【第4章:第2節】 「“Piで支払える店”ってどこにある?──国内外の事例とリアルな使われ方」
Piの未来を語るとき、「実需」の中でも特に注目されるのが**“Piでモノが買える場所”**だ。
つまり、「店舗決済」である。
仮想通貨というと、オンラインやアプリ上の話と思われがちだが、
実際にはリアルな世界=現実の店舗でも、Piが使われ始めている。
この節では、国内外の事例を交えながら、「Piで払える」ってどういうことか?
そして「自分が使う未来はどれだけ近いのか?」を見ていく。
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● そもそも“Piで支払う”ってどうやるの?
まずは基本から。
Piでの支払いは、Piウォレットから相手のウォレットへ送金する形が主流だ。
手順はシンプル:
1.相手のウォレットアドレス(もしくはPiユーザー名)を確認
2.Piウォレットに金額を入力し、送金(=トランザクション)
3.送金確認後、相手が商品・サービスを提供
クレジットカードの「ピッ」よりは一手間かかるが、現金よりはスマートな体験とも言える。
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● 日本国内の事例(現状)
現時点(2025年3月)では、日本における公式なPi決済店舗は限定的だ。
だが、「オープンチャット」などのコミュニティでは、以下のような動きが確認されている。
事例1:個人経営の飲食店
•Piを「チップ」や「限定メニューの支払い」に使える
•店舗スタッフがPiユーザーで、対応に柔軟
事例2:イベント出店ブース
•ハンドメイド作品やドリンクの提供にPiを採用
•「Pi払いOK!」と手書きポップを掲げていることも
事例3:オンラインショップの試験導入
•LINEやX(旧Twitter)経由でPi払いの注文受付
•送金確認後に商品発送
まだまだ“遊び”や“試験”の段階だが、確かに使われている現場は存在する。
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● 海外の事例(特に新興国)
一方で、Pi決済がより活発に使われているのは、発展途上国や新興国エリアだ。
事例1:ナイジェリア、フィリピン、ベトナムなど
•ローカルフードの屋台やカフェで、Pi払いを受け付ける動き
•支払い単位は「1Pi=300〜500円程度」で設定(実際の市場価格とは別)
事例2:理美容・マッサージ店
•サービス代金の一部をPiで受け取るスタイル
•店舗スタッフ同士で「Piの価値」を共有しているため成立
事例3:地域限定マーケットプレイス
•Pi専用フリマアプリ(非公式)で中古品やサービスを売買
•「〇〇Piで売ります」と価格を表示し、ウォレットで直接決済
こうした事例は、「仮想通貨の普及」というより**“信用通貨が足りない国の代替通貨”**としてPiが選ばれている面がある。
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● なぜ新興国で広がるのか?
理由は明確だ。
1.銀行口座を持たない人が多い
→ Piはスマホとネット環境さえあれば利用できる。
2.自国通貨の価値が安定していない
→ Piの方が価値が落ちにくいと感じられている。
3.ユーザーコミュニティが強い
→ 日常的に「Piを使う文化」が根づきやすい。
つまり、Piは“使われるべき場所”に自然と流れ込んでいるのだ。
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● 読者に伝えたいこと
「日本じゃ使えないじゃん…」と思った読者もいるかもしれない。
だが、これは「まだ使えない」のではなく、**「これから使える場を作っていく」**フェーズにあるということ。
店舗側にとっては、“Piで払いたい”というお客が増えれば、
自然と導入せざるを得なくなる。
つまり、あなたの存在こそが「実需」の一部になり得るのだ。