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ロージイの話。〜ずっとあなたが好きでした。だけど卒業式の日にお別れですか。のスピンオフ。  作者: 雷鳥文庫


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対策。

「セピア、ロージイ。いいか?あのシードラゴンの王子様にな、自分達は婚約者だって言うんだぞ。いいな?」

アンディ様が真顔で言う。


「それは、まあ。」

セピアさんは真顔になる。

「ちょっと考えて下さい…と言いたいけれど、彼、厄介そうですものね。」

とりあえず同意する。


「ふん。アンタは切り替えが早くて頭も回る。自分にとって何が有益か。ちゃんとわかってるな。」

大男が憎々しげに言う。


「ブラッキー、ま、オマエの気持ちもわかるけどな。

ラージイ君。コイツはさっきのショコラの兄貴でな。

アンタならコイツの気持ちもわかるでしょ。」

「それは…まあ。」

ラージイ兄は顔を顰める。


「ところで、マージ。いやミハルか?キミ、色々やらかしてくれているよね。」

「ネモ…ブルーウォーター公。」

マージがネモ様を見る目には恐れがある。


それはそうだ。彼は毒蛇を自由自在に操る。

そしてUMAも。

薄荷色の目が煌めきマージを追い詰めて行く。


「キミが直接加害を加えたのはそこのセピア君だけみたいだけど、お城の侍女さん誘拐とかで手引きをしたり、女性相手に色々詐欺を働いてきたよね。

そしてロッキー王子とその弟に同じように言い寄って対立させた。」


「何でそんなことが!」

「わかるのだよ、私には。鳥達の目を使ってね。

そして私のヘビはどこにでもいる。こんな事があった、と教えてくれるんだ。ふふ、ネズミも忍ばせているよ。

猫にゃんちゃんや犬ワンちゃんも私のいいしもべなのさ。

ね、キミ達。迷い込んだ野良猫を可愛がったりしなかったかい?」


ネモ様の目が光る。

ああ、この人はもう半分神の領域に足を踏み込んでいる。


「ああ、もう。ネモさん。この世界を手に入れちまったらどうだい?」

アンディ様がため息をつく。


「そんなことはしないよ。私は降りかかってくる火の粉を払うだけで良いんだ。それにグランディのルララ王妃様は私と母の恩人。なにがあってもブルーウォーターとグランディを守るよ。」


「ば、バケモノだわ、アンタ。」

マージがつぶやく。

「おい、マージやめておけよ。ネモさんは可哀想な女性に弱いんだ。アンタがそれなりに酷い目にあったことも知っているんだぞ。命だけでも助けてもらえるかの瀬戸際なんだぞ。」

アンディ様が顔を顰めた。


「なあ、コハク国のほかの四人の男の忍びたちに酷い目にあわされたんだろ?小さいころから殴られたり蹴られたりして。それでアンタは1番年嵩の男の内縁の妻になって身を守ったんだ。親子程歳が離れているのにな。」


あの彼女の親にばけて宰相になっていた奴のか。


横目でマージを見ると無表情になっている。


「そして自分の女をロッキーかその弟の妻にして、王妃にする。そしてシードラゴン島の乗っ取りの計画だったんだな。」


醜悪だ。


「女性をいじめたアイツらはスネちゃまやベアーくんや、オオカミのウルフンの餌食になったよ、安心したまえ。」

ネモ様は笑う。その笑顔が恐ろしい。

まったく邪気がないんだ。


「えっ…」

マージは固まる。


「ネモさんはね、お優しいんだ。時々自分とこの動物の狩猟本能を満たしてあげるんだよ。」

アンディ様が歌う様に言う。

ゾクゾクと寒気がしてきた。


「それでな。ネモさんと私からの提案なんだけども。

マージ、オマエね。これから来るロッキー王子と添い遂げる気はないか?」


「はい?」

声を上げたのはラージイ兄だ。何を甘いことを、と言いたいんだろう。


「そうすればロージイにロッキーが執着せずに済む。

なあ、セピア。オマエもそれが良いよな?」

「アンディ様!そんなに俺のことを…ううっ。」


セピアさんは感じいっているが、そんな甘い話ではないだろう。


「アンディ様、ネモ様。それではマージには大した罪にならないのではないですか?」

ブラッキーという大男が腕組みをする。


「もちろん。私のヘビを彼女にはつけるよ。

何かあれば噛むことになっている。

それから、ロッキー君にもね?お揃いだよ。

そしてね、キミ達はシードラゴン島から一歩も出られないよ。

出ようとしたらヘビの餌食か…私の鳥はどこにでもいる。」


ネモ様の目の煌めきが恐ろしい。


「海竜様の怒りもかってるしな。海も荒れてオマエらを飲み込むさ。ケケケ。」

アンディ様も楽しそうに付け加える。


ああ、この人は。レイカさんがいる時とは別人だ。

こう言う自分の残虐さを彼女に見せたくないから帰したんだ。


「そしてね、キミ達が弟王子と揉めてもこちらは関知しない。頑張って生き残ってくれたまえよ。

あ、ロッキー君を裏切って弟王子のところにいったら、直ぐにヘビの粛正があると思ってくれたまえ。

ロッキー王子と運命共同体となる。

それでしかキミの生き残る道はない。

理解したかね?マージ?」


「…そ、それは。」


マージはガタガタと震え出した。



「ヤマシロ。ロッキー王子を連れてこい。

ロージイ、しっかりとアイツを振るんだぞ。」


アンディ様が私を見据える。


ああ、また修羅場が始まるのか。




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― 新着の感想 ―
あっちを読んでこっちんを読むと、ますますロージイが不憫に思えます。 まあ前科があるから仕方ないかもしれませんが。 いろいろお目こぼししてもらっている以上、上位者の言う通りにしないと立場もあやうくなって…
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