい。前を向いて生きてほしい。もう死刑になるのだから。会う事はないのだから。


「みんな、ええ子に育ってほしいね」

「うん」


 ハルと遠山は2人の未来を予想していた。この先もいろんな事を経験するだろうな。そして、その中で自分の未来を決めるだろう。どんな未来になるかはわからない。だけど、雅と千尋のように道を踏み外してほしくないな。


「そして、これからの時代、幸せに生きてほしいわ」

「ああ」


 ハルはこの先の日本を思い浮かべた。もう戦争をする事はないだろう。これから日本は平和な日々を送っていくだろう。この子の生きる未来は、どうなっていくんだろう。


「この先、日本はどうなるんやろね」

「もっとええ時代になるかもよ」


 遠山も願っていた。この先の日本が平和でありますように。そして、みんなの日々が平和でありますように。


「そうだったらええけど」


 2人は再び2階に向かい、受験勉強を始めた。2人はその様子を見ている。この子たちはとっても積極的だな。きっといい高校に向かうだろうな。




 1月下旬になった。いよいよ受験が間近に迫ってきた。日めくりカレンダーを見るたびに、徐々に近づいてきたんだと実感する。そして、もっともっと頑張らなければと思う。


「もうすぐ受験やね」

「頑張らんと」


 と、そこに理沙がやって来た。理沙がやって来て、どうしたんだろう。何か言いたい事があるんだろうか?


「お姉ちゃん、浩ちゃん、頑張ってや」


 まさか、理沙からもエールを送られるとは。理沙からエールをもらったからには、頑張らなければ。


「まかしとけ!」


 そろそろ寝る時間だ。理沙は眠たそうだ。


「そろそろ寝んと。おやすみ」

「おやすみ」


 理沙は自分の部屋に入って、寝入った。だが、2人は寝ようとしない。もっともっと勉強をしないと、第一志望に受からないと思っている。


「さて、頑張るで!」

「うん!」


 2人はその後も受験勉強を続けた。とても大変だけど、将来のためだ。休んではならない。もうすぐある入試で合格しなければ、未来はないと思っている。


 かなり勉強をした。少し休憩しようかな? 浩一はお茶を飲もうと1階に向かった。水分補給も大事だ。


「疲れたなー。ちょっとしたでお茶飲んでこよ」


 浩一は1階のリビングにやって来て、お茶を飲んだ。一息したら、また頑張らないと。そして、また勉強をしよう。


 と、そこに千沙がやって来た。千沙も休憩をしに来たようだ。まさか千沙も来るとは。


「ちーちゃんも来たんや」

「うん」


 千沙は気になっている事があった。本当に東京の大学を目指すんだろうか? そして、東京に住みたいと思っているんだろうか?


「浩ちゃん、東京に行きたいって、ほんまなん?」

「うん。もっと成長したいんや」


 浩一は目を輝かせた。東京に実際に行って、ここに住みたい、ここで家族を設けたいと思っていた。


「そっか。頑張ってや」

「うん」


 それを聞いて、千沙も頑張ろうという気持ちになった。だが、ここに残りたいと思っている気持ちは変わらない。ハルがいるからだ。


「私も頑張らんと。でも、将来は家事をしたいな。おばあちゃんだけでは大変やから」

「そやね」


 浩一にもその気持ちがわかった。千沙のやりたいようにさせてやろう。


「さて、また頑張らんと!」

「僕も!」


 と、そこにハルがやって来た。ハルは嬉しそうだ。2人とも頑張っているからだ。このまま、第一志望に合格してほしいな。私たちが育ててきた子供だから。


「頑張っとるね!」

「うん! いい所に行きたいんやもん」


 2人とも将来の目標を立てている。そして、もっと頑張らなければんと思っている。それはとてもいい事だ。自分も頑張らないとと思えてくる。


「期待しとるで!」

「おおきに」


 ハルは寝室に向かった。2人は後姿を見ている。ハルのためにも、受験勉強を頑張らないと。

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