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第5章:第7節】 Piで「決済する」という体験は、何を意味するのか?


Pi Networkは、投資だけでなく「使うこと」に意味を見出す通貨だ。

そのため、日常生活での決済やP2P送金が広がることが、プロジェクトの中核にある。


この章では、「Piを使って決済するとはどういうことなのか?」を、実際の生活シーンに即して考察していく。



● 決済通貨としての通貨価値とは?


通貨が「使われる」ためには、いくつかの条件が必要になる。

その中でも、以下の3つは特に重要だ。

1.価格が安定していること

2.受け取る側が「使い道」を見出せること

3.ユーザーにとって「使うこと」がメリットであること



● 安定しない通貨は、決済に向かない


たとえば、ある日あなたがPiを使って、街のカフェで1杯5Piのコーヒーを注文したとしよう。

このとき、Piの価格が**1Pi=1ドル(約150円)**であれば、コーヒー代は約750円。感覚的にも問題ない。


ところが、翌日Piが2ドルに上昇していたら——

「昨日、**10ドル(約1500円)**も払ってコーヒーを飲んだことになる」と感じるかもしれない。


逆に、Piが0.5ドルに下落していたら、

カフェのオーナーは「昨日の売上、5Pi=2.5ドルだったのか…」とガッカリしてしまう。


このように、価格変動が激しい通貨は、ユーザーと店舗の両方に“損した感覚”を与える。

それは、決済体験の継続性において致命的なリスクとなる。



● Piの「決済構造」は、独特のインセンティブで成立している


では、なぜPiは価格が完全に安定していないにもかかわらず、「決済で使う文化」が一定の支持を得ているのか?


その答えは、**“Piならではの心理構造”**にある。


たとえばこんな感覚だ:

•「どうせもらったPiだから、多少損してもいい」

•「マイニングで毎日貯まるし、貯まったPiを使ってみたい」

•「推しの店に使ってもらえたら嬉しい」

•「テスト的に使って、将来に備えたい」


つまり、Piの利用者は「お金」としてではなく、“コミュニティ内ポイント”や“未来通貨”のような位置づけでPiを扱っているのだ。


この感覚こそが、「価格変動があっても、決済が成立する」理由のひとつになっている。



● それでも「安定性の壁」は避けて通れない


ただし、将来的により多くの人に使ってもらうためには、**“価格の目安”**が社会的に共有されている必要がある。


「このお店ではTシャツ1枚=30Pi」「カフェではコーヒー1杯=3〜7Pi」といった“価格の感覚”が社会的に浸透すれば、Piは決済通貨としての立場を得られる。


それを実現するカギこそが、今後の「ステーブルコイン構想」や「PiUSD」などの技術的進展だ。



● 読者への問いかけ


あなたが今持っているPiは、どんな価値を持っているだろう?

“将来上がるかもしれない仮想資産”か?

それとも、“今すぐ使える日常通貨”か?


もしあなたが、「使ってもいい」と思えるようになった時——

Piの未来は、またひとつ前に進むだろう。


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