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第七話「急展開」

 アーリャの財布を持ったまま、どんどん逃げて行く子猿——


「待って、待ってよぉ〜。」


 どう考えてもアーリャの脚力じや追いつけそうも無かった——


 電子カメラが光り出した。


「え?なに?なんなの?」


 そして電子カメラから肉声が聞こえた——


《聞こえてるか?アーリャ》


 その声にアーリャは飛び上がった。


「お父さん!?」


《いかにも。細かな説明をしているひまはないが、このカメラがただのカメラじゃないということだけは伝えておこう。》


「ただのカメラじゃない?」


《この電子カメラは、撮った被写体の特性を、撮影した本人に付加することができるカメラなんだ。》


 アーリャは呆然として、


「え、全然意味わかんない」


《例えば、今お前は盗っ人の子猿を追わなければならない。そんな時——》


 アーリャの今まで撮った写真が光り出した——


《例えば、最初に撮った青紫色の鳥の写真。それを天にかざしてみろ。》


 アーリャは訳も分からぬまま、言われた通りにした。


 すると、アーリャの体が光だし、その姿を変えていった——


「え?え?なに?なに?」


 なんと、アーリャの背中に青紫色の羽が生えたのだった——


《その羽があれば空を飛べる。つまり、子猿を追えるわけだ。》


 言われた通り、アーリャは天に舞った。


「わ、あちし、飛んでる!飛んでるよお!!」


《もう分かったろ。その電子カメラはお前の能力を一時的に向上させる効果があるんだ。さ、子猿を追え。アーリャ!》


 まだ困惑気味のアーリャであったが、


「分かった。この際、なんで今お父さんと会話できるのか、このカメラの仕組みがどうなっているのかは、わきに置いておく。待て〜、子猿!!」


 青紫色の翼で羽ばたきながらアーリャは子猿を追うのであった——

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