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【第7章:第2節】 「本当に使われてるの?」──Piエコシステムの“現在地”を探る


Piのエコシステムが広がりつつある──とはいえ、読者の多くはまだこう思っているかもしれない。


「それってどこで?」「具体的に何ができるの?」


この節では、**2025年3月時点のリアルな“使われ方”**を、できる限りわかりやすく整理していこう。



● 実際に使われている主なユースケース(国内外)


1. PiFest:リアル店舗での決済事例


Pi Network最大の取り組みのひとつが「PiFest」だ。

これは、Piを使って買い物やサービス提供ができるリアル店舗のキャンペーン。

•2024年の開催時には、世界27,000店舗以上が参加

•飲食店、カフェ、美容室、家電ショップなどが対応

•一部では「全額Pi払い」「Pi+現金併用払い」といった形態も見られた


たとえば、アジア圏の一部都市では、Piでラーメンを食べられる店や、マッサージを受けられるサロンが登場している。

Piを持っているだけで、財布いらずの日常が体験できるようになりつつあるのだ。



2. P2P取引(ユーザー間のPi交換)


もうひとつ注目すべきは、Piユーザー同士の**個人間取引(P2P)**である。

•中古スマホの売買

•デザインや翻訳などスキル提供

•日用品との物々交換 など


これらは、LINEグループや専用チャット、非公式マーケットアプリなどを通じて行われている。

中には「1Pi=1ドル相当」としてやり取りする“独自レート経済”も形成されている。


たとえばあるケースでは、中古のノートパソコンが80Piで取引された事例もある。

(このときの市場価格では約8,000円相当)



3. dAppsの開発と実験的導入


Pi Networkには、開発者向けのSDK(開発キット)が提供されており、**独自のアプリ(dApp)**を作ることができる。

•「Piでアイテムを購入できるガチャアプリ」

•「ユーザーがPiで投げ銭できるライブ配信サービス」

•「仮想通貨クイズにPiで参加して報酬を得るアプリ」など


まだ本格的な普及段階にはないが、**“日常でPiが循環するアプリ”**の実装が着実に進みつつある。



● Piエコシステムの“見落とされがちな価値”


ここで、重要なことをひとつ共有しておきたい。


Piの“実需”は、仮想通貨市場の外側に存在している。


通常の仮想通貨プロジェクトは、DeFiやNFTなど「Web3に詳しい人向け」にエコシステムを構築する。

だが、Piはその逆で、**“Web3を知らない人でも使える経済圏”**を目指しているのだ。

•地元の店でラーメンが食べられる

•スマホひとつでフリマ感覚の取引ができる

•特別な知識なしにアプリを立ち上げて参加できる


こうした「シンプルな使い道」こそが、Piにとって最大の強みだ。



● 読者に伝えたいこと


Piは、まだ「使える場所が少ない」という印象を持たれやすい。

だが、水面下では、確実に“使われ始めて”いる。


それは大きな銀行のプロジェクトでも、派手なNFT販売でもない。

けれど、**日常の中でほんの少し便利になる“現場ベースの革命”**だ。


あなたのPiも、今日、誰かのサービスに交換されているかもしれない。

その可能性こそが、エコシステムの証明なのだ。


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