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3人は中学校にやって来た。今日から千沙と浩一は3年生、理沙は2年生だ。何組になるんだろう。わからないけれど、いい仲間と出会えたらいいな。
3人は緊張していた。今年度は誰と一緒になるんだろう。
「おはよう」
浩一は振り向いた。そこには2年の時の同級生の愛がいる。まさかここで会うとは。
「おはよう」
「浩ちゃんはどの組やった?」
浩一はクラス分けの紙を見た。浩一はまだ見ていなかった。
「2組」
愛はため息をついた。一緒ではなかったようだ。1年も2年も一緒だったのに。
「そっか。うちは4組やったね」
「ふーん」
浩一は何とも思っていない。クラスが違っても、これまで通り会えるからだ。
「一緒になれんかったね」
「ああ」
その横にいる千沙はどうなんだろう。千沙は浩一と同居していて、とても仲がいい事で知られるが。
「ちーちゃんはどやった?」
「浩ちゃんと一緒の組」
「そうなんや」
愛はうらやましく思った。一緒になれたとは。とても嬉しいだろうな。自分も一緒になりたかったな。同級生として卒業を迎えたかったな。
「ええやん。一緒に住んどるんやから」
「そやね」
組がわかったもんだし、そろそろ新しい教室に行こう。みんなが待っているに違いない。
「さて、教室に行こか」
「うん」
3人は教室に向かった。途中まで一緒だが、2組の前で愛と別れた。目の前には新しい教室がある。2人は新しい教室に入った。教室には何人かの生徒がいる。その中には、2年で一緒だった生徒や、1年で一緒だった生徒もいる。
「おはよう」
「おはよう」
と、そこには野球部のキャプテンの村田もいる。まさかキャプテンの村田と一緒の組になるとは。
「浩ちゃんと一緒になったんか」
「まさかキャプテンも一緒やとは」
「ああ」
村田は笑みを浮かべた。浩一と一緒の組になれるとは。1年生の時に色々あったけれど、一緒に頑張ろう。
「これからもよろしくな!」
「ああ」
突然、村田は浩一の肩を叩いた。どうしたんだろう。
「受験、一緒に頑張ろうぜ!」
「うん」
だが、それ以前に部活がある。夏に引退するまで頑張らなければならない。
「でも、部活を引退するまでは野球に集中せんと」
「そやね!」
ふと、村田は思った。浩一はどんな高校に進むんだろうか? 浩一は東京に憧れていると聞く。ひょっとしたら、レベルの高い私立高校に進むのでは? そして、東京の大学を目指すためにさらに厳しい勉強をするのでは? もしそうなら、自分もいい高校を目指して頑張らないとな。
「浩ちゃんはどんな進路に進むんやろね」
「さぁ、どうやろ」
浩一は笑みを浮かべている。進路の事はまだまだ言いたくないようだ。だが、東京の大学に進学して、東京で就職したいという気持ちはある。
「まだ考えてへんけど、ええ高校に行くために頑張らんと」
突然、千沙が浩一の肩を叩いた。
「浩ちゃん、頑張ってね」
「まかしとけ!」
浩一は親指を立てた。浩一は千沙の期待に応えようとしているようだ。だが、千沙は何かに悩んでいるようだ。何だろう。浩一は気になった。
「私はどないしよう・・・」
「どないしたん?」
浩一は思った。心配する事でもあるんだろうか?
「おばあちゃんだけで、家事大丈夫かと思うて」
「心配すんな! おばあちゃんが問題ないと言っとるんやから」
浩一は千沙を励ましている。ハルは問題ないと言っている。だから、自分の進みたい道を進みなよ。
「そやね。だけど、家事で支えないとあかんから、どないしよう」
浩一は千沙の肩をゆすって、励ました。だが、千沙は落ち込んでいる。
「ちーちゃん、大丈夫やて」
「うーん・・・」
それでも浩一は励ましている。その声を聞いて、千沙は顔を上げた。本当に大丈夫と言っていたんだろうか?
「おばあちゃんに聞いたんやけど、大丈夫だって言っとったよ」
それを聞いて、千沙は思った。そう言っているのなら、高校受験を考えてみようかな?
「そっか。高校進学も考えておこうかな?」
「その方がええよ!」
村田はその様子を、温かい目で見ている。この2人は一緒に住んでいる事もあって、とても仲がいいな。まるで恋人同士のようだ。
「おおきに」
「色々大変やね」
村田は心配そうだ。みんな、進路の事で悩んでいる。自分はまだ決めていないけれど、家族のためにいい高校に行こうと思っている。そこで成長して、大学に進学して、いい会社に就職するんだ。
「うん。だけど、自分の道は自分で決めんと」
「ええ事言うじゃん!」
「おおきに」
村田は笑みを浮かべている。ほめられて嬉しいようだ。ならば、もっと頑張っちゃおうかな?
「お互い高校受験、頑張ろや」
3人は修学旅行、そして夏の部活引退の先にある高校受験を頑張っていこうと誓った。そして、自分たちの未来を、平和な未来を作っていこうと思った。




