第四話「とっておき」
笑う看板娘—
「アハ、アハハハハハっ」
アーリャは赤面した。
「お母さんがこのお店でお団子とお茶をたのめって言うから…」
「アハ、アハハ…、はぁ、はぁ、ごめんね。笑っちゃって。あまりにも素直だから、お姉さん、思わず笑っちゃった。ごめんね。アーリャちゃん」
「いいけど…」
「いま、用意するからそこで待っててね。あとお母さんの言ってたとっておきも教えてあげる」
「?」
疑問符が残ったまま、とりあえずアーリャはそれを待つことにした—
—そして—
「はあ〜い、お待たせ!」
「わああ〜っ」
看板娘が持ってきたお盆には三本のみたらし団子と、緑茶が乗っていた。
「めしあがれっ」
笑顔で看板娘は言った——
「いっただきまあ〜すっ!!」
アーリャは看板娘の目も気にせず、ばくばくと食べ始めた——
そして——
最後にお茶を飲み干し——
「ごっちそうさまあ〜」
お腹いっぱいになったアーリャであった。
「美味しそうに食べてくれて、お姉さんも嬉しいよ」
相変わらず、笑顔の看板娘——
アーリャはしばらく満腹の悦に入ってたが、「は!」と思いだし——
「あ!お姉さん!!さっき、とっておきを教えてくれるって言ってたけれど、一体何??」
フフッ、と笑った看板娘は、少し焦らして——
「それはね——」