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その夜、千沙は夜空を見ていた。そして、考えていた。自分は高校に進んでもいいんだろうか? ハルが不安だ。高齢で、いつ倒れてもおかしくない。本当に自分の道を進んでいいんだろうか? ハルが心配でしょうがない。浩一は高校に進学して、東京に行こうと考えている。理沙は独り立ちしたいと思っている。自分はどうしよう。
「ただいまー」
浩一が部活を終えて帰ってきた。浩一はとても機嫌がいい。修学旅行が近いからだろうか?
「おかえりー」
浩一の声を聞いて、ハルがやって来た。あの頃はとても活気があったな。だけど、雅と千尋が逮捕され、徳次郎が自殺して、あっという間に家族が少なくなった。
と、そこに千沙がやって来た。おかえりというと思ったが、言わない。どうしたんだろうか? 浩一は首をかしげた。
「おばあちゃん!」
「どないしたん?」
ハルは振り向いた。そこには千沙がいる。どうして急に話しかけたんだろうか?
「高校に進みたいんやけど、ええかな?」
「ええけど、どないしたん?」
どうしてそんな事を聞くんだろうか? まさか、千沙は進路の事で悩んでいるんだろうか? もしそうなら、相談に乗ろうじゃないか?
「おばあちゃん、私が高校に進学して、家事が大変になって、大丈夫かいなと思うて」
「気にせんといて。ウチはまだ元気やから」
だが、ハルは全く気にしていない。自分たちの道を行きなさい。そして、これからの明るい未来を築いていきなさい。私はそれを陰で見守っているから。
「そう。おおきに」
「千沙のためなら、何だってやるわ」
ハルは笑みを浮かべている。ハルはとても優しいな。
「ありがとう、おばあちゃん」
千沙は2階に向かった。とても嬉しそうな表情だ。ようやく自分の未来が決まったからだ。この先、いろいろあるけれど、自分の道は自分で切り開かないと。
2階にやって来ると、浩一がやって来た。浩一は気になっていた。千沙はどんな進路に進むんだろうか? ここ最近、とても悩んでいた。早く自分の進路を決めてほしいな。
「どやった?」
「いいって言ってくれた」
それを聞いて、浩一はほっとした。高校進学を認めてくれた。これで自分たちの進路は決まった。どんな未来が待っていようとも、明るく元気に生きていこう。そして、これからの平和な未来を築いていこう。
「よかったね。じゃあ、高校受験、頑張ろか」
「うん」
2人はまた勉強を始めた。学校での勉強はもちろん、高校受験も考えて勉強をしている。入試までは大変な日々が続くけれど、全部自分の未来のためだ。頑張らなければ、自分の未来はない。
「どう言うか怖かったけど、これでホッとしたわ」
「だろう? 悩んでる事は、はっきり言わんと」
「そやね」
ふと、千沙は思った。あの頃、どうして自分の進路をはっきりという事ができなかったんだろうか? 自分はなんて臆病だったんだろう。
「あの時、どうしてはっきり言えんかったんかなって」
ふと、浩一は自殺をしようと考えた事を思い出した。あれが原因で家庭が崩壊してしまった。雅と千尋が放火殺人で捕まり、徳次郎が自殺した。全部自分が悪いんだ。だけど、徳次郎のためにも、そして自分を救ってくれた重三のためにも、一生懸命悔いの無いように生きていかないと。
「そやね。あの時言っとけば、自殺を回避できたかもね」
「そうやな。でも、誰も信用できんかったし、何度解決してもまたいじめになるから、そんな中で信頼性が失われて・・・」
確かにそうだ。何度注意されても、いじめをやめなかかった。そして放火殺人が起きた。でも、会話によって解決できる方法があったんじゃないかなと思う。だけど、もう遅い。それによって、多くの人々が殺された。どんなに願っても、彼らは戻ってこない。
「そうかもしれないね。やけど、ひどいよね」
「うん」
千沙もあの事を思い出した。浩一が自殺を決意したのはとても衝撃的だったな。だけど、こうして戻ってきて本当によかった。でも、雅と千尋にもう会えなくなってしまった。
「だけど、浩ちゃん、どんな困難があっても、力強く生きてな」
「わかったよ。いつか、幸せになるよ」
千沙は思った。浩一はどんな人と結婚するんだろうか? きれいな人だろうか?
「どんなお嫁さんを設けるんかな?」
「僕にはまだ想像できんな。だけど、思いやりのある子がええな」
「そやね」
千沙は笑みを浮かべた。そして、それぞれの未来を思い浮かべた。自分たちにはどんな未来が待っているんだろうか? 素晴らしい未来だろうか? 大変な未来だろうか? どんな未来が待っていても、明るく生きていこう。
「私、浩ちゃんが結婚するんやったら、その結婚式に行きたいな」
千沙は浩一の結婚式を思い浮かべた。もし、結婚式が行われるのなら、自分も行きたいな。
「そやね。一緒に住んできたから、来てね」
「わかった!」
と、そこに理沙がやって来た。2人は思った。2人の話を聞いていたんだろうか?
「お姉ちゃん、何を話しとったん?」
「何でもないよ」
だが、千沙は何を話していたのか言おうとしない。理沙は首をかしげている。
「ふーん」
ふと、理沙は気づいた。今年度は千沙と浩一が高校受験だ。2人はどんな道を進むんだろうか? 高校受験だろうか? それとも、働くんだろうか?
「いよいよお姉ちゃんと浩ちゃんが受験か」
「うん」
理沙は知っていた。千沙も浩一も高校受験を決意したという事を。どんな高校に進むんだろうか? 普通の高校だろうか? それとも、進学校だろうか?
「お姉ちゃんも高校に進むって決めたんやね」
「うん。おばあちゃんが心配だから、どうしようと思ったけど、おばあちゃんがええと言ったから」
千沙はほっとしていた。悩んでいたが、ハルに言われて、今までの悩みが吹っ飛んだ。
「そっか。おばあちゃんが心配やよね。やけど、自分の未来は自分で切り開かんと」
「そうやよね」
浩一は笑みを浮かべている。自分はもう決めている。レベルの高い進学校に進んで、東京の大学を目指すんだ。そして、東京で働き、豊かな生活を手に入れるんだ。そしてその中で結婚して、幸せに暮らすんだ。
「だから、高校に進めと言ったんやろな」
「きっとそうだ。これからは私たちの時代や。僕たちが頑張らんと」
「そやそや!」
理沙は笑みを浮かべている。2人とも、未来の自分を思い浮かべているようで、嬉しい。2人はこれからどんな未来を描いていくんだろうか?
と、そこにがやって来た。3人の会話を聞いていたんだろうか?
「みんな、頑張ってな」
「うん!」
ハルは夜空を見上げた。これから、日本は、世界はどうなっていくんだろうか? わからないけれど、いい未来が待っているといいな。
「きっと日本の未来は明るい!」
「そして僕らがその未来を作るんや!」
3人は夜空を見て、自分たちの未来を思い浮かべた。




