第3節:「セキュリティサークルってなに?“信頼”が通貨を支える構造とは」
Piのマイニングに出てくる謎の言葉――セキュリティサークル。
「これって何? なんで仲間を追加しないといけないの?」
「友達いないとPi増えないの?」
そんな疑問、よく聞く。
でも実はこのセキュリティサークル、Piの“本質”に触れる超重要な設計なんだ。
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■ 信頼の輪が通貨の根幹を作る
一般的な仮想通貨は、「計算力」によってブロックチェーンを支えている。
一方、Piは「人間同士の信頼関係」でそれを成り立たせようとしている。
つまり、誰と誰が繋がっていて、誰が“信頼できる人物”なのかをネットワークが把握することで、**安全なトランザクション(送金や決済)**を実現しようとしている。
これが「セキュリティサークル」の正体。
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■ なぜそんな仕組みが必要なのか?
Piは、世界中の“普通の人たち”に使われることを前提に設計されている。
でも、ネット上には偽アカウントやボット、なりすましも多い。
不正なアカウントが大量にマイニングしたら、Piの価値はすぐに崩壊してしまう。
だからこそ、信頼できる人同士が「この人は本物」と確認し合うことで、
ネットワークが不正を防ぎ、“人間の信頼”でセキュリティを築くという発想が生まれた。
これは、ブロックチェーンにおける“新しい形の安全設計”とも言える。
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■ セキュリティサークルは“人数”じゃない、“質”が重要
セキュリティサークルには、最大で5人まで追加できる。
でも、やたらに人数を増やせばいいという話ではない。
Piでは、KYC(本人確認)を終えた“本物のユーザー”とつながることで、より大きな信頼ポイントが得られるようになっている。
つまり、「信用できる人間関係」こそがマイニングのブースト要素になるわけだ。
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■ SNSでの“信頼マーケティング”にも通じる構造
考えてみてほしい。
今の時代、「この人が紹介してるから信用できる」って情報、たくさんあるよね。
それって、ある意味“セキュリティサークル”と同じだ。
たとえば:
•友達が使ってるからそのアプリを信じる
•フォロワーが多い人が紹介してる商品なら買ってみる
この“つながりによる信頼”は、経済活動そのものを支える基盤だ。
Piは、その仕組みを通貨の中に組み込んだ。
つまり、人間の信頼構造=通貨の安全構造に変えた、というわけ。
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■ セキュリティサークルの未来
将来的に、セキュリティサークルの情報は、
•信用スコア
•ローン審査
•ビジネスマッチング
などに応用される可能性がある。
つまり、今日あなたが「信頼できる人」とつながる行為が、
未来の経済活動や社会的評価にも影響するかもしれない。
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■ 最後にもう一度、問いかけよう。
「あなたは、誰を信じてる?」
その答えが、通貨の価値になる時代。
Piのセキュリティサークルは、ただの機能じゃない。
“信用の時代”を象徴する仕組みなんだ。
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次の節では、「Piっていつ使えるの? 上場、KYC、ウォレットってなに?」というPi初心者が必ずぶつかる“タイムライン問題”に迫っていくよ。
(→ 第1章 第4節へつづく)